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コミュニケーション技術に関する疑問

初めてでも高齢者との会話が上手になる!
介護職が覚えておきたいコミュニケーション3つのコツ

 介護職は介護を提供するとき、相手(利用者)に安心してもらうため、声かけをする場面があります。
 その際、自分の介護が「よかったのか」「いたかったのか」「心地よかったのか」などなど、利用者自身がどう感じているのかという気持ちや反応を知りたいですよね。

 ですが、こちらからの質問に反応してもらえることばかりではなく、「自分の介護が悪かったのか?」「声かけの意味が伝わってないのか?」など、心配になることはありませんか?
 今回は、日々の生活に欠かせない高齢者との会話について考えます。

せっかく話しかけても反応がうすい…

 例えば、レクリエーションが終わったとき、利用者さんに話しかけるような場面です。
 いつも物静かな利用者さん(Dさん)と会話をしようと、介護職が、あれこれと質問をしています。

 ところが、介護職からの質問に利用者さんは「ええ、まあ…」とこたえるだけです。
 なぜ、会話がはずまなかったのでしょうか。

会話がはずまなかった理由

 会話がはずまなかった理由には3つ原因が考えられます。

①話しかける位置が悪かった
イラストでは、介護職が利用者さんに対して正面から話し続けています。ずっと視線を合わせたまま正面から話しかけられると緊張してしまうかもしれません。

②間をおかずに話している
介護職は沈黙をさけたかったのか、利用者さんに次々と質問を投げかけています。これでは、聞き取りをされているような感覚になってしまうかもしれません。これは介護職ではなくてもやりがちなことですね。

③『閉ざされた質問』が多い
「楽しかったですか?」という問いに対して、「はい」か「いいえ」で返事をする質問を、「閉ざされた質問(クローズド・クエスチョン)」といいます。利用者さんは明確に答えられなかったのであいまいな返事をしているのかもしれません。

高齢者との会話がうまくいく、3つのコツ

 介護職がかかわる利用者さんはほとんどが高齢者です。新人職員などは、自分の祖父母と話す以外に高齢の人と話す機会は少なく、最初は戸惑うかもしれません。
 そこで、高齢者との会話を上手にすすめるコツを3つにまとめました。

❶座り位置を工夫する
 相手がプレッシャーを感じないよう座り方(位置)を工夫してみましょう。
 おすすめは、相手の斜め45度に座る位置です。自然なアイコンタクトになり、リラックスできます。また相手の隣に座るのもよいでしょう。寄り添って穏やかな雰囲気を作ることができます。

❷間を大切にする
 相手から返事がなくても、やわらかな表情で、利用者の言葉を待ってみましょう。
 利用者の隣に座り、一緒に景色をながめながら言葉を待つのもいいでしょう。

 沈黙が続くとどうしても不安になってしまいますが、人は相対しているときに必ず何かしゃべっているわけではありません。
 無理に話そうとせず、お互いの「会話のペース」を確認し合い、穏やかな沈黙の時間を共有して寄り添うことが大切です。

❸開かれた質問をする
 「はい」「いいえ」で答える閉ざされた質問ではなく、「参加してみていかがでしたか?」のように、開かれた質問(オープン・クエスチョン)をしてみましょう。
 このような質問であれば、利用者さんは感じたことを自由に答えることができますし、話が広がりやすくなります。

まとめ

 古いことわざに「雄弁は銀 沈黙は金」という言葉があります。
 沈黙する、あるいは間を取ることが、雄弁よりもさらにたいせつである、という意味です。

 コミュニケ―ションは、会話をすることだけがすべてではありません。利用者の隣で、同じ時間を共有することも、とても大切なコミュニケーションです。
 まずは利用者の隣で、時間を共有することからはじめてみましょう。

本文監修:大谷佳子

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このページの内容は大谷佳子『ステップアップ介護 よくある場面から学ぶコミュニケーション技術』からテーマを選定し、Web掲載に見合う形に編集したうえで転載しております。より詳しい内容は本書籍をご覧ください。

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