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心理カウンセラーになるには? 向いている人や仕事内容を徹底解説!【臨床心理士監修】

心理カウンセラーになるには? 向いている人や仕事内容を徹底解説!【臨床心理士監修】

【この記事を監修した人】

井上嘉孝氏(京都文教大学臨床心理学部准教授)

洛南心理オフィス代表
臨床心理士・公認心理師

目次

1 心理カウンセラーとは?

 心理カウンセラーは、専門的な見立て(アセスメント)に基づいて心理療法の各種技法などを活用しながら、さまざまな困りごとを抱えた人(クライエント)の心に寄り添い、悩みや不安を解決できるよう支援します。

 ストレスの多い社会のなかで、心に不調を感じる人が増えており、心理カウンセラーが活躍する場は広まっています。

2 心理カウンセラーに向いている人とは?

1 苦しんでいる人の役に立ちたいという思いがある人

 「悩んでいる人を助けたい」「自分自身もつらい経験をしたことがあるから、それを活かして悩んでいる人の役に立ちたい」。こういった思いは、カウンセリングの原動力になります。思いだけでは、支援はできませんが、思いがなくては、よい支援にはなりません。冷静さをもちつつも、苦しさを感じる人の力になりたいと考えるモチベーションは重要です。

2 すぐに結論や結果が出ないあいまいな状況に耐えられる人

 心の問題は目で見ることができず、変化を感じづらいこともあります。困っているクライエントのために、支援を続けたとしても、すぐには結果が出ないこともあるでしょう。そういったとき、無力な自分を認めつつ、先の見えないあいまいな状況に耐え、クライエントとともに前に進んでいこうとする力がある人は、カウンセラーに向いているでしょう。

3 学び続けることができる人

 クライエントが抱える問題は、社会の課題とも密接につながっています。カウンセラーは、心の問題の背景にあることを学び、自らの能力を高められるよう、常に自己研鑽することが求められます。幅広い文献を読んだり、研修会に参加したりするなど、現状で満足せずに学び続けることを習慣にできる人は、カウンセラーに向いているでしょう。

3 心理カウンセラーになるための代表的な資格と取得方法

1 臨床心理士

 臨床心理士は、臨床心理学にもとづく知識や技術を用いて、心の問題にアプローチする専門家です。臨床心理士資格は、公益財団法人日本臨床心理士資格認定協会が実施する資格試験に合格することで取得できます。
 受験資格を得るには、臨床心理士養成カリキュラムを有する指定大学院または専門職大学院を修了することが必要です。

2 公認心理師

 公認心理師は、心理職唯一の国家資格です。公認心理師法に基づき、国民の心の健康の保持増進に寄与する専門家です。公認心理師資格は、国家試験に合格し、所定の登録手続きをすることで取得できます。
 受験資格を得るには、公認心理師のカリキュラムがある4年制大学に入学し、定められた科目を修得する必要があります。卒業後は公認心理師のカリキュラムをもつ大学院に入学して所定の科目を修めることが基本です。

3 その他

 民間資格として、「学校心理士」や「臨床発達心理士」「キャリアカウンセラー」などさまざまな名称のものがあります。取得方法は、資格の種類によって異なります。それぞれの資格の目的や活用できる場を確認したうえで、取得を検討するのがよいでしょう。
 カウンセラーという名称がついた資格はたくさんありますが、資格が簡単にとれるからといってその仕事も簡単にできるかというと、決してそうではありません。カウンセリングの仕事を続けていくには、しっかりとした専門的訓練とたゆまぬ自己研鑽が不可欠です。

4 心理カウンセラーの活躍する場と仕事内容

 心理カウンセラーは多様な領域で活躍していますが、それぞれの現場でどのような仕事をしているのか、解説します。

病院
心療内科だけでなく、小児科、周産期医療、終末期医療など心理カウンセラーの実践領域は広がっています。
病院にいる心理カウンセラーの役割としては、患者への情報提供や意思決定の支援、ストレス対策、診断不可能な身体症状への心理的ケア、身体疾患に伴って発症する心理的問題(うつ、不安)などへの心理的ケア、医療者のメンタルヘルス対策などが挙げられます。
学校
学校にいる心の専門家をスクールカウンセラーといいます。スクールカウンセラーは不登校、いじめ、問題行動といった子どもの心をめぐるさまざまな問題に対応します。
また、子どもへのケアだけでなく、教職員とのコンサルテーションや保護者の心のケアにも取り組みます。そのほか、ストレスマネジメントやコミュニケーションスキルの獲得といった心の健康にかかわる教育や講演を実施します。
福祉施設
児童福祉施設や障害者支援施設、DV支援・女性支援施設、高齢者施設などで、当事者の心理的な課題に対応します。
児童福祉施設であれば、虐待を受けた子どもの心のケアや、発達障害のある子どもの二次障害へのケアなどを行います。高齢者施設であれば、高齢者の心身機能の低下に伴う心理的な問題へのケア喪失体験へのケアなどを行います。また、その現場で働く職員への心理的ケアも行います。
会社
会社で働く人とその家族を対象に職場適応やキャリア形成に関する心理的課題に対応します。
職場内の人間関係や環境に悩む社員への心理的ケア休職にいたった社員の職場復帰の支援をします。

 上記のほかにも、司法領域やスポーツ領域、災害現場などで活躍しており、心理カウンセラーは幅広いニーズがあります。

5 まとめ

 心理カウンセラーに向いている人や心理カウンセラーになるために必要な資格、心理カウンセラーが活躍する場と仕事内容を紹介しました。
心理カウンセラーになりたい! 心理学を学んでみたい! と思っている人は、まずは書籍等でより詳しい情報を収集し、理解を深めてみるのもおすすめです。

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