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マナーと接遇に関する疑問

その「ため口」本当に大丈夫? 利用者への言葉遣いを見直そう!

 介護職は接客業でもあります。

 他の接客業と全く同じとは言えませんが、それでも、よいマナーと接遇をもって利用者さんと接することは利用者さんやその家族からの信頼を得ることにつながります。

 利用者さんや家族の方も、信頼できる介護職とは円滑なコミュニケーションが生まれます。そうすると、苦情が減ることやよりよい介護につながることだけでなく、介護の仕事そのものも楽しくなるでしょう。

 では、マナーの第一歩である利用者さんへの言葉遣いを見ていきましょう。
 あなたはどのようにしていますか?

その「ため口」大丈夫!?

 介護施設を見学すると、よく利用者さんにため口で話しかけている介護職を見かけます。

 親しみを込めているのでしょう。利用者さんも「きょとん」と愛らしい表情をされる方もいるので、つい友達のような感覚で話してしまうんですよね。


 しかし、本当にこれでよいのでしょうか?
 利用者さんはどう思っているでしょう。

利用者は、何十年も先輩である

 あなたは、友達でもない人にため口で話すことはないでしょう。
 ましてや特別な関係ならともかく、年上の先輩には敬語を使って話すと思います。

 利用者さんは多くがお年を召していて時に「かわいく」見えてしまうことがありますが、私たちよりもはるかに年上の大先輩です。

 あなたがもし、十何年も年下の人から急にため口で接せられたらどう思いますか?
 自分に対して敬意がないとか、下に見られているのではないかとか、不安に思ったり不快に思ったりしませんか。

敬語を使うことは「敬意」をもって接すること

 利用者さんはいろいろなことを経験してきています。
 だから些細なことで怒らない、指摘しない人も多いかもしれません。

 でもそこで、丁寧な敬語を使ってくれる職員がいたら、きっと利用者さんは「敬意を持ってくれている」「配慮してくれている」と考えて喜んでくれるはずです。

敬意を感じる丁寧な言葉づかいを心がけよう

 利用者への話し方のポイントは「敬意をもって接する」です。

①丁寧語を基本とする

 「召し上がっている」「おっしゃっている」など、コテコテの尊敬語を使う必要はありません。

 「です・ます」で表現できる丁寧語を基本としましょう。


②自分自身の日常会話の癖を知る

 「超」「やっぱ」「~じゃん」など、マナーを逸脱した言葉をうっかり使ってしまわないよう、日ごろから自分の日常会話の癖を把握しておきましょう。

丁寧な敬語を使う親しみのある介護職になろう!

 敬語の重要性は理解できましたか。
 こうやっていうと「利用者さんと仲良くなれないのではないか」と心配される方もいます。

 しかし「親しき中にも礼儀あり」といいます。

 「信頼」「親しみ」は「自分に敬意を払ってくれている」「安心できる」といったマナーを守った、丁寧な態度を通して伝わるのです。

 ぜひとも「利用者さんへの敬語」を意識しながら「親しみやすい介護職」を目指してください!

本文監修:榊原 宏昌

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このページの内容は、榊原宏昌『ステップアップ介護 よくある場面から学ぶマナーと接遇』からテーマを選定し、Web掲載に見合う形に編集したうえで転載しております。より詳しい内容は本書籍をご覧ください。

著者:榊原宏昌
本のサイズ:A5判、186頁
定価:1800円(税別)

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 このシリーズは以下のような特徴があります。

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