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再録・誌上ケース検討会

このコーナーは、月刊誌「ケアマネジャー」(中央法規出版)の創刊号(1999年7月発刊)から第132号(2011年3月号)まで連載された「誌上ケース検討会」の記事を再録するものです。
同記事は、3人のスーパーバイザー(奥川幸子氏、野中猛氏、高橋学氏)が全国各地で行った公開事例検討会の内容を掲載したもので、対人援助職としてのさまざまな学びを得られる連載として好評を博しました。
記事の掲載から年月は経っていますが、今日の視点で読んでも現場実践者の参考になるところは多いと考え、公開することと致しました。


第13回 夫が妻を介護する高齢夫婦の在宅生活をどう支えていくか
(2005年8月号(2005年7月刊行)掲載)

スーパーバイザー

野中 猛
(プロフィールは下記)

事例提出者

Fさん(居宅介護支援事業所・准看護師)

事例の概要

クライアント
Gさん・女性・79歳
紹介経路
 老人保健施設の相談員より、「当施設を退所して自宅で暮らすことを希望している入所者がいるが、妻79歳、夫80歳と高齢の二人暮らしとなるので、日常生活が成り立つように考えてほしい」と依頼を受ける。
本人・家族の希望
本人:80歳の夫が自分の世話をしてくれているのだから、なるべく夫の負担にならないように自分の身の回りのことが自分でできるようになりたい。一人でトイレに歩いていけるようになりたい。
夫:家の中を安全に移動できるようになってほしい。
生活歴
 大正14年生まれ。地元で育つ。女学校を卒業後は家事を手伝っていた。25歳の時に結婚し、一男一女をもうける。ずっと専業主婦として過ごし、職業をもったことはない。趣味は茶道。師範の免許をもっている。

プロフィール

野中 猛(のなか たけし)

1951年生まれ。弘前大学医学部卒業。藤代健生病院、代々木病院、みさと協立病院、埼玉県立精神保健総合センターを経て、日本福祉大学社会福祉学部教授。専攻は臨床精神医学、精神障害リハビリテーション、地域精神保健、精神分析学など。主な著書に『心の病 回復への道』(岩波新書)、『図説ケアマネジメント』『ケア会議の技術』『多職種連携の技術(アート)』(以上、中央法規出版)、『ソーシャルワーカーのための医学』(有斐閣)などがある。 2013年7月逝去。