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辻川泰史の介護事業経営に必要な考え方

辻川 泰史 (つじかわ やすし)

一期一会の出会いを大切にし、介護のプロとしてサービスを提供する辻川泰史さんによる、これからの事業所運営の指南ブログ。

プロフィール辻川 泰史 (つじかわ やすし)

1978年東京都生まれ。98年、日本福祉教育専門学校卒業。
老人ホーム、在宅介護会社勤務を経 て2002年、(有)はっぴーライフを設立(05年に株式会社化)。08年、(株)エイチエルを設立。現在、コンサルティ ング、講演、セミナーなどでも活躍中。
著書に『福祉の仕事を人生に活かす!』(中央法規、2009年)がある。
はっぴーライフHP
http://www.hl-tokyo.com/
対談ムービー http://www.youtube.com/user/2g66

祖母の死

 長崎の父方の祖母が亡くなりました。94歳でした。4月に入居している老人ホームに面会に行き、元気そうな様子だったのですが、年齢も年齢なので、今生の別れと思い、手を握りました。

 昨日、従妹から連絡があった際、動揺はしてしまいましたが、後悔はなかったです。思い出はたくさんありますが、よく覚えているのは、簡易郵便局を経営していた祖母が小学生時代の私に毎月発行される記念切手をシートで送ってくれたことです。特に、奥の細道シリーズは、ちょうど学校で俳句の授業を受けていた自分にはタイムリーなテーマであり、色彩豊かな切手を見ながら俳句を暗記しました。

 東京で入手困難なビックリマンチョコをケースで何度も送ってくれたりと頻回に会うことはできなかったですが、祖母の愛情をいつも感じていました。自分は両親が九州と四国出身であり祖父母が近くにいないので、夏休みや冬休みに祖父母に会うのが楽しみでした。幼少期の自分が世話になったきりで、恩返しができなかったので、介護現場で祖父母を投影していたこともあります。

 10年前に初出版したときに喜んでくれたこと、たまたまつけたテレビに自分が出ていたこと等、私には直接、褒めてくれることはなかったですが、周囲には嬉しい、誇らしいということを言ってくれていたことを今日、親戚から聞くことができました。少しは恩返しできたのかな? と感じます。

 吉田松陰が死去する前に書いた文があります。

 「人間にもそれに相応しい春夏秋冬があるといえるだろう。十歳にして死ぬものには、その十歳の中に自ずから四季がある。二十歳には自ずから二十歳の四季が、三十歳には自ずから三十歳の四季が、五十、百歳にも自ずから四季がある」
 祖母の人生で一番楽しかった時期はいつなのか? 何をやり残したのか?

 自分も41歳。やらずに後悔しないで、万が一、失敗や、挫折しても、挑戦し続ける人生を歩みます、と霊前に誓いました。いい死に方だったと思います。

 どう死ぬか? どう死にたいか? そのためには、どう生きるのか! 楽しくいこう!