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高室成幸のケアマネさん、あっちこっちどっち?

高室 成幸 (たかむろ しげゆき)

全国津々浦々、研修・執筆・アドバイザー活動を神出鬼没(?)・縦横無尽に展開する高室成幸さん(ケアタウン総合研究所)。
研修での専門職との出会いや、そのなかでの懇親的な現場を届けます。

プロフィール高室 成幸 (たかむろ しげゆき)

ケアタウン総合研究所所長。
日本の地域福祉を支える「地域ケアシステム」づくりと新しい介護・福祉の人材の育成を掲げて活躍をしている。「わかりやすく、元気がわいてくる講師」として全国のケアマネジャー、社協・行政関係、地域包括支援センター、施設職員等の研修会などで注目されている。主な著書に『介護予防ケアマネジメント』『ケア会議の技術』『ケアマネジャーの質問力』『新・ケアマネジメントの仕事術』(以上、中央法規)、『地域包括支援センター必携ハンドブック』(法研)など著書・監修書多数。

第506話 高室流働き方改革~どっちも大切!~

 先日、月刊ケアマネジャー3月号が手元に届きました。
 今回で「高室流ケアマネジャーの働き方改革~ワークとライフのバランスづくり~」が終了します。連載終了にあたり、私がどのような思いで執筆に臨んできたのか、を書きますね。

 先週から始まった国会で紛糾しているのが「働き方改革」法案の目玉の1つである裁量労働制です。これはひと言でいうなら「労働者の自由裁量で働きましょう」というもの。しかし実態は、働きすぎ改革?への道まっしぐらというもの。なにしろ仕事の量と時間が経営者側から一方的に決められるということからして危険です。さらに残業代もあらかじめ盛り込む(これも相当眉つばものです)ので、いくら時間がかかっても残業代は払いませんというもの。

 残業代不払いと仕事の効率化(できないと解雇、契約解消)が一気にできる魔法のような手口です。「シャドウワーク」を労働者に強要する・・・これでは「働き方改悪」にしかなりません。
 詳しくは今週配信したメルマガ「元気いっぱい」504号をご覧ください。⇒ http://caretown.com/genki/


 それはそうとして・・・
 私がこの連載でみなさんに伝えたかったのは、ズバリ、仕事と人生、どっちかでなくどっちも充実させましょう、というもの。
 どうしてこんなことを書いたか、というと「ケアマネジャーの仕事」ってあなたのプライベートで使えるノウハウがありますよ、「プライベートの充実」がケアマネジャーの仕事の幅を作ることになりますよ、と私がつくづくと思うからです。

 福祉・介護で働く多くのみなさんが意外と転職組が多いのにも驚かされました。介護保険がはじまる前後に介護の専門学校がわんさか生まれましたから、それ以降は「介護ひと筋」という人は増えました。それでも転職組は多いですね。これって一つの魅力です。

 ・・・なぜか、この業界のみなさんは前職を語りたがらない。いや、前職で身につけたノウハウや知識をもっとこの仕事に活かせばいいのにとも思います。また引き続き、前職のノウハウをさらに磨いてもいいのでは、と思うのですね、私は。


 今回は自分の人生を「曲線」で描いてみましょう、というおすすめです。意外と自分の人生を振り返ることはあまりしないもの。どちらかというと漠然としていますね。
 そこで「人生曲線」という見える化のおすすめです。
 これをやると「ああ、いろいろあの頃はあったなぁ」と振り返ることができるだけでなく、

「あのことがきっかけでかなり落ち込んだんだな」
「あの時、ちょっとがんばっていたからうまくいったんだな」
「夫が亡くなった時は大変だったけど、その後、〇〇さんとの出会いがあって、なんとか・・・」

 と自分の人生を振り返るにはとっても使い勝手のいい方法です。


 私はみなさんに「複々線人生」をおすすめします。
 連載では「複線人生」を説きましたが、ここでは「複々線人生」をおすすめします。
 それはどういうことかと申しますと・・・

  • ・仕事人としての人生
  • ・個人としての人生
  • ・楽しみ・趣味の人生

 この3つを意識していると、人生に幅が生まれるだけでなく、あることで落ち込んでも個人の人生(家庭、友人)で盛り返せたり、仕事も個人も散々な時も(^_^;)、楽しみ・趣味の人生(時間)が自分を支えてくれることを実感できるでしょう。


 ということで12回にわたる連載はこれで大団円。
 途中、ちょっと息切れするかと心配でしたが、毎回、楽しく書き上げることができました。
 では、これからどうなるか・・・
 ご心配なく!
 またまたあらたなテーマで新連載がスタートしますよ。
 内容は・・・あとひと月後をお楽しみに!


 今週のメールマガジン「元気いっぱい」第504号(無料)ムロさんの深読み:「誰にとって都合がよいのか~裁量労働制というブラックワーク~」(第1・3木曜日に配信)
サイトから読めます!メルマガは随時登録受付け中です。
⇒ http://caretown.com/genki/
■ 東京スクール 「新・ケアマネジメントの仕事術」連続セミナー
  • ケアマネジメントの学校(11:最終講義)「地域包括ケアにおける実践的施設ケアマネジメント~特養・老健・療養型・有料老人ホーム(住宅型含む)・サ高住~」(定員15名限定 残席8名)
    |日 時|3月18日(日)10:30~17:00
    |詳 細|WEBにて→ http://caretown.com/tokyo/caremanage3003.shtml
■ 全国研修の様子は ケアタウン総合研究所の公式FBをご覧ください。