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山口晃弘の超幸齢社会の最幸介護術

山口 晃弘(やまぐち あきひろ)

超高齢社会を実り多き「幸齢社会」にするために、
介護職がすべきこととは?
元気がとりえの介護職・山口晃弘が紡ぐ最幸介護術。

プロフィール山口 晃弘 (やまぐち あきひろ)

介護福祉士、介護支援専門員。1971年、東京都生まれ。高校卒業後、設計士、身体障害者施設職員を経て、特別養護老人ホームに入職し、介護職・生活相談員を務め、その後グループホームの管理者となる。
現在、社会福祉法人敬心福祉会 千歳敬心苑の施設長。著書に『最強の介護職、最幸の介護術』(ワニブックス、2014年)がある。

著書

『最強の介護職、最幸の介護術』
『最強の介護職、最幸の介護術』

「わたしの頭のなかの物差し」

 先日、法事の際に住職の方からありがたいお話をうかがいました。
 「死んだ人の魂はどうなるのか?」
 愛する家族、大切な友だち、かけがえのない人を失ったとき、その魂がどこへ向かうのか? 私たちのそばにいてくれるのか? 天国、極楽浄土、虹の橋…、それらは本当にあるのか? 人は心の整理をするために、さまざまな想像をします。

 住職の方のお話は、「仏になられた者がどうなるのか? それはこの世に生きる私たちにはいくら考えてもわかることではありません。いまこの世に生きる私たちの物差しと、仏になった者の物差しは、長さも尺度も何もかもまったく違うものです。いまここに居てくださるのか? それとも居ないのか? それもわからない。ただ、仏になった者は、現世に生きる私たちのことを見守り、光を照らし続けてくれると、阿弥陀如来さまは言っているのです」というものでした。

 宗教によって考え方も違いますし、私には詳しいことはわかりません。
 ただ、「物差し」という身近な例えが、すごく心に残りました。

 私たちは、どうでしょう? 自分の物差しで物事を判断しています。それは、はたして正しい判断なのでしょうか。
 学校でも職場でも、自分の置かれている環境に不平不満ばかりいっている人がいます。
 話を聞いてみると、その人は、ずいぶんつらいめに合っているようです。上司に恵まれなかったようです。先輩からちゃんと教えてもらっていないようです。仲間にも恵まれず、ひどい職場のようです。
 本当にそうなのかもしれません。ただ、ちょっと立ち止まって、よく考えてほしいのです。
 それは自分の物差しで判断していないだろうか。
 上司の考えをどこまで知っているだろう? 先輩からの指示を待つだけで、自分から質問しているだろうか? 自分から仲間とコミュニケーションを図ってきただろうか?
 相手にも物差しはあります。人にはそれぞれの考え方や価値観があり、それを理解し合うために必要なのが、コミュニケーションです。
 不平不満の渦巻く職場。問題の原因は、大抵がコミュニケーション不足です。

 いつも不機嫌な人。よく怒っている人。人の悪口や職場の不満ばかり言っている人。大人としてあまり好ましい態度ではありません。
 そんなあなたを見て、不快な思いをしている人がいるかもしれません。

 何が正しいなんて、簡単にはわかりません。いつも自分が正しいなんて限りません。
 謙虚な気持ちをもって、相手の物差しを理解する努力をしてみてはどうでしょうか。

新刊のお知らせ(編集部より)

このたび、山口晃弘氏の著書が発行されました!
テーマは、介護現場の「リーダーシップ」と「人材育成」です。

現場の職員から「一緒に働きたい!」と思われる人気者リーダーになるために、役立つ知識、使えるツール、心揺さぶられるエピソードが満載の一冊です。ぜひ、ご一読ください!

介護リーダー必読!
元気な職場をつくる、みんなを笑顔にする リーダーシップの極意
定価 本体2,000円(税別)
A5判、218ページ
ISBN978-4-8058-8278-8