メニュー(閉じる)
閉じる

ここから本文です

和田行男の婆さんとともに

和田 行男 (和田 行男)

「大逆転の痴呆ケア」でお馴染みの和田行男(大起エンゼルヘルプ)がけあサポに登場!
全国の人々と接する中で感じたこと、和田さんならではの語り口でお伝えします。

プロフィール和田 行男 (わだ ゆきお)

高知県生まれ。1987年、国鉄の電車修理工から福祉の世界へ大転身。
特別養護老人ホームなどを経験したのち99年、東京都で初めてとなる「グループホームこもれび」の施設長に。現在は株式会社大起エンゼルヘルプ地域密着・地域包括事業部 入居・通所事業部部長。介護福祉士。2003年に書き下ろした『大逆転の痴呆ケア』(中央法規)が大ブレイクした。

2023年今年もよろしくお願いいたします

 「おにいちゃん、頼みがあるんよ」
 「どうされましたか」
 「電気消してくれていいで、暖房つけて」

 ロシアのウクライナ侵攻でエネルギー危機が到来し、世界中で電気料金が値上がり悲鳴を上げている様子が報道されていますが、我が日本でも、ひときわ寒い地域で介護事業を運営している事業者が介護施設での節電を心掛け、「暖房であったかい施設」から「節電で寒くない施設」に切り替えた途端、利用者から冒頭の切実な声が届いたと聞き、ちょっぴり笑えました。

 利用者の声も事業者の声も切実ですが、日本中、世界中にそんなもんじゃない切実な暮らしを強いられている人々がたくさんいるかと思うと…。

 明けましておめでとうございます。
 本年もおつきあいくださいますよう、よろしくお願いいたします。

 さて、新しい年を迎えました。
 僕ら介護事業者にとっては2024年介護保険制度改正に向けた、実質決着の年になります。

 改正論議の中で「利用者負担の増」が主題として語られており、「負担割合は原則二割」なんていう報道もありますが、負担増は必要なことが届かなくなる懸念がありますし、事業者にとっては利用者減少となれば事業継続が危うくなりますので倒産や撤退につながりかねず、負担増を乗り切れる人にまで影響を及ぼしかねません。国民にとっても介護事業者にとっても目が離せない年です。

 僕も介護保険制度改正に向けては、超微力ながらもブログをお借りして発信していきたいと思っています。
 というのも、ずいぶん前にある方から「僕は和田さんのように思ったとしても言えないだろ。でも和田さんが発信していたら、こういう意見もあると口に出せるから」と言われたことがあり、「超微力も力(りき)」であり、発信しないと何も動かない・動けないと再確認できたからです。

 僕に「この場」を授けてくださっている方々に感謝申し上げ、社会的無駄にしないためにもいろいろなことを発信させていただきたいと思います。

追伸
 今年、僕の楽しみのひとつが、認知症の世界的権威者であるDr池田氏とトークできることです。
 僕にとっては雲の上の人ですが、僕のようなヤンチャ介護職に気さくにおつきあいくださっている方で、僕の言うことを真っすぐ受け止めてくださる方です。また、皆さんにご案内しますね。楽しみにしていてください。