メニュー(閉じる)
閉じる

ここから本文です

ほじょ犬って、なあに?

橋爪 智子 (はしづめ ともこ)

身体障がい者の生活を支える、「盲導犬」「介助犬」「聴導犬」。そんな補助犬たちにまつわる話を紹介するコーナーです。

プロフィール橋爪 智子 (はしづめ ともこ)

NPO法人日本補助犬情報センター専務理事 兼 事務局長。
OL時代にAAT(Animal Assisted Therapy:動物介在療法)に関心を持ち、ボランティアをしながら国内外で勉強を始める。1998年、米国DELTA協会(現・米国Pet Partners協会)の「Pet Partners® program」修了。2002年より現職。身体障害者補助犬法には、法律の準備段階からかかわっている。

著書

『よくわかる 補助犬同伴受け入れマニュアル』共著(中央法規出版)

『よくわかる 補助犬同伴受け入れマニュアル』共著
(中央法規出版)

第241回【視覚に障害のある方向けの生け花教室】から見えてきたもの・・・

 恵比寿のイベントが終わり、心地よい余韻に浸りながらも新しい企画イメージを膨らませ続けている今日この頃です。季節の変わり目で体調を崩されている方も多いようですが、皆さんは大丈夫ですか?

 さて、またまた新しいチャレンジを実施してまいりました!タイトルの通り、【視覚に障害のある方向けの生け花教室】を実施しました!
 「え!?視覚障害者が生け花なんてできるの?」と思った方、たくさんいらっしゃると思います。でも、私の中では、「ぜったいに楽しんでいただける自信」がありました♪経験上、視覚に障害のある方々の感じ方、観え方は私達とはまた全く異なることを知っていたので。。。


 今回、あの“いけばな草月流”様にご協力いただき、素敵なコラボが実現しました。このコラボのきっかけを作ってくださったのが、当会が今年の5月から答申先として参加させていただいた「一般社団法人ALIVE」の次世代リーダー研修プロジェクトでした。草月会様は2017年度の、そして当会が2018年度の答申先というご縁で、且つ初回セッション会場となったのが、草月会様の会議室で、そこで初めての補助犬受け入れとなりました。


 ご担当の皆様、事前打ち合わせの段階から大変前向きに、そして温かく迎える準備をしてくださったのが、とても印象的でした。初めて入る施設ということで、懸念や不安が多い中で、草月会様は障害当事者の方のトイレや、補助犬たちのトイレに関しても気にかけてくださり、「特に大掛かりな準備は不要であること」をお伝えすることができ、とても安心して準備が進められました。。。


 とはいえ、草月会様の歴史の中で、本部として公式に実施する視覚障害者向けの生け花教室は初めて!澤田晃映先生がご担当として決まり、2回の打ち合わせを行わせていただきましたが、真剣且つ楽しい時間となりました♪
 先生の持つクラスの中で、もちろん、晴眼者の生徒さんたちですが、生け花を学ぶ中で、行き詰ることが多々あるそうです。「花の向きをこちらに向かせたい!」「この位置にこの花を持ってきたい!」と、どうしても見えるが故に、その見える形にこだわりすぎるために上手くいかない事があるとのこと。そんな時、先生は「目を瞑って、花の茎の下のほうを持って、花の向きを花に聴いてみなさい・・・」と仰るそうです。先生曰く「花は、太陽に向かって伸びるので、自然に顔の向きや茎の向き、茎の太さや質まで、様々な傾向があります。それを眼で確認することが難しい時は、眼を閉じて、花と対話して感じることが大事。そうすると、おのずと花が教えてくれます。」と・・・ 半信半疑、私も目を瞑って持ってみましたら・・・わかるんです!まるで花が「こっちを向きたいよ~」と言わんばかりに、やる気のある方向と、やる気の無い方向が伝わってきます!なるほど、花と会話すると言うことは、こういうことだったんだ・・・と実感することができました。
 また、打ち合わせの中で澤田先生の実体験も含めてお話を聴いている中で、障害がある方々を思いやる感性が素晴らしい!ことを感じ、「この先生なら安心してお任せできる。きっと、当事者の皆さまもファンになられるに違いない♪」と感じました。

 実際の教室開催日、3名の視覚障害者にお集まりいただきました。
 最初に、澤田先生から「今日は剣山ではなく、投げ入れをやりたいと思います。」とお話があった時に、みなさん「投げ入れって本当に投げて入れるんですか?投げるんだと思ってた!」とのコメントに、笑いに包まれ、楽しい雰囲気でスタートしました♪

お母さん達が花器を選びに行っている間、盲導犬たちは爆睡状態から首だけ起こして「何なに?」と興味津々・・・

 セアまりさん&盲導犬ベーチェルは、最近はフリーダイビングの国際大会に出場され、7月には絵本「もうどう犬べぇべ」(ほるぷ出版:セアまり (著)、平澤 朋子 (イラスト))を出版されるなどとっても活動的で情熱的な素敵な女性。もともと、見えていた頃には、染色作家さんでいらっしゃったこともあり、色へのこだわりはとてもお強く、お花も動物も、「命あるもの」としてとても大切にしてこられ、常にお花を飾る生活もされていたとのこと。しかし、生け花体験はなかったそうです。「視覚障害が進む中で、どうしても花瓶を倒してしまうことが増えてしまい、いつからか花を飾らなくなった・・・」と話されていました。だからこそ、久しぶりに花と向き合う時間はとっても楽しんでおられるご様子でした♪ 特に、澤田先生が「生け花とは、すでに植物を切って来た時点で、その植物の命をいただいているんです。だから、少しでもキレイに長持ちさせてやるために、水の入れ替えなどのお世話は大切です。」の言葉に、すぐに先生のファンになっておられました♪

ピンクを希望され、素敵に生けられました

 三宅さん&盲導犬エリンは、いつも笑顔がとっても素敵で、ハートウォーミングな言葉で全ての人を包み込んでしまう素敵な女性。最近はお孫さんのお世話で忙しいとか♪三宅さんも生け花体験はなく、「どんな風にできるのか?とっても楽しみです♪」と意気込みを述べておられました。三宅さんが選んだ花器はとってもユニークな形。それでいて生けたお花とのバランスが絶妙で、素晴らしいセンスを発揮されていました。 「花がこの辺で止まるかな?と思う点よりも早くに止まってくれたりして、すごく不思議な感覚でした・・・」と話されていましたが、生けている間の様子も、まるでお花と会話しながら生けているような感じで、その感覚がご自身でもとっても楽しかったとのこと♪ 「帰って家でもやってみようかな~?良い花瓶あったかしら~?」と話されていました。

とっても個性的な花器に独創的な花たち・・・

 3人目が、白杖歩行をされている中山さん。唯一の先天盲の女性。なんと、彼女はお母様が草月流の師範でいらっしゃったそうで、幼い頃に聞いてはいらっしゃったようですが、本格的に教えてもらうのは初めて。今までも、家にもらった花束などを飾った経験はあっても、花瓶に入れるだけで、お子さんにチェックをしてもらっていたそうです。中山さんの作業の中で、注目だったのは、「はさみ」の使い方。中途障害のお2人とは違って、とても工夫をした使い方をされていました。例えば、「根元から2センチくらいのところを切ってください」と言われた時に、我々、見える状況では、切り落とした先が飛んだら、拾うという作業をします。それが一般的かと。ただ、中山さんの場合は、「切り落とした先の部分が飛び散ってしまうと、どこにあるか?わからないから、切り落とされる部分を持って切る」という工夫をされていました。これは、先天盲の方の暮らしの知恵なんだろうな~と初めて知りました。

花が勝手に止まる感覚・・・不思議です♪

 澤田先生が事前に様々な想像を巡らせながら、触っておもしろい花材を用意して下さっていたので、皆さんそれぞれに、1つ1つの植物の感触を手で感じながら、匂いも楽しみながら、そして、色のイメージを聞きながら、タメを作ってカーブを生み出したり、葉っぱの切り込みで変形させてみたり・・・初めての体験だらけで、とても和気藹々とした楽しい時間があっという間に過ぎていきました。
 我々も、サポートする側の人間として、新しい発見や気付き満載で、純粋に楽しませていただきました。

 改めて日頃、見える立場からの「見える」世界だけではない、「見える」という感覚、そして心で「観る」という感覚・・・とても大切なことを教えていただいた気がします。
 この度、草月流様と、ALIVE様に、素敵な機会とご縁をいただき、心より感謝申し上げます。

 先生が最後に「うん、これで色々とまたわかったわ!次は、剣山をやりましょう!」と言ってくださり、参加者の3名ともが「剣山バージョンも楽しみです!是非、お願いします♪」と盛り上がって、集合写真を撮って、次に繋がる解散となりました。。。

どの作品も素敵!と先生も感激されていました♪

 これからも、補助犬ユーザーさん、障害当事者の皆さんと、「ワクワク」を共有できる楽しい企画を、ドンドンと実施していきたいと思っております♪

★★★絶賛!クラウドファンディング中!!!10/31(水)23時まで!!!★★★
「ほじょ犬って知ってる?」 歌と手話で多くの人に伝えたい。
目標金額まであと少しです!是非とも、皆さんの手でこの素敵な歌をCDにして、全国の子ども達に届けましょう!!!

******************************************

第20回身体障害者補助犬シンポジウムを開催します!>
 宝塚市の介助犬シンシアをシンボルとした運動が実り、平成14年(2002年)に身体障害者補助犬法が施策され、ともに歩んできました「身体障害者補助犬シンポジウム」も、20回目を迎えます。
 多くの人に補助犬(盲導犬、介助犬、聴導犬)について理解していただくために、補助犬デモンストレーション、視覚障がいのある漫談家、濱田 祐太郎(はまだ ゆうたろう)さんによる漫談、介助犬使用者の木村 佳友(きむら よしとも)さんたちをお迎えし補助犬トークを行います。

  • 日程:平成30年11月3日(土曜日)
  • 開催時間:午後1時から午後4時まで(12時半から受付)
  • 会場:ソリオホール (事前申込は不要です。当日直接会場へお越しください。)
  • 内容
    ・補助犬デモンストレーション
    ・漫 談     視覚障がいのある漫談家
             濱田 祐太郎(はまだ ゆうたろう)さん
             (よしもとクリエイティブ・エージェンシー所属)
    ・補助犬トーク
             定員 先着300人
             費用 不要
             主催 毎日新聞社、宝塚市
             注意事項 ※一時保育あり(10月24日(水曜日)までに要予約)

******************************************

#補助犬 #ほじょ犬 #盲導犬 #介助犬 #聴導犬 #がんばれ補助犬 #当たり前 #補助犬同伴拒否0

------------------------------

 是非、皆さんの様々なお声を、お寄せください。当会では、一緒に社会を更に更にステキに変えて行って下さるサポーターの皆さんを募集しております。お気軽にご連絡ください♪

ご寄付のお願い「日本補助犬情報センター」より

 当会のビジョンは、全国民が正しく補助犬法を理解することで、すべての人が安心して活躍できる社会を実現することです。補助犬ユーザーの社会参加推進活動、普及活動、最新情報収集、資料等作成配布、講演会・イベント等、当会の活動はすべて無償で行われております。
 皆様のご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。

JSDRC(日本補助犬情報センター)ロゴ