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受験対策講座

保育士・筆記試験の合格率は20%前後で難関といえます。この狭き門を突破するためには、ポイントを押さえた効率のいい学習が不可欠です。このコーナーでは、近年の各科目の出題傾向や今後の対策について、その秘訣をガイドします。
※毎週火曜日更新!

2024年4月試験に向けた講座がスタートしました!

第31回 令和4年・4月試験「子どもの食と栄養」科目について

喜多野直子(きたの なおこ)
管理栄養士、保育士、学校法人三幸学園東京こども専門学校専任講師、東京医療秘書福祉専門学校非常勤講師、小田原短期大学保育学科非常勤講師、あさか保育人財養成学校講師

「子どもの食と栄養」の近年の出題傾向

 栄養素の基礎知識や成長段階に応じて必要な知識、食育、食物アレルギー、資料(「平成27年度乳幼児栄養調査」「授乳・離乳の支援ガイド(2019年改訂版)」他)など、とても広い範囲からまんべんなく出題されています。
 また、「第4次食育推進基本計画」や「妊娠前から始める妊産婦の食生活指針」など資料の中には改訂されているものありますので、最新情報に目を通すようにしましょう。
 さらに、近年では郷土料理、行事食、食材の旬、一汁三菜の配置など、日本人として知っておくべき知識からも出題されています。勉強という枠を超えて日頃から様々な視点から食に興味を持つと良いでしょう。

栄養素の基礎知識

(問2 ミネラル)
ミネラルの生理作用や欠乏症、過剰症、供給源について出題されました。ミネラルかビタミンのうち、どちらかについて毎回出題されていますので、必ず押さえましょう。

(問3 脂質)
脂質の基礎知識について問われました。構成元素、1gあたりのカロリー、消化酵素、種類、働きについては基礎知識ですのでしっかり把握しましょう。今回は脂質について問われましたが、三大栄養素のうちどれかは出題されますので、たんぱく質糖質についても把握しましょう。

(問20 カルシウム)
学童期についての問題ですが、カルシウム欠乏症についての問いが含まれています。栄養素の基礎知識をしっかり身に付けると、成長に応じた食の分野でも役立ちます。

(問9 食物繊維)
食物繊維の定義や分類(水溶性食物繊維不溶性食物繊維)、食事摂取基準での目安量について問われました。穴埋めでの出題でしたが、栄養素に関する問題は様々な形式で出題されますので、基礎知識を身に付けた後は問題集などで出題形式に慣れておくと良いでしょう。

頻出資料「授乳・離乳の支援ガイド」

(問6、問7、問19)
 離乳の定義や食べ方の目安、調理形態、など全て保育現場で必要な知識ですので、試験対策だけでなく現場で正しい対応ができるようにするためにも必要な知識です。理解しながら覚えましょう。

2022年4月試験に向けた受験対策、勉強の進め方

「子どもの食と栄養」勉強方法

 はじめにテキストを使って大きなテーマごとに内容を理解し、次に一問一答で知識の確認、さらに問題集を使って実践力を身に付けていきましょう。わからない箇所は必ずテキストに戻り復習することが大切です。特に「栄養に関する基本的知識」については、他のテーマでも出てきますので丁寧に学びましょう。
 最終的には時間配分も考えながら本番と同じ時間を計り、ペース配分も考えて解けるようにしましょう。マークシートに慣れておくことも大切です。また、普段の実力を出すためには長時間の試験時間に耐えられる体力をつけることも重要です。

『わかる!受かる!保育士試験合格テキスト2023』各テーマごとの学習ポイント

テーマ①食生活の現状と食事バランス

 子どもの食と栄養を学習する上で、まず食生活の現状について把握することが重要です。朝食欠食や、孤食、個食など、なぜこのような食が増えているのか、どのような影響をもたらすのか考えることによって、子どもの食と栄養の知識の重要性についても再確認できると思います。「平成27年度乳幼児栄養調査」や「国民健康・栄養調査」などの資料も確認しましょう。

テーマ②栄養の基本的知識(炭水化物・脂質・たんぱく質)

 全てのテーマの基礎固めとして重要な範囲です。消化酵素や1gあたりのエネルギー産生量、構成元素、代謝など細かいところまで覚えましょう。

テーマ③栄養の基礎知識(ビタミン・ミネラル)

 ビタミン・ミネラルも他の項目と深いつながりがありますので、正確に覚えましょう。種類、生理作用や欠乏症、供給源などについて組み合わせる形での出題が多いので、ひとつひとつの知識を正確に覚えることで点数に結びつきやすくなります。

テーマ④食事摂取基準2020

 最初に食事摂取基準の目的や指標について把握しましょう。その上で主要な栄養素の推奨量や目安量について目を通しましょう。
 以前の「食事摂取基準2015」は現在の「2020年版」の数値と異なる箇所がありますので、過去問などを解くときには注意が必要です。

テーマ⑤食の基礎

 「3色食品群」や「6つの基礎食品」「食事バランスガイド」などは保育の現場でも活用することがあると思いますので、暗記するのではなく理解するようにしましょう。

テーマ⑥妊娠期、授乳期の食生活

 妊娠期の食生活は「妊娠前から始める妊産婦の食生活指針」を中心に学習するとわかりやすいと思います。改訂されたばかりの資料なのでしっかり確認しましょう。特に体重増加量の数字は大きく変更されたので注意が必要です。他にも「食事摂取基準2020」の負荷量の数値や、妊娠期に気を付けるべき栄養素など、他の項目とも関連していますのでまんべんなく学習しましょう。

テーマ⑦乳児期、幼児期の食生活

 乳汁栄養・離乳食は最も重要な項目のうちの一つです。出題数も比較的多いので、しっかり点数をとれるようにしましょう。乳汁栄養は母乳調製粉乳の違いや調乳について、離乳食では離乳の定義や、離乳の進め方の目安など、間違えやすい箇所が多いので注意しましょう。資料では「授乳・離乳の支援ガイド(2019年改訂版)」「平成27年度乳幼児栄養調査」は頻出です。

テーマ⑧学童期、思春期、生涯発達と食生活

 心身の特徴や食生活、学校給食を中心に学習しましょう。朝食欠食や貧血など、他の項目で学んだ内容も出てきますので、関連付けて覚えましょう。

テーマ⑨体調不良・特別な対応を必要とする子どもへの対応

 脱水症予防や体調不良児の食事、食物アレルギーについてなど、保育の現場で必要な内容を多く扱う項目です。食物アレルギーについては「保育所におけるアレルギー対応ガイドライン(2019年版)」も重要な資料ですので、把握しておきましょう。

テーマ➉食育、家庭や施設における食

 食育では、「食育基本法」や「保育所保育指針」、「第4次食育推進基本計画」などのポイントを押さえましょう。問題形式は組み合わせだけでなく穴埋めで出題されることもあります。

 『食』は私たちが生きていく上で欠かせないものですが、その中でも子どもの時期の『食』は一生の基盤となるものなのでとても重要です。そんな乳幼児期に関わる保育士は適切な知識を持って正しく対応できるようにならなければいけません。食物アレルギーなど、一歩間違えば命に関わってしまいます。そのような、幅広い知識について学ぶ科目が「子どもの食と栄養」です。
 ひとつひとつの知識が現場で役立つ内容なので、試験対策として勉強するだけではなく、子どもの命を預かる専門家として、現場で待っている子どもたちの笑顔を思い浮かべながら勉強してみましょう。
 皆さんの合格を心よりお祈り申し上げます。

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