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受験対策講座

保育士・筆記試験の合格率は20%前後で難関といえます。この狭き門を突破するためには、ポイントを押さえた効率のいい学習が不可欠です。このコーナーでは、近年の各科目の出題傾向や今後の対策について、その秘訣をガイドします。
※毎週火曜日更新!

第30回 令和4年・4月試験「子どもの保健」科目について

小室浩子(こむろ ひろこ)
学校法人群馬パース学園群馬パース大学福祉専門学校非常勤講師、学校法人三幸学園大宮こども専門学校専任講師

「子どもの保健」の出題傾向

 「子どもの保健」は子ども達の身体および心の健康について学びます。子ども達の身体は未熟なため、疾病にかかると重症化しやすい特徴があります。小児は大人の縮図ではありません。小児の疾病の特徴について正しい知識を身につけましょう。日々、子ども達とかかわる保育者は、疾病予防に努めとともに疾病の早期発見が重要になります。
 また、子どもの身体の発達には心の健康も大きく関わっています。心の問題を抱える子どもたちを正しく理解し、適切な対応できるよう理解を深めましょう。発達障害の子ども達も増えています。どのような対応が子ども達にとってより良い保育の提供になるのかを学ぶことが大切です。
 令和4年・前期試験に出題された問題を頻出テーマごとに分類しましたので、ご参照ください。

テーマ①子どもの心身の健康と保健の意義

(令和4年・前期試験・問2、3)
 「子どもの健康」を学ぶ上での基礎になります。2017(平成29)年に改訂された保育所保育指針を読み込み、子ども達の心身が健やかに成長するための支援を理解していきましょう。
 虐待について頻回に出題されています。虐待の分類および虐待による子ども達への影響についても学びを深めましょう。
 母子保健法についても、出題されています。児童福祉法と合わせて学ぶとともに、「保育原理」「子どもの家庭福祉」と併せて理解していきましょう。

テーマ②子どもの身体的発育・発達と保健

(令和4年・前期試験・問4)
 子どもの発育・発達を理解し、より良い保育につなげることは保育者にとって必要不可欠な支援になります。
 カウプ指数ローレル指数について理解するとともに、「乳幼児身体発育曲線」「スキャモンの発育曲線」についても理解しましょう。運動機能の発達、原始反射についても学びを深めておきましょう。

テーマ③子どもの心身の健康状態とその把握

 子どもの発育・発達を理解し保育に活かすことはより良い保育につながります。身体の正しい測定方法を理解し評価することは、子どもの成長・発達の促す支援の基礎となります。
 「子どもの症状を見るポイント」と照らし合わせて「子どもの不調」を理解し、対応についても学びを深めましょう。

テーマ④子どもの疾病の予防及び適切な対応

(令和4年・前期試験・問12、14)
 子どもは成長発達の途上にあるため、大人とは異なる疾病に罹患します。環境の影響を受けやすいことを念頭に置いて疾病を理解し、適切な対応ができるよう学びを深めましょう。
 子どもの感染症と併せて予防接種についても理解しましょう。予防接種スケジュールは更新されます。新しい知識を得るよう心がけましょう。
 心の病気についても出題が頻回です。病気について理解するとともに事例問題への対応ができるよう学びを深めましょう。

テーマ⑤保健的観点を踏まえた保育環境及び援助

(令和4年・前期試験・問19)
 保育の環境は子ども達の発育・発達を促すもととなります。保育環境が衛生的に保たれ、安心・安全な環境が提供されることが大切です。
 室内の環境および室外の環境について理解を深めましょう。また、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対して、保育環境をどのように整えるかについて学びを深めておきましょう。
 子どもの睡眠や食事について「教育・保育施設等における事故防止及び事故発生時の対応のためのガイドライン~施設・事業者向け~」に記載があるので確認しておきましょう。

テーマ⑥保育における健康及び安全管理

(令和4年・前期試験・問10、17)
子ども達が集団で生活する保育施設では、衛生管理、事故の防止、災害時の対応など広い知識が必要です。「教育・保育施設等における事故防止及び事故発生時の対応のためのガイドライン」の「事故発生時の対応」には、死亡事故や重篤な事故に備えて予防と事故の対応について記されています。「事故防止のための取り組み」には重大事故が発生しやすい場面ごとの注意事項や緊急時の対応体制について記されています。保育者の知識として身につけましょう。

テーマ⑦子どもの体調不良等に対する適切な対応

(令和4年・前期試験・問18、19)
 子どもの体調不良時の対応についての問題が頻回に出題されています。子どもに起こりやすい症状と対応、緊急を要する状況の処置について、しっかり学びましょう。近年、アレルギー疾患の子ども達が増えています。アレルギー疾患に対する知識やアナフィラキシーショックへの対応も身についておきましょう。

テーマ⑧感染症対策

(令和4年・前期試験・問5、6、7、16)
集団生活を営む保育施設内で感染症を完全に防ぐことは難しいことですが、感染の拡大を最小に止める努力をしなければなりません。
保育所における感染症対策ガイドライン」から感染に関する問題が出題されています。感染症に対する知識を深めておきましょう。感染症の予防策としてワクチン接種があげられます。予防接種の知識は最新のものを覚えましょう。

テーマ⑨保育における保健的対応

(令和4年・前期試験・問13、20)
 保育における保健的対応は、保育所保育指針第3章が示すように「一人ひとりの子どもの健康の保持と安全の確保、保育所全体における健康及び安全の確保」に努めることが重要です。1歳未満児の乳幼児突然死症候群(SIDS)、個別の配慮を要するけいれんやアレルギーの疾患を持つ子ども、障害のある子どもへの対応、医療的ケア児への対応など広い知識を身につけましょう。

テーマ⑩健康及び安全管理の実施体制

 子どもの健康と安全は「子どもの生命の保持と健やかな生活の基本である」と保育所保育指針第3章にうたわれています。職員間の連携・協働、他職種との連携への知識を深めましょう。
 また、保育者は家庭・専門機関・地域の連携を理解し、妊婦や子育てについて支援することも大切な使命です。母子保健・地域保健(保健指導健康診査等)について正しい知識を身につけましょう。