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今月のおはよう21

おはよう21

介護専門職の総合情報誌『おはよう21』最新号の内容をご紹介します。

“間違い探し”にチャレンジ クイズでわかる不適切な介護技術

『おはよう21』2023年9月号から、特集(“間違い探し”にチャレンジ クイズでわかる不適切な介護技術)の内容を一部ご紹介いたします。

利用者に対する介護技術は、安心・安全であることが前提ですが、無意識のうちに、あるいはよかれと思って介護職が行ったケアが適切ではなく、利用者を危険な状況にしてしまうことがあります。

さまざまなケアの場面ごとに、間違い探しのクイズに挑戦して、適切な方法を学びましょう。


“間違い探し”でわかる やってはいけないケア

さまざまな場面をイラストで示しています。しかし、ここには危険な状況が潜んでいます。
どこが危険なのかを確認してみましょう。

❶姿勢の保持

ここが間違い!

❶局所だけで下肢を支えて踵を浮かせている

踵(かかと)を除圧するために、足首の下などにクッションを入れて、足を浮かせようとすると、脚の重さを、クッションで支えている箇所と仙骨部で受け止めることになります。

仙骨部に褥瘡ができやすくなるだけでなく、クッションで支えている箇所より末梢の血流が低下するため、踵に褥瘡があれば、傷の治りが悪くなってしまいます。

正しくは……
クッションで下肢全体を下から支える(足底も支える)

❷枕で首の下まで支えていない

枕が適切な位置にないと、首の後ろや背中の筋肉が過度に緊張します。その状態が続くと、顎が上がり、徐々に口が閉じなくなってきます。

胸も開いた状態になるため、呼吸が楽ではなくなり、痰も出しづらくなっていきます。

正しくは……
肩先まで枕を入れて、首を軽く曲げた姿勢にする

❸浮いている肩から肘を下から支えていない

拘縮などで身体の筋緊張が高い方は、背中の筋肉の緊張が高まると、肩甲骨が内側に引っ張られます。

脇を締めるように力が入り、腕がマットレスから浮いた状態になると、腕を身体に押し付けて安定させようとします。

正しくは……
内側に寄った肩甲骨を外側に引き出してから、上肢(肩から腕)全体を下から支える

ここが間違い!

❶背もたれと腰の間に隙間がある

円背や股関節の可動域制限により、背もたれと腰の間に隙間があると、腰まわりの筋緊張が高くなります。そのまま座り続けると、腰痛や円背の悪化を引き起こしてしまいます。

正しくは……
背もたれを調整できる車いすなら、背もたれのバンドを緩めてから座面の奥まで座ってもらい、バンドを円背のカーブに合わせる

背もたれを調整できない車いすなら、クッションや丸めたバスタオルで腰と背もたれとの隙間を埋める

※骨盤が後ろに倒れるのを受け止められるように、ほどよい硬さが必要です。バスタオルを使う場合は、少し硬めに巻くとよいでしょう。

❷膝が股関節より高い位置にあり、太ももの裏が浮いている

膝が股関節より高い位置にあり、太ももの裏が座面から離れると、お尻に圧が集中します。お尻が痛くなれば、骨盤を前に出したり身体を傾けるなど、ずり落ち姿勢になっていきます。

臀部や仙骨部に褥瘡ができやすくなるだけでなく、転落するおそれがあります。

正しくは……
フットサポートや座面を調整し、股関節と膝の高さを揃える

※太もも裏が座面に着いていることや、足底が床面やフットサポートにしっかり接地できていることも確認しましょう。

❸スリングシートに直に座っている

座面クッションを敷かずに、スリングシートに直に座ると、お尻の痛みから逃れようとして座位姿勢が崩れていきます。皆さんも、実際に座ってみれば、不快感や痛みで動きたくなる気持ちがよくわかると思います。

自分で動くことが困難な方は、お尻に圧が集中し続けるため、動ける方よりも褥瘡ができやすい状態です。

正しくは……
座面クッションを敷く

※座面クッションが汚れたときは、車いすから外した後、代わりのクッションを用意しないまま座ってしまうと、褥瘡ができてしまうことがあるので、注意が必要です。

執筆
中村和人
特別養護老人ホームかんなみの杜・渋谷 理学療法士

以上は、『おはよう21』2023年9月号の特集の内容の一部です。このほかにも本誌では、下記のトピックを取り上げ解説しております。ぜひお手に取ってご覧ください。


特集

“間違い探し”にチャレンジ クイズでわかる不適切な介護技術

  • 1 不適切なケアで利用者には何が起こる?
  • 2 “間違い探し”でわかる やってはいけないケア
    ❶姿勢の保持
    ❷寝返り介助
    ❸起き上がり介助
    ❹立ち上がり介助
    ❺移乗介助
    ❻移動介助
    ❼触れ方
『おはよう21 2023年9月号』
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