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再録・誌上ケース検討会

このコーナーは、月刊誌「ケアマネジャー」(中央法規出版)の創刊号(1999年7月発刊)から第132号(2011年3月号)まで連載された「誌上ケース検討会」の記事を再録するものです。
同記事は、3人のスーパーバイザー(奥川幸子氏、野中猛氏、高橋学氏)が全国各地で行った公開事例検討会の内容を掲載したもので、対人援助職としてのさまざまな学びを得られる連載として好評を博しました。
記事の掲載から年月は経っていますが、今日の視点で読んでも現場実践者の参考になるところは多いと考え、公開することと致しました。


第4回 妄想のある独居の高齢者にどうかかわっていくか
(2004年11月号(2004年10月刊行)掲載)

スーパーバイザー

野中 猛
(プロフィールは下記)

事例提出者

Aさん(在宅介護支援センター・社会福祉士)

クライアント

Gさん 女性、75歳
既往歴:妄想、白内障(平成14年に手術)
要介護度:要支援
体 格:中肉中背
家族構成:独居。平成12年に夫が死亡。子どもはいない。両親は亡くなっている。他県に兄が1人いる。兄の娘(姪)とは、交流がある。

生活歴

 中国地方で生まれ、上京する20歳まで過ごす。上京後、5年ほど企業で働き、25歳で結婚。
 50歳頃、夫とレストランを始める(他県にて)。15年ほど経営した後、店を閉め、現在の住所に家を新築し、転居(平成5年)。
平成10年、M氏夫婦と知り合う。
平成13年、夫他界。
平成15年、被害妄想出現。
平成16年、毒物混入の訴えにより、保健所で水質簡易検査(異常なし)。保健所から基幹型支援センターにつながる。

プロフィール

野中 猛(のなか たけし)

1951年生まれ。弘前大学医学部卒業。藤代健生病院、代々木病院、みさと協立病院、埼玉県立精神保健総合センターを経て、日本福祉大学社会福祉学部教授。専攻は臨床精神医学、精神障害リハビリテーション、地域精神保健、精神分析学など。主な著書に『心の病 回復への道』(岩波新書)、『図説ケアマネジメント』『ケア会議の技術』『多職種連携の技術(アート)』(以上、中央法規出版)、『ソーシャルワーカーのための医学』(有斐閣)などがある。 2013年7月逝去。