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山口晃弘の超幸齢社会の最幸介護術

山口 晃弘(やまぐち あきひろ)

超高齢社会を実り多き「幸齢社会」にするために、
介護職がすべきこととは?
元気がとりえの介護職・山口晃弘が紡ぐ最幸介護術。

プロフィール山口 晃弘 (やまぐち あきひろ)

介護福祉士、介護支援専門員。1971年、東京都生まれ。高校卒業後、設計士、身体障害者施設職員を経て、特別養護老人ホームに入職し、介護職・生活相談員を務め、その後グループホームの管理者となる。
現在、社会福祉法人敬心福祉会 千歳敬心苑の施設長。著書に『最強の介護職、最幸の介護術』(ワニブックス、2014年)、『介護リーダー必読! 元気な職場をつくる、みんなを笑顔にする リーダシップの極意』(中央法規出版、2021年)がある。

弱気は最大の敵

 サッカーのワールドカップに、世界中が熱狂しているようですね。
 なかでも、日本は強豪国ドイツに勝ったことで、私のようなにわかファンも含め、一気に盛り上がっています。
 ただ、日本の第2戦、コスタリカ戦。「あの強豪ドイツに勝ったんだから…」と下馬評では日本有利。多くの日本人サポーターが、日本の勝利を信じて疑いませんでした。2連勝して、決勝トーナメント進出を心に描いたと思います。しかし、結果は0-1。日本はコスタリカに敗れ、運命の第3戦で、さらなる強豪、スペインとの対戦に望みを託すことになりました。
 第2戦で敗戦した直後、日本チームを率いる監督は、すぐに第3戦に向けて気持ちを切り替えていました。選手たちも、敗戦の悔しさをかみしめながら、次戦に向けて気持ちを切り替えようとしていました。
 ショックでないはずがない。ファンやメディアは残酷なもので、勝てば賞賛し、負ければ叩くもの。まして「日の丸を背負って」という言い方をされる国際試合になると、この反響もさらに大きなものになります。
 第3戦の下馬評は、やはりスペイン有利。にわかファンの私でもわかるほど、スペインは強豪で、実績も十分にあります。厳しい闘いになることは必至です。
 それでも監督、選手たちは、敗戦直後からその強豪チームに立ち向かうべく、気持ちを切り替え、準備をしているのです。態度に出さずとも、極度の精神状態にあると思います。周りが騒がず、日本チームの活躍を信じて、見守ってほしいと思います。

 「日の丸を背負って」ではない私たちの仕事、人生でも、大きな問題と向き合わなければならないときがあります。スポーツではなくても、大切な家族、大切な仲間、大切なものを守るために、闘わなければならないときがあるものです。
 私は、過去に何度も“失敗”した経験があります。そのときはなかなか気づかなかったり、素直に認められなかったりするのですが、振り返ってみると、失敗の原因は“弱気”な自分の心だったと思います。
 弱気な自分は、しっかり問題と向き合っていない。相手とも向き合っていない。その結果、失敗していたのです。たくさん悔しい思いをして、行き着いたのが、「弱気は最大の敵」。
 最も向き合うべき相手は、常に自分自身だったのです。仕事、人生のライフステージにおいて、よく自分と向き合うこと。自分が選択したことは、本当に自分の本心か。弱気になって逃げていないか。それを自分に問うことが大事であると、50余年の人生で学びました。
「弱気は最大の敵」。いつも向き合うべきは、自分自身です。

著書のご案内

山口晃弘氏の著書が弊社より発行されています。
テーマは、介護現場の「リーダーシップ」と「人材育成」です。

現場の職員から「一緒に働きたい!」と思われる人気者リーダーになるために、役立つ知識、使えるツール、心揺さぶられるエピソードが満載の一冊です。現場のリーダーからも「この本に出会えてよかった」「求められているリーダーについて深く理解できた」「実践にもすぐに役立つ」など、嬉しい感想を頂いています。ぜひ、ご一読ください!

介護リーダー必読!
元気な職場をつくる、みんなを笑顔にする リーダーシップの極意
定価 本体2,000円(税別)
A5判、218ページ
ISBN978-4-8058-8278-8