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山口晃弘の超幸齢社会の最幸介護術

山口 晃弘(やまぐち あきひろ)

超高齢社会を実り多き「幸齢社会」にするために、
介護職がすべきこととは?
元気がとりえの介護職・山口晃弘が紡ぐ最幸介護術。

プロフィール山口 晃弘 (やまぐち あきひろ)

介護福祉士、介護支援専門員。1971年、東京都生まれ。高校卒業後、設計士、身体障害者施設職員を経て、特別養護老人ホームに入職し、介護職・生活相談員を務め、その後グループホームの管理者となる。
現在、社会福祉法人敬心福祉会 千歳敬心苑の施設長。著書に『最強の介護職、最幸の介護術』(ワニブックス、2014年)、『介護リーダー必読! 元気な職場をつくる、みんなを笑顔にする リーダシップの極意』(中央法規出版、2021年)がある。

「小よく大を制す」

 世の中が混乱しているように見えます。
 長きにわたるコロナ禍は、第7波に突入したのでしょうか。ロシアとウクライナの戦争はいつ終わるのでしょうか。物価の高騰はいつ歯止めがきくのでしょうか。
 そして先週、衝撃的なニュースがありました。絶対にあってはならないことが起きてしまいました。
 多くの人が不安、不満を抱えた社会。将来に不安があるから、明るい未来が描けないから、多くの人が心から笑えなくなっている。
 自分たちの努力では変えられないこと…。人は無力を感じると希望を失います。

 子どもの頃、こんな絵本がありました。
 小さな魚たちが、大きなマグロに食べられてしまい、泳ぎの速かった主人公のお魚だけが助かりました。ひとりぼっちになってしまった主人公は、仲間を探す旅に出ますが、小さな魚たちは、大きな魚に怯えながら生活し、岩陰から出てこようとしません。そこで主人公は、みんなで集まって大きな魚のふりをして泳ぐことを提案します。小さな魚が一体となり、大魚に見えた大きなマグロは恐れて退散していきます。こうして、小さな魚たちはまた大きな海を自由に泳ぐことができるようになりました。

 大きな災いに対して、私たちは本当に何もできないのでしょうか。確かに一人ひとりの力は小さいし、限られています。でも、きっとみんなで知恵を出し合い、力を合わせ、勇気を出せば、何かが動き出すはずです。いまは太刀打ちできないように見える大きな災いでも、諦めずに闘っていけば、いつか絶望は希望に代わり、この暗くて長いトンネルから抜け出せる日が来ると、私は信じています。

 いまはみんながつらい。本当に大事なときだと思います。
 長いコロナ禍、みんな我慢してきました。闘ってきました。これ以上、頑張れというのは酷な気がします。
 もうここまで頑張ってきたんだから、と諦めてしまうのか。
 せっかくここまで頑張ってきたんだから、と諦めないのか。
 私は後者でありたい。

 勝負はいつもここから! 今から!

著書のご案内

山口晃弘氏の著書が弊社より発行されています。
テーマは、介護現場の「リーダーシップ」と「人材育成」です。

現場の職員から「一緒に働きたい!」と思われる人気者リーダーになるために、役立つ知識、使えるツール、心揺さぶられるエピソードが満載の一冊です。現場のリーダーからも「この本に出会えてよかった」「求められているリーダーについて深く理解できた」「実践にもすぐに役立つ」など、嬉しい感想を頂いています。ぜひ、ご一読ください!

介護リーダー必読!
元気な職場をつくる、みんなを笑顔にする リーダーシップの極意
定価 本体2,000円(税別)
A5判、218ページ
ISBN978-4-8058-8278-8

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