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山口晃弘の超幸齢社会の最幸介護術

山口 晃弘(やまぐち あきひろ)

超高齢社会を実り多き「幸齢社会」にするために、
介護職がすべきこととは?
元気がとりえの介護職・山口晃弘が紡ぐ最幸介護術。

プロフィール山口 晃弘 (やまぐち あきひろ)

介護福祉士、介護支援専門員。1971年、東京都生まれ。高校卒業後、設計士、身体障害者施設職員を経て、特別養護老人ホームに入職し、介護職・生活相談員を務め、その後グループホームの管理者となる。
現在、社会福祉法人敬心福祉会 千歳敬心苑の施設長。著書に『最強の介護職、最幸の介護術』(ワニブックス、2014年)がある。

著書

『最強の介護職、最幸の介護術』
『最強の介護職、最幸の介護術』

ゴールはここじゃない

 人気俳優の方が自らの命を絶ちました。
 もちろん、テレビの中の彼しか知りませんが、とても印象のよい好青年に見えていました。残念でなりません。
 この原稿を書いている時点での報道では、手帳に「死にたい」という記載があったとのこと。
 「死にたい」と言っても、本当に死にたいわけじゃない。おそらく生きているのが辛くなってしまったのではないでしょうか。生きていく意味や理由を失った…。これから先、生きていても希望が見いだせなくなってしまったのかもしれません。
 本人の苦しさは、本人にしかわかりませんが、生きているのが辛くなる気持ちはわかります。
 人生には、そういうことが起こります。

 しかし、そこで立ち止まってみてほしい。振り返ってみてほしい。
 生きていくことに理由が見つけられなくなってしまったとしても、じゃあ、死ぬことに理由はあるのでしょうか。
 あなたがいなくなることで、哀しむ人がいます。傷つく人がいます。
 あえて言うなら、それが生きていく理由です。
 人生は、自分のものだけど、自分だけのものではない。
 自分だけの判断で、勝手に終わりにしてはいけないのです。
 あなたを産んで、育ててくれた親の許可が必要です。あなたを想う友だちや恋人の許可が必要です。あなたを愛する家族の許可が必要です。あなたを知るすべての人の許可が必要なのです。
 人を哀しませてはいけない。傷つけてはいけない。

 たとえ人生に絶望しても、生きていれば必ずいいことがある。
 悪いことしかない人生なんて絶対にない。
 明日はきっと今日よりいい日になる。
 そう信じて生きていこう。

 あなたが人生に負けた、終わったと思ったとしても、生きていれば人生には続きがある。
 ゴールはここじゃない。まだ終わりじゃない。
 生きよう。生きて、自分という人生の結末を見よう。