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山口晃弘の超幸齢社会の最幸介護術

山口 晃弘(やまぐち あきひろ)

超高齢社会を実り多き「幸齢社会」にするために、
介護職がすべきこととは?
元気がとりえの介護職・山口晃弘が紡ぐ最幸介護術。

プロフィール山口 晃弘 (やまぐち あきひろ)

介護福祉士、介護支援専門員。1971年、東京都生まれ。高校卒業後、設計士、身体障害者施設職員を経て、特別養護老人ホームに入職し、介護職・生活相談員を務め、その後グループホームの管理者となる。
現在、社会福祉法人敬心福祉会 千歳敬心苑の施設長。著書に『最強の介護職、最幸の介護術』(ワニブックス、2014年)、『介護リーダー必読! 元気な職場をつくる、みんなを笑顔にする リーダシップの極意』(中央法規出版、2021年)がある。

人生で最も大切な日

 「何のために……」
 人は生きている間に、こんな風に思うことが何度かあるような気がします。

 「何のために、勉強しているのか」
 「何のために、働いているのか」
 「何のために、生きているのか」

 2千年以上前からアリストテレスや多くの哲学者が、この謎を解こうとしました。それをもってしても、今を生きる私たちは、「何のために生きているのか?」という問いに明確な答えをもっていません。
 あなたは子供に「何のために生きるのか?」と聞かれたとき、答えを言えますか?
 厚労省の人口動態統計を見ると、15歳から39歳までの死因の第1位は「自殺」です。多くの若い人が生きる意味を見出せずに、毎年自ら命を絶っています。
 48歳になろうとしている私も、まだ生きる意味がわからずにいます。

 「毎日が苦しい」
 「楽しいと思えることなんて何もない」

 生きるというのは、あまりにも辛いことが多い苦行のように思えます。それでも自分を慕ってくれる人がいて、自分を信じてくれる人がいて、自分を応援してくれる人がいます。おぼろげながら、ここに生きる意味があるように思っています。

 人は幸せになりたいと思います。だから「福祉」という概念があります。それを仕事にする者がいます。自らが幸せになりたい想いとともに、人を幸せにしたいと想う気持ちがあります。
 施し、与えるということではなく、幸せは紡ぐものです。愛情、思いやりによって、人は人を幸せにし合うのです。

 『人生で最も大切な日は、生まれた日と生まれた理由が分かった日だ』
 これはマーク・トゥェインの言葉です。

 自分の言葉や行動、生き方が少しでも人を元気にし、幸せに感じてくれたら――そこにまた自分自身の幸せがあります。

 人は幸せになるために生きています。
 人は人を幸せにするために生きています。
 私は私が生まれた理由がわかるまで、精一杯生きていこうと思います。