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和田行男の婆さんとともに

和田 行男 (和田 行男)

「大逆転の痴呆ケア」でお馴染みの和田行男(大起エンゼルヘルプ)がけあサポに登場!
全国の人々と接する中で感じたこと、和田さんならではの語り口でお伝えします。

プロフィール和田 行男 (わだ ゆきお)

高知県生まれ。1987年、国鉄の電車修理工から福祉の世界へ大転身。
特別養護老人ホームなどを経験したのち99年、東京都で初めてとなる「グループホームこもれび」の施設長に。現在は株式会社大起エンゼルヘルプ地域密着・地域包括事業部 入居・通所事業部部長。介護福祉士。2003年に書き下ろした『大逆転の痴呆ケア』(中央法規)が大ブレイクした。

風化

 10年前の東日本大震災を思い起こさせる地震が起きました。
 10年も経つのにまだ余震が起こるなんてと聞きますが、地球の年齢は約46億年といわれていますから、地球にとって10年なんて、人生100年のヒトの1秒に満たない相当じゃないかと思うので、「切れ目ない続き」なんでしょうね。

 それにしても揺れました。ゆっさゆっさ、長~く揺れました。

 震源地のほうでは停電にもなり、改めて「備えることの大切さ」が住民から聞こえてきていますが、確かに「風化」は否めないですね。
 風化とは「記憶や印象が月日とともに薄れていくこと」とありますが、薄れている人とハッキリしている人では「備え」も違ってくることでしょう。

 僕自身、東北大震災から数年は、デイパックの中に非常時に備えたいくつかのアイテムを入れていましたし、腰元には必ず懐中電灯をぶら下げていましたが、今じゃ「重いから・形が膨らんでかっこ悪いから」とデイパックの中に入れていたものはヘッドランプと携帯ラジオ以外、ほぼ自宅に置きっぱなしになり、身に着けていた懐中電灯がデイパックの中に移っています。

 事実この間、デイパックに入れていた常備品や腰にぶら下げていた懐中電灯を使うことに遭遇していないので、意識が薄まれば「備」も薄まりますよね。

 さすがに介護事業所は今でも非常災害への備えを怠らないようにしていますし、新型コロナ感染症発覚以前は「東日本大震災の経験を風化させない研修会」も実施していました。
 また自宅も飲料水の備蓄、カセットコンロやストーブなど非常災害時用品の備蓄をしてはいますが、自分が自宅や介護事業所に居るときに地震がくるなんて保証はなく、いつ・どこで・どの程度の規模の地震に遭遇するかわからないことを考えると、持ち歩く携帯装備は不可欠のはず。

 うちの法人では、安否確認通報メールシステムを導入し全職員を対象に訓練をし続けていますが、対象になった地域の登録者の半数は通報メールに返信したとか。
 この数字をどう見るかですが、時間帯等を考えると、まずは訓練の成果はあったと僕は見ています。

 今回の地震を機に改めて自分の中での風化を戒め「備え」を見直したいと思いましたし、事業所の点検を行わねばです。

 今回の地震発生は23時08分。
 夜中は停電になると当たり前ですが「真っ暗け」となります。人にとって目からの情報を失うと極めて行動に制約を受けますから、自宅や介護事業所では停電時に点灯する常備灯は必需品ですし、懐中電灯は身に着けるべきですね。
 あとは情報を手に入れる携帯ラジオ。そうそう、懐中電灯の電池も点検が必要です。

 まずは我が身を護ることを改めて職員さんたちに改めて伝えようと思いましたし、何より事業所で夜勤をしていた職員さんたちに「どう思ったか」をヒアリングしたいと思います。
 いくら備えをしていても、頭の中でまずは「何がどこにある」が描けないと話になりませんからね。
 皆さんも「備え」を見直してくださ~い。

写真

 つい最近、ブログでご紹介した僕の相棒「ヤハタ君」ですが、若いのに歯のメンテナンスが悪く「部分入れ歯」を装着しています。
 毎年家族から、手作りバレンタインチョコをもらうそうですが、自分のために作ってくれたチョコとは思いきれない「残り物感」があったそうです。
 ところが今年は「僕のために作ってくれた感」を強烈に感じたと写真を見せてくれました。なんと、ご覧の通り「入れ歯の形をしたチョコ」をプレゼントしてもらったのです。
 それにしても出来がいいでしょ。僕はご家族の発想力と形にする創作力に驚きました。

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