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私はこうして合格しました!

国家試験を突破して晴れて社会福祉士の資格を取得した皆さんに、効果的な勉強法や仕事をしながら勉強を続けるコツ、資格を仕事に活かす展望などについてうかがいました。

第95回 藤井桃子さん

第95回 藤井桃子さん
藤井桃子さん 医療ソーシャルワーカー(千葉大学医学部付属病院)

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藤井さんが使った参考書

社会福祉士国家試験受験ワークブック(専門科目編)
社会福祉士国家試験受験ワークブック編集委員会=編集
中央法規出版
社会福祉士・精神保健福祉士国家試験受験ワークブック(共通科目編)
社会福祉士・精神保健福祉士国家試験受験ワークブック編集委員会=編集
中央法規出版
社会福祉士国家試験模擬問題集
一般社団法人日本ソーシャルワーク教育学校連盟=編集
中央法規出版

藤井さんの合格までの道のり

日程勉強内容等
2018年4月以前大学生活
4月~受験勉強開始
ワークブックを読み込む(インプット)
9月~受験勉強本格化
ワークブックを暗記(アウトプット)
2019年1月~模擬問題集、過去問を使い演習
2月国家試験
3月合格発表
4月~社会人として働き始める

藤井さんが考える必勝3か条
  • 参考書の内容を隅々まで理解しておくと暗記をする際に頭に入りやすい
  • わからない箇所は一人で解決しようとせず、人の力を借りることも必要
  • 国家試験後の楽しみをたくさんつくる

受験のきっかけ

 医療ソーシャルワーカー(MSW)を目指す私にとっては、「社会福祉士」は必須の資格でした。また、社会福祉士の資格取得は、大学4年間の学びを形で残すことができる方法でもあったので、受験しないという選択肢はありませんでした。

 人は病によって、ある日突然人生の岐路に立たされると考えます。私がMSWを目指したのは、人が病気により「今後の人生をどのように生きるか」の選択を迫られた時に、その人がその人らしい選択ができるように支援したいと考えたからです。両親ともに医療現場で働いていたこともあり、「いつかは自分も医療現場で働いてみたい」という憧れもありました。

大学生の意識から受験生の意識へ

 普段の大学の授業は、国家試験対策というわけではなかったため、「国家試験を受ける」という意識なく講義を受けていました。試験まで1年を切ったタイミングの2018年2月に、一昨年度の過去問を解いてみました。結果を受け、「勉強しなければならない」という気持ちになりましたが、何から手をつけてよいかわからず、4月までは受験勉強から逃げていました。

 ということで、受験勉強を開始したのは、国家試験前年の4月からです。受験勉強開始から試験1か月前までは、主にワークブックを使って勉強しました。ワークブックの文章を、一文ずつ理解できるよう読み込んでいきました。

ゼミの友人たちと勉強するなかで受験勉強の工夫

 同じゼミに所属していた友人と学校で集まり勉強をしていましたが、それが受験勉強の中心でした。わからないところは友人たちと教え合っていました。

 社会福祉の歴史や社会福祉の制度内容は複雑なので、ワークブックの文章表現や言い回しにも理解しづらいことがありました。自分一人だけでは理解しづらいものは、友人と一文ずつ読み込み、話し合って文章の意味を理解しました。

 携帯の待ち受けを福祉用具の写真にしたり、普段連絡をとる友達の名前を試験で出てくる人物名に変えたり、日常生活でも常に試験内容が目に入るようにしていました。

受験生としての危機感を持って勉強

 勉強を本格化させたのは9月以降です。9月以前は、時間にとらわれず、ワークブックを隅々まで読み、「理解できない文章が一文もない」ようにすることを目指して受験勉強に取り組みました。9月以降は、ワークブックを暗記するまで何周も読みました。内容を頭に入れるため繰り返し読むと同時に、時間をかけるだけでは意味がないと思い、スピード感を重視して読みました。1日で2科目を網羅するペースでした。

 勉強時間は、平日、休日ともに5時間程度で、勉強時間でみると、9月以前と9月以降で大差はなかったと思いますが、9月以降は「時間が限られている」という危機感を常に持っていました。

模擬問題集と過去問で本番演習

 試験前の1か月間になって模擬問題集を利用し、1月以降は過去問も解き、本番演習をしながら、これまでの受験勉強で理解できてない箇所の学び直しをしました。

 模擬問題集と過去問は、どちらも3年分(3回分)を3回ずつ解きました。1回目は、正誤に関わらず、選択肢の何が正しくて何が間違っているか解説で確認し、ワークブックで関連する部分を読みました。2回目は、間違った問題に絞って1回目と同じように復習しました。3回目は、間違った問題のキーとなる人名や法律名、単語を紙に書いて覚えました。

体調管理をし、自信を持って本番へ

 試験直前の1週間は、勉強することよりも体調を管理することに気を配っていました。試験当日は「受験生の中で一番勉強したのはゼミの友人と私だ」と思い込み、自信を持って試験会場に向かったのを覚えています。

大学卒業後

 国家試験に無事合格し、希望していた医療ソーシャルワーカーという職に就くことができました。ですが、医療ソーシャルワーカーとしては、その道のりのスタートラインにようやく立てたという状況です。

これから受験勉強する方へ

 受験勉強は、早く始めて損はありません。まだ受験勉強を始めていない人は、少しずつでも勉強に取り組むとよいと思います。すでに受験勉強を始めている人は、試験まで時間の余裕があるので、自分に合った参考書や勉強方法を探す時間をとってもよいと思います。