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受験対策講座

保育士・筆記試験の合格率は20%前後で難関といえます。この狭き門を突破するためには、ポイントを押さえた効率のいい学習が不可欠です。このコーナーでは、近年の各科目の出題傾向や今後の対策について、その秘訣をガイドします。
※毎週火曜日更新!

2024年4月試験に向けた講座がスタートしました!

第14回 令和3年・10月試験「保育原理」科目について

河合英子(かわい えいこ)
保育士。東京都内認可保育所元園長。学校法人三幸学園大宮こども専門学校専任講師。保育士試験対策のアカデミー元講師。さくらlaboを主宰し、保育所保育指針の勉強会を開催している(現在コロナ禍のため休止中)。

「保育原理」の近年の出題傾向

やっぱり保育所保育指針

 令和3年10月の試験もまた、「保育原理」の試験は、なお一層「保育所保育指針」からの出題が多く、というより20問中15問が保育所保育指針でした。令和3年4月も20問中15問でした。
 4月の試験は、原文そのものの出題というより、その「考え方」が問われ、その出題もとは「保育所保育指針解説」でした。今回10月試験は、保育所保育指針の原文そのものが出題され、その〇×が問われています。×の箇所というのは、ポイントとなる単語が他の言葉に差し替えられている、または、問いとは異なる章に実在する原文です。

第1章 総則

 出題のほとんどは、保育所保育指針の第1章からです。令和2年、そして令和3年4月も、「第1章 3保育の計画及び評価」の(2)指導計画の作成からです。今回10月の試験では、そのなかでも「キ 障害のある子どもの保育について」から、なんと2問の出題がありました。

第2章 保育の内容

 第2章からは、
1 乳児保育に関わるねらい及び内容
2 1歳以上3歳未満児の保育に関わるねらい及び内容
3 3歳以上児の保育に関するねらい及び内容
それぞれから出題されています。

 例年と大きく変わっているのは、5領域のねらいや内容の比較ではなく、「内容の取扱い」の原文が出題されていることです。「内容の取扱い」は、保育の現場ではとても大事な部分ですが、試験対策としては見過ごされてきた部分でした。

第3章 健康及び安全

 今回10月の試験は、第3章からの出題はありません。

第4章 子育て支援

 今回10月の試験は、第4章から2問の出題があります。どちらも、事例に対しての適切な記述の〇×の組み合わせを選ぶ問題です。ここは原文ではなく、第4章の考え方からの対応策を問う問題でした。

第5章 職員の資質向上

 原文の記述があり、キーワードの〇×が問われました。今回10月の試験は、「3 職員の研修等」の「(1)職場における研修」の原文です。

保育に関する法令や制度

 今回10月の試験は、「児童福祉施設の設備及び運営に関する基準」から1問出題されました。必ず覚えておかなければならない内容です。

保育の歴史や思想家

 今回10月の試験は、日本の思想家について1問、海外の思想家について1問、それぞれ功績や著作物の記述があり、正しい組み合わせを選びます。ちなみに、今回は、赤澤鍾美、野口幽香、徳永恕、フレーベル、ルソー、コメニウスが出題されました。

20問目

 試験最後の20問目は「現状と課題」として資料(表やグラフ等)の読取りが出題されています。最近は恒例になっていますが、今回10月の試験も「年齢区分別の保育所等利用児童の人数と割合(保育所等利用率)」からの読み取りについて、〇か×で答える問題が出題されています。

2022年4月試験に向けた受験対策、勉強の進め方

何度も何度も読んでおく

 「保育所保育指針」からの出題が当たり前となりました。この10月も4月に続いて20問中15問の出題になっています。
 4月の試験は、原文そのものの出題というより、その「考え方」が問われ、その出題もとは「保育所保育指針解説」でした。今回10月試験は、保育所保育指針の原文そのものが出題され、その〇×が問われています。×の箇所というのは、ポイントとなる単語が他の言葉に差し替えられている、または、問いとは異なる章に実在する原文です。その対策としては、原文をきっちり理解する、つまり丸暗記まではしなくとも、そこに通底する考え方をしっかり把握しておきましょう。
 今回は、見事に原文ばかりが出題されています。でも原文の穴埋めではなく、〇か×かです。出題頻度の高い箇所を中心に、とにかく何度も何度も読んで理解しておくことが大切です。

 また、出題のほとんどは、保育所保育指針の第1章からですが、令和2年、そして令和3年4月も、その第1章の「3保育の計画及び評価」の(2)指導計画の作成からの出題です。10月の試験では、そのなかでも「キ 障害のある子どもの保育について」から2問の出題があります。億劫がらずに、隅から隅まで読んでおきましょう。

例年と大きく変わったところ

 例年と大きく変わっているのは、5領域の「ねらいや内容」の比較ではなく、「内容の取扱い」の原文が出題されていることです。「内容の取扱い」は、保育の現場ではとても大事な部分ですが、試験対策としては今までほとんど眼中になかった部分かと思います。ここまでちゃんと読んでおくことが必要になってきました。繰り返し熟読しておくことが重要です。

保育に関する法令や制度について

 今回は、実際の運営の根拠となる「児童福祉施設の設備及び運営に関する基準」から1問出題されました。同基準第5章が「保育所」についてです。最近はかなりの頻度でこの基準からの出題がありますので、『わかる!受かる!保育士試験合格テキスト2022』でもまとめています。ぜひご活用ください。

その他について

 保育の歴史や思想家について、以前はとてもマニアックな出題もあり、たくさんの人物とその思想を広く浅く覚えなければならず、皆さんとても苦労をしていました。受験テキストにも、たくさんの思想家が掲載されていましたし、教育原理で勉強する思想家と同じ人なのに見方が違っていて、わかりにくくて覚えにくいとの声がありました。しかし、最近は基本的な思想家についての出題が続いていますので、余裕があれば知識の引き出しを増やしておくのもよいのですが、いま勉強しているそれ以上、あせってむやみに広げないことをおすすめします。

 出題傾向は年々変わってきていますので、テキストは新しいもので学ばれることをおすすめします。歴史上の人物や関係法令など覚えることに変化のない事柄がありますが、より効率的に学ぶためには頻出問題や傾向を知る必要があります。

 毎日、けあサポの一問一答をコツコツとこなしながら、的を絞ってがんばりましょう!
保育の仕事は、とても楽しくやりがいのある仕事です。皆さんの合格を祈っています!

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