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受験対策講座

保育士・筆記試験の合格率は20%前後で難関といえます。この狭き門を突破するためには、ポイントを押さえた効率のいい学習が不可欠です。このコーナーでは、近年の各科目の出題傾向や今後の対策について、その秘訣をガイドします。
※毎週火曜日更新!

第4回 「子ども家庭福祉」科目について

橋本 圭介(はしもと けいすけ)
ヒューマンアカデミー通信講座・保育士講師、学校法人三幸学園大宮こども専門学校専任講師。
長年、保育士試験対策の講師をつとめる受験対策のプロ。

保育士として知っておきたい児童福祉の法律や制度

 子ども家庭福祉の出題内容は大きく、「児童福祉に関する法体系」「法体系に基づいた各種制度」の2つがあります。他の科目との関係イメージはおおむね下図の通りです。

 社会福祉の一つの領域として子ども家庭福祉(児童福祉)があります。さらにその子ども家庭福祉の一つ領域として社会的養護があると言えます。

 保育士国家試験における子ども家庭福祉の出題範囲は、<子ども家庭福祉>と<子ども家庭支援論>の2分野から出題されます。

<子ども家庭福祉>

  • 1.現代社会における子ども家庭福祉の意義と歴史的変遷
  • 2.子どもの人権擁護
  • 3.制度と実施体系
  • 4.現状と課題
  • 5.動向と展望
<子ども家庭支援論>

  • 1.現代社会における子ども家庭福祉の意義と歴史的変遷
  • 2.子どもの人権擁護
  • 3.制度と実施体系
  • 4.現状と課題
  • 5.動向と展望

 いずれの内容も、保育の現場を担う保育士としては知っておきたい内容ばかりです。
 近年は保護者支援、とりわけ子育て支援のニーズが高まる傾向にある中、保護者の一番近い存在の専門職として、どの制度や機関と連携していくかを把握し、つなぐ力が求められます。
 保護者と子どもを取り巻く環境の変化がある中、子ども家庭福祉はそのニーズを充足する出題内容です。歌、手遊びなど保育実践と併せて保育士の求められる保護者支援、特に子育て支援における援助技術は社会福祉の社会福祉援助技術と併せて備えておきたい技術です。




「子ども家庭福祉」の近年の出題実績

 科目名が「児童家庭福祉」から「子ども家庭福祉」に変更されてから、今年4月の試験で2回目となりました。直近2回の出題内容を見てみましょう。

問題 令和2年・後期試験
(令和2年10月実施)
令和3年・前期試験
(令和3年4月実施)
問1 「児童福祉法」第1条、第2条 「児童福祉法」第2条
問2 日本の少子化対策と子育て支援に関する法制度と取り組み 人物と関連の深い事項の組み合わせ問題
問3 仕事と育児の両立支援策 「放課後児童健全育成事業」「放課後子ども総合プラン」「新・放課後子ども総合プラン」
問4 児童の権利に関する条約 子どもの人権に関する歴史的経緯
問5 子どもの意見表明機会の確保 「児童の権利に関する条約」第3条
問6 「子ども・子育て支援法」第1条 「児童虐待の防止等に関する法律」第14 条
問7 「児童福祉法」における保育士の特性 「児童手当法」第1条
問8 「児童福祉法」第7条に示された児童福祉施設 自立援助ホーム、児童心理治療施設
児童自立支援施設、児童家庭支援センター
問9 「児童福施設の設備及び運営に関する基準」での施設における職種設置 「児童福祉施設の設備及び運営に関する基準」での児童指導員の資格要件
問10 ファミリー・サポート・センター事業 養育支援訪問事業実施要綱
問11 子育て世代包括支援センターの必須の業務でないもの 「児童館ガイドライン」総則
問12 保育所を利用している保護者に対する子育て支援 病児保育事業実施要綱
問13 児童福祉施設等の入所児童の人数 「児童虐待の防止等に関する法律」第1条
問14 「児童福祉法」上の障害児通所支援 福祉型児童発達支援センター
問15 触法少年、ぐ犯少年、少年鑑別所等 少年法
問16 要保護児童対策地域協議会 日本語指導が必要な外国籍の児童生徒の母語別在籍状況
問17 被措置児童等虐待対応ガイドライン 利用者支援事業
問18 【事例】多動傾向のある児童の保護者対応 【事例】DV被害保護者からの相談対応
問19 【事例】児童虐待可能性への相談対応 【事例】DV被害保護者への支援機関
問20 統計:離婚率、合計特殊出生率、死産率 【事例】適切な利用者事業の選択

 毎回、事例問題が出題されます。あるシチュエーションにおいて、保育士としての対応を問うものです。基本的には保育所保育指針に基づいた対応が正答です。登場する園児の年齢に注目です。その年齢の発達段階を踏まえての対応です。何問か解いてみるとイメージつかめます。

「子ども家庭福祉」の攻略法!

 まずは子ども家庭福祉ならではテーマがあることを理解しましょう。例えば、母子保健、少年非行、放課後児童健全育成事業などです。他の科目には登場しませんが、保育士の基本姿勢は変わりません。保育所保育指針は「保育原理」科目ほど出題されませんが、日本の保育の基本姿勢として理解しておきましょう。

 『わかる!受かる!保育士試験合格テキスト2022』(中央法規出版)には各科目の冒頭に近年の出題実績を掲載しています。よく出るテーマ、項目から優先的に学習を進めましょう。また、姉妹書の『できる!受かる!保育士試験合格問題集2022』で問題にチャレンジし、示された「合格テキスト」の参照頁を確認しながら、効率的に学習を進めていきましょう。