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和田行男の婆さんとともに

和田 行男 (和田 行男)

「大逆転の痴呆ケア」でお馴染みの和田行男(大起エンゼルヘルプ)がけあサポに登場!
全国の人々と接する中で感じたこと、和田さんならではの語り口でお伝えします。

プロフィール和田 行男 (わだ ゆきお)

高知県生まれ。1987年、国鉄の電車修理工から福祉の世界へ大転身。
特別養護老人ホームなどを経験したのち99年、東京都で初めてとなる「グループホームこもれび」の施設長に。現在は株式会社大起エンゼルヘルプ地域密着・地域包括事業部 入居・通所事業部部長。介護福祉士。2003年に書き下ろした『大逆転の痴呆ケア』(中央法規)が大ブレイクした。

これまでとは違う時代


 鍵がない
 財布がない
 カードがない
 メガネがない
 作業用の手袋がない
 携帯用の懐中電灯がない
 貯金通帳がない
 お金がない

 とにかく、いろんな「モノ」が見当たらなくなり、二度とお目にかかれなくなることもあるが

 命はある
 友人はある
 そして何より家族がある

 あれこれ「モノ」の行方がわからなくなったって
 それがあれば何とかなる
 ありがたいことだ

 災害や事故で犠牲者が出るたびに
 そのありがたさに胸が詰まる

 ここ数年は
 テロで犠牲者が出るたびに
 そのありがたさを異次元で感じる

 そこがこれまでとは明らかに違う
 怖ろしい時代になったものだ

写真


 八年前になりますかね
 東京の都電にこんなラッピングの電車が走っていたのですが、電車の一面はホワイト、一面はピンクで、前の写真のようにキャラクターが8人描かれていました。

 よーく見ないとわかりませんが、緑いろの男の子は「和田くん」、赤い女の子は「チーちゃん」とお腹に書かれています。

 これは僕の友人が描いたオリジナル・キャラクターで、注射器をモチーフにしたものです。
 もちろん「和田くん」は僕ですが、チーちゃんは偶然です(僕の連れ合いがチーなんです)。

 暗い世の中を少しでも明るくしたい、子どもたちにとって怖い注射器を身近なものにしたい、そんな願いを込めて1年間だけ走らせてくれました。