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ほじょ犬って、なあに?

橋爪 智子 (はしづめ ともこ)

身体障がい者の生活を支える、「盲導犬」「介助犬」「聴導犬」。そんな補助犬たちにまつわる話を紹介するコーナーです。

プロフィール橋爪 智子 (はしづめ ともこ)

NPO法人日本補助犬情報センター専務理事 兼 事務局長。
OL時代にAAT(Animal Assisted Therapy:動物介在療法)に関心を持ち、ボランティアをしながら国内外で勉強を始める。1998年、米国DELTA協会(現・米国Pet Partners協会)の「Pet Partners® program」修了。2002年より現職。身体障害者補助犬法には、法律の準備段階からかかわっている。

第161回 宝塚市補助犬シンポジウム無事終了!

 毎年恒例の宝塚市補助犬シンポジウム、無事に終了しましたのでご報告いたします♪

補助犬たちは「心の段差」をとりはらってくれます♪

 「なくそう心の段差」を合い言葉に11日、宝塚市逆瀬川の「アピア1」一帯で開かれた「第25回障害者週間記念事業・第18回身体障害者補助犬シンポジウム」。補助犬(盲導犬、介助犬、聴導犬)の課題を話し合う補助犬トークでは、各補助犬のユーザーさん達が、同伴拒否が続く現状について率直に語り合われました。

 飲食店などでの補助犬同伴を義務づける身体障害者補助犬法の施行から14年が過ぎましたが、理解が十分とはいえないのが現状。補助犬トークで、介助犬デイジーと暮らす木村佳友氏は、日本補助犬情報センターの調査結果データをもとに現状の報告があり、相変わらず拒否されるたびに補助犬法について説明し、交渉することについて「また、説明しないといけないのかと思うと外出がためらわれる」とため息をついた。

 一方、盲導犬エレナと暮らす中山君江氏は、道路横断の際、犬が信号の色を見極めているわけではなく、盲導犬を使用する人が、周囲の音を頼りに判断していることから「交差点で視覚障害者に会ったら、信号の色を教えてくれたらうれしい」とお話しくださいました。また、「社会の中には、皆さんにとっては不要な音かもしれないが、視覚障害者にとっては大切な音がたくさんある。特に音声式信号機の音を、夜は切ってしまうところがあるが、是非とも残してほしい」という発言もありました。

 聴導犬レオンと暮らす安藤美紀氏は、「今の社会は、障害者にとってデコボコすぎます。ぜひ、皆さんのご協力により、この道を平らに、バリアフリーにしてください。そうでなければ、現状では私は聴導犬との生活を積極的に勧めようとは思えない・・・」というお話もあり、関係者一同、まだまだ当事者の方にこのような想いをさせていることを痛感し、さらに頑張らなければ! と決意を新たにしました。また、続けて、お弁当コーナーで店員から同伴を拒まれた時の体験を語ってくださいました。店に居合わせたサラリーマン風の男性が「この人は聴覚障害者で、犬は聴導犬です」と説明してくれていることに気付き、その様子に涙が出るくらいうれしかった! とのことでした。「補助犬法について知っている人もいる。あきらめないでがんばりたい。」と語ってくださいました。

 そうですね、確かに、補助犬法が施行されて14年経った今も、同伴拒否はなくなりませんが、でも確実に、あの頃よりは理解者は増え、サポートの風も感じます。ただ、“補助犬”というキーワードだけの周知では限界があると感じています。結局、興味関心のある方々には知っていただけても、それ以外の『無関心』な方々にどう届けるか? それが一番難しい問題です。

 私達が生活する社会には、さまざまな人がいるというインクルーシブ社会の実現をしなくてはなりません! そのためには、障害のある人だけでなく、それ以外にも病気や怪我の方、ベビーカーや幼児と外出している方、外国の方など、さまざまなサポートを必要としている人たちがいるという事実を知ってもらうこと。【障害】は決してその方の身体の物理的問題ではなく、その方が利用に不便や不安を感じてしまう、バリアーな環境にこそ、【障害】があるという「社会モデル」が世界の主流になっています。それらを作っているのが、社会を構成する私達一人ひとりなのです。その事実を受け止めた上で、社会には、障害のある方々がいて、その一部に“補助犬”をパートナーとして社会参加している人もいる。だからこそ、一人ひとりができるサポートをすることで、全ての人が活き活きと活躍できる社会を目指そう! という当たり前の感覚を、国民全員に理解していただきたいな~と感じております。

 そのためにも、これからも、“補助犬”たちの力を借りながら、障害者理解の促進に力を入れてまいりたいと思っております。応援よろしくお願いいたします♪

ご寄付のお願い

 当会の使命は、全国民が正しく補助犬法を理解することで、すべての人と動物に優しい社会を実現することです。補助犬ユーザーの社会参加推進活動、普及活動、最新情報収集、資料等作成配布、講演会・イベント等、当会の活動はすべて無償で行われております。皆様のご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。

  • ※ 2015年7月、日本介助犬アカデミーより「日本補助犬情報センター」へ名称変更いたしました。
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