メニュー(閉じる)
閉じる

ここから本文です

今月のおはよう21

おはよう21

介護専門職の総合情報誌『おはよう21』最新号の内容をご紹介します。

これだけは押さえたい 認知症の医療・ケア・制度の重要ワード80

『おはよう21』2024年7月号から、特集(これだけは押さえたい 認知症の医療・ケア・制度の重要ワード80)の内容を一部ご紹介いたします。

新たなケアの考え方、治療薬の開発、制度改正など、認知症を取り巻く状況は常に変化を遂げています。
介護の専門職としては、こうした認知症に関する動きに注目し、最新の知見を把握しておくことが大切です。
介護職が押さえておくべき、認知症に関する重要なキーワードを「制度」「ケア」「医療」「テクノロジー」などのカテゴリー別にまとめます。


1 制度・社会の動向

「対策」から「理解」「共生」へ

1986年に設置された「痴呆性老人対策推進本部」の報告には、「痴呆性老人は、特有の精神症状や問題行動があるため、他の要介護老人とは質量ともに異なった介護が必要であり、介護する側、特に家族は多大の精神的・肉体的負担に苦悩することになるのが実情である」とあります。
当時、「痴呆性老人」の尊厳を保持するという考え方が希薄であったといえるでしょう。

それから時を経て2004年、「痴呆」という用語が侮辱的な意味合いを含んでいることや、症状を正確に表していないことなどをふまえて、「認知症」へと呼称が変わりました。
また、翌年には「認知症を知り地域をつくる10カ年」の構想が始まりました。
このあたりから、認知症の理解を国全体に広めていく気運が高まったといえます。

大きな変革として、2014年「認知症サミット日本後継イベント」にて、内閣総理大臣が「厚生労働省だけでなく、政府一丸となって取り組むもの」と宣言しました。
これを受けて、「認知症施策推進総合戦略」(新オレンジプラン)が関係府省庁の共同により策定されました。

2019年、「認知症施策推進大綱」が策定されました。
その当初案では「予防」の視点が前面に出されていましたが、最終的には、認知症の本人や家族などを中心とした市民側からの要望もあり、「共生」を軸とした内容に変更されました。

その流れは、2023年に策定された「共生社会の実現を推進するための認知症基本法」にも受け継がれました。
今後は、より具体的な認知症施策推進計画が決定されていきます。
介護の専門職としては、それを「自分たちがつくり上げる」という覚悟をもつことも必要でしょう。

押さえておきたい重要ワード

1 認知症施策推進総合戦略(新 オレンジプラン)

認知症の人の意思が尊重され、できる限り住み慣れた地域のよい環境で自分らしく暮らし続けることができる社会の実現を目指し、策定された。
「7つの柱」で構成されている。
内閣官房、内閣府、警察庁、金融庁、消費者庁、総務省、法務省、文部科学省、農林水産省、経済産業省、国土交通省が共同で策定に参加した。

2 認知症施策推進大綱

認知症になっても住み慣れた地域で自分らしく暮らし続けられる社会を目指した「認知症バリアフリー」の取り組みと、通いの場の拡大など「予防」の取り組みを政府が一丸となって進めていくことを定めたもの。
期間は2025年まで。
なお、ここでいう「予防」とは、「認知症になるのを遅らせる」「認知症になっても進行を緩やかにする」という意味である。

3 認知症基本法

正式名称は「共生社会の実現を推進するための認知症基本法」。認知症の人が自身の尊厳を保持し、希望をもって生活を送れるようにするための施策の「推進」を定めた法律のこと。

主な目的は、認知症の人も含めた国民全体で共生社会をつくること。認知症の人が希望をもって暮らせる社会が実現すれば、認知症になることを悲観的に考える人が少なくなる。
すなわち、認知症になっても希望をもてる社会基盤をつくること。

特に、認知症の当事者や家族の意見が反映された点が非常に有意義なことである。

4 認知症と向き合う「幸齢社会」実現会議

認知症の人を含む、すべての人が相互に人格と個性を尊重しつつ、支え合いながら共生する活力ある社会の実現に向け、関係者の声に丁寧に耳を傾け、政策に反映するため、認知症の本人やその家族、有識者を交えた、認知症と向き合う会議。
「認知症基本法」施行に先立ち、認知症の本人・家族、有識者の声に耳を傾け、政策に反映するために設置された。
2023年12月には、とりまとめ資料も公表された。

5 新しい認知症観

「認知症の人は何もわからない」といった古い認知症観に対して、「認知症になったら何もできなくなるのではなく、できること・やりたいことが多くある」「住み慣れた地域で仲間とつながりながら、役割を果たし、自分らしく暮らしたいという希望がある」といった本人発信による認知症観のこと。
「幸齢社会」実現会議のとりまとめで掲げられた。

続きは本誌でご覧いただけます。

編集協力
一般社団法人全国認知症介護指導者ネットワーク
執筆
林信貴(成田市成田・中郷地域包括支援センター センター長)
坂本孝輔(地域密着型通所介護 二本木交茶店 店長)
椎名淳一(介護老人保健施設ケアセンター習志野 介護係長)
山川淳司(盲特別養護老人ホーム和合荘 施設長)
城戸千景(株式会社ジェイイーエス 地域医療介護事業部)
木村悠紀(介護老人保健施設おおやけの里)
田邉恒一(有限会社ウェルフェア 代表取締役)
森本浩史(株式会社エムズ 代表取締役)
橋本好博(特定非営利活動法人豊心会 副理事長)
藤田朋紀(一般社団法人明慎福祉会 会長)

以上は、『おはよう21』2024年7月号の特集の内容の一部です。このほかにも本誌では、下記のトピックを取り上げ解説しております。ぜひお手に取ってご覧ください。


特集

これだけは押さえたい 認知症の医療・ケア・制度の重要ワード80

  • 1 制度・社会の動向
  • 2 ケア
  • 3 医療
  • 4 地域・社会参加
  • 5 本人・家族支援
  • 6 テクノロジー
『おはよう21 2024年7月号』
  • 本書のお買い求めは、中央法規オンラインショップが便利です。
    年間購読(増刊号2冊含む計14冊)のお客様は、1冊あたりの割引に加えまして毎月の送料をサービスさせていただきます!
    さらに、年間購読の方限定の動画配信サービスもご利用いただけます!
  • 電子版も好評発売中!
    販売サイトはAmazon富士山マガジンサービスから順次拡大予定!

【次の記事はありません】

ホームへ戻る