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映画『0.5ミリ』

ヘルパー「サワ」のドラマが介護をもう一度考えさせてくれる

 映画『0.5ミリ』が、11月8日から公開されます。ヘルパーのサワ(安藤サクラ)が放浪しながら巻き起こすドラマを描いた、一風変わったロードムービーをご紹介します。

© 2013 ZERO PICTURES / REALPRODUCTS

© 2013 ZERO PICTURES / REALPRODUCTS

11月8日(土)より、有楽町スバル座ほか全国順次ロードショー

  • キャスト:安藤サクラ / 柄本明 坂田利夫 草笛光子 津川雅彦
  • 監督・脚本:安藤桃子
  • 公式ホームページ:http://www.05mm.ayapro.ne.jp/

美しい風景のなか、サワがもらたすもの

 物語は、利用者である昭三の娘に、サワが「おじいちゃんと寝てあげてほしいの」と持ちかけられるところから始まります。結局、勤務先に内緒で昭三に添い寝をすることにしたサワですが、そこで事件に巻き込まれ…。

 飄々としつつも、どこか神秘的な主人公サワのストーリーに引き込まれていく本作品。介護や高齢者を扱いつつも、大上段に構えた視線はありません。身の回りを整え、温かいご飯を食べ、人と話をするという当たり前の日々が、どれだけ人を支えるのかを、淡々と伝えてくれる映画です。

 高知の美しい風景のなか、車を走らせ、ダブダブのコートを着て、サワは、昭三、康夫、茂、義男と、作中で何人もの高齢者にかかわります。

 そこで生まれる生活の変化、表情の変化には、介護は人と人のかかわりが前提と、素直に思わせてくれる雰囲気があります。

 観終わると少し疲れを感じるくらいの長編(196分)ですが、もう一度「介護とは何か」「高齢者を支援するとはどういうことなのか」をじんわりと考える機会になると思います。

 この秋、映画館に足を運んでみてはいかがでしょうか。