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再録・誌上ケース検討会

このコーナーは、月刊誌「ケアマネジャー」(中央法規出版)の創刊号(1999年7月発刊)から第132号(2011年3月号)まで連載された「誌上ケース検討会」の記事を再録するものです。
同記事は、3人のスーパーバイザー(奥川幸子氏、野中猛氏、高橋学氏)が全国各地で行った公開事例検討会の内容を掲載したもので、対人援助職としてのさまざまな学びを得られる連載として好評を博しました。
記事の掲載から年月は経っていますが、今日の視点で読んでも現場実践者の参考になるところは多いと考え、公開することと致しました。


第11回 難聴のある超高齢者の支援をどうすすめていくか
(2005年6月号(2005年5月刊行)掲載

スーパーバイザー

野中 猛
(プロフィールは下記)

事例提出者

Bさん(居宅介護支援事業所・介護福祉士)

クライアント

クライアント:C氏(97歳・男)、要介護4
診断名:脳血管性痴呆
治療歴:平成15年11月 完全房室ブロック(ペースメーカー手術拒否)
生活歴:本家の長男として地元に生まれる。実家は代々農家を営む。中学校卒業後、会社員として長年勤務。3男2女を育てる。80代に入って次女と同居(C氏の住居に次女一家が同居する)。平成15年9月、物忘れが著明になり、長女(同市内居住)夫婦の家で同居することになる。妻は10年ほど前に亡くなっている。
ADL等の状況

  • ・食事:用意されたものを自力で摂取できる。
  • ・移動:基本的に椅子で生活している。畳に座るのは困難。
  • ・排泄:自力で行えるが、リハビリパンツを頻回に汚す。
  • ・入浴:自力で毎日(入浴が好きである)。
  • ・更衣:自分では行わず、手伝いが必要。
  • ・行動:昼夜逆転・暴言・介護抵抗がある。荷物の整理を延々としていることがある。

プロフィール

野中 猛(のなか たけし)

1951年生まれ。弘前大学医学部卒業。藤代健生病院、代々木病院、みさと協立病院、埼玉県立精神保健総合センターを経て、日本福祉大学社会福祉学部教授。専攻は臨床精神医学、精神障害リハビリテーション、地域精神保健、精神分析学など。主な著書に『心の病 回復への道』(岩波新書)、『図説ケアマネジメント』『ケア会議の技術』『多職種連携の技術(アート)』(以上、中央法規出版)、『ソーシャルワーカーのための医学』(有斐閣)などがある。 2013年7月逝去。