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和田行男の婆さんとともに

和田 行男 (和田 行男)

「大逆転の痴呆ケア」でお馴染みの和田行男(大起エンゼルヘルプ)がけあサポに登場!
全国の人々と接する中で感じたこと、和田さんならではの語り口でお伝えします。

プロフィール和田 行男 (わだ ゆきお)

高知県生まれ。1987年、国鉄の電車修理工から福祉の世界へ大転身。
特別養護老人ホームなどを経験したのち99年、東京都で初めてとなる「グループホームこもれび」の施設長に。現在は株式会社大起エンゼルヘルプ地域密着・地域包括事業部 入居・通所事業部部長。介護福祉士。2003年に書き下ろした『大逆転の痴呆ケア』(中央法規)が大ブレイクした。

くじ運も「ものの味方」


 ある車の生産終了に伴い「台数限定ファイナルエディション購入優先権抽選」が行われ、応募してみた。

 その車に特別な思い入れをもって応募したというよりも、この年齢の僕の運を推し測るために「くじ運の悪い僕が当たるわけもない」と遊び心での応募だった。
 もちろん興味がない車ではなく、車好きの僕としてはとても気になる車(何よりこの車のエンジンが好き)ではあったが、自分が乗るには至らなかった車である。

 僕がくじで当たった記憶は、はるか昔小学六年生の時に市場の年末抽選会で一等賞の布団を当てたくらいで、結婚披露宴や忘年会など人が集まるとよくやるビンゴゲームでさえ、早い段階で当てたことがない。ほぼ消化ゲーム。

 それに比して僕の連れ合いは意外にくじ運が良いようで、披露宴のビンゴゲームで一番を二度引き当てるなど、少なくとも僕よりはダントツに確率が高い。
 その連れ合いに「めちゃくちゃな応募数になるからあなたを以ってしても当たらないから、大丈夫やから」と口説いてお遊びに参戦してもらった。一緒にお遊びしてみたかったからだ。

 当初から倍率は高くなるとの前評判だったが、結果は競争率23倍にも及んだようだ。
 抽選結果はあらかじめ登録したアドレスに送ってくると聞いていた。

 ちょうど結果発表の日は、災害支援法人ネットワークの学習交流会が東京であり、全国の仲間と一緒に浅草で勉強会を行い、その後、交流会を隅田川の屋形船ですることになっていた。
 待ち時間、浅草界隈を久しぶりに散策したあと屋形船乗り場に移動する途中「結果、きましたか」と連れ合いに気楽に連絡を入れると「外れたよ。良かったぁ」と嬉しそうに告げられた。

 連れ合いの結果を聞くと無性に自分の結果も知りたくなり、屋形船に乗り込むなりパソコンを開くと、メーカーからの結果メールが届いていた。
 恐る恐る開くと「厳正なる抽選の結果、あなた様が優先購入権獲得されましたので…」と。

「えーーーーーーっ!!!!」

 目を疑ったのでそばにいたボスに「これって、当たりってこと」って見てもらうと「当たってますよ。和田さん」と、これまた驚きの声。

 そう、こともあろうに当たったのである。

 嬉しいようなしょげたような僕に隣に座っていた“うちの八幡君”がニコっと微笑み、「和田さん、やっぱり連れ合いさんはくじ運が良くて、和田さんは悪いんですよ」と言うので「なんでや」って問うと、「当たりたくなくて当たらなかったのはメチャくじ運があるってことで、当たるとは思ってもいなかった和田さんが当たったのはくじ運が悪いからですよ」と。

 なるほど! ものの見方である。

 ヤツの言葉を聞いて、僕の「運勢」はこの年齢にきても全く乱れていないのかもしれんと思えホッとした。
 つまり、よく言う「これで使い果たす」ってやつで、まだ先に「当たりたくて当たる」を残したってことだからね。

 たまらなく当たりたくて当たらなかった方々には申し訳ない話


 だが、当たった以上は「くじ運の悪い」勢いに逆らわず、乗らせていただこうかなと思っている。

 ただ、今ある「大好きな思い入れたっぷりの車」と入れ替えないといけなくなるのが、僕の目下の頭痛の種である。う~ん…

追伸

「このあたりにコーヒーのおいしい店ある?」って聞いたら、さらっと「ローソンがありますよ」って。
 めちゃツボにはまり、大笑いしました。時代ですかね。


 ご紹介された以上「行かねば」と連れて行ってもらいましたが、表にお遍路さんの休憩場を設けているなんて土地柄ですね。こういうのを見ると別の意味で「おいしさ」を感じます。

写真

 こんなところも、もうクリスマス。2019年も残すところひと月ですね。
 これ、連れ合いに「かわいいでしょ」って写メを送ったら「エビフリャイのほうが気になる」とのご返信。連れ合いは根っからの名古屋でした。

ご案内

12月17日(火)19:00~20:30 中央法規出版ホールにて
和田行男さんトークイベント「カイゴの晩餐」を開催します。

  • 和田さんがいま取り組んでいること
  • これから和田さんがやりたいこと
  • 10年後、和田さんは何をしている? 20年後は?

などについてお話しいただく予定です。
また、後半は
「10年後の介護はどうなっている?」「もし認知症になったら自分の事業所を利用する?」「介護保険をゼロからつくれるとしたら、どんな制度にする?」などのテーマについて、
会場の皆さんと一緒に考えていきたいと思います。

イベントについての詳細は以下をご覧ください。
https://www.facebook.com/ohayo21

<応募方法>
「おはよう21Facebook」「メール」「FAX」にて受付。
氏名・勤務先・メールアドレス(またはFAX番号)を記載のうえお申し込みください。

<お申し込み・お問い合わせ先>
おはよう21編集部
mail:ohayo21@chuohoki.co.jp
FAX:03-3837-8032
TEL:03-3834-5812
(受付時間:平日9:00~12:00、13:00~17:00)