ほじょ犬って、なあに？
身体障がい者の生活を支える、「盲導犬」「介助犬」「聴導犬」。そんな補助犬たちにまつわる話を紹介するコーナーです。
- プロフィール橋爪 智子 （はしづめ ともこ）
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NPO法人日本補助犬情報センター専務理事 兼 事務局長。
OL時代にAAT（Animal Assisted Therapy：動物介在療法）に関心を持ち、ボランティアをしながら国内外で勉強を始める。1998年、米国DELTA協会（現・米国Pet Partners協会）の「Pet Partners® program」修了。2002年より現職。身体障害者補助犬法には、法律の準備段階からかかわっている。
著書
『よくわかる 補助犬同伴受け入れマニュアル』共著
（中央法規出版）
第270回【ありがとう！介助犬エルモ君！】
この度の台風被害に遭われた皆様にお見舞い申し上げます。
まだ、避難されている方々も大勢いらっしゃいます。一日も早く、日常が戻ることを祈っております。
みなさんに残念なお知らせがあります。９月９日午前４時47分、当会の副理事長木村佳友の２代目介助犬エルモ君が、亡くなりました。16歳８ヶ月でした。。。
エルモ君は、身体障害者補助犬法の立役者であった介助犬シンシアの後継犬として、木村家の長男坊として迎え入れられました。シンシアはJR宝塚駅前に銅像も建つほどの有名介助犬でした。その後継犬としてのプレッシャーなどなんのその！ という感じで、彼自身は常に平常心で、悠々とした身のこなしで、そしていつも穏やかな笑顔でした。
介助犬としての活動期間は、2005年12月01日～2014年04月30日の８年と５ヶ月。日本介助犬使用者の会会長であり、当会副理事長でもある木村佳友とご家族、そして関係者を、常に笑顔で支え続けてくれていました。なんと言っても、2007年の補助犬法一部改正の活動時には、中心的な存在としてアドボカシーの仲間として頑張ってくれました。総理大臣官邸を２度訪れ、２人の総理大臣に会った犬は、後にも先にも、彼だけではないでしょうか・・・
スカイツリーオープン記念日！
世界の王貞治さんと並びました！
2012年５月22日は補助犬法施行10周年記念日であり、スカイツリーオープン記念日でした！ 貴重なご縁をいただき、補助犬法成立の瞬間を国会議事堂で迎えたユーザー３名が、スカイツリーのオープニングセレモニーに出席！エルモ君も堂々とした落ち着きを見せてくれました。この時、皆さん補助犬が代替わりしており、時間の経過を感じた瞬間でもありました・・・
スカイツリーさんとのご縁は、この時から今に至っております。。。
エルモ君とは、このほか、24時間チャリティ委員会制作の補助犬啓発DVDの撮影だったり、様々な活動をともにさせてもらいました。常に控えめで、でも堂々としていたエル君。本当に優秀な介助犬でした！
引退後もとても健康で元気で、16歳と８ヶ月を迎える最近まで食欲もあり、お散歩も楽しんでいたエルモ君。（お散歩の様子は、Facebook介助犬デイジーの活動日記でも見ることができます。）本当に具合が悪くなったのは、亡くなる４日前。最期は眠るようだったとの事です。エルモ君らしいな・・・と思いました。
ラブラドールレトリバー種の寿命は13-15歳と言われています。補助犬たちの寿命もほぼ同じという調査結果がある中、16歳と８ヶ月は、大往生だったと思います。最後まで家族に囲まれ、愛情をいっぱい注がれる生活の中、安心して旅立ったのでしょう・・・
エル君、本当に長い間ありがとう。シンシアがいなくなった後のみんなの悲しみを癒し、そして、木村家を支えてくれて、更に、後継犬のデイジーを育ててくれてありがとう♪ これからも、シンシアとともに天国から見守っていてください。。。
- ブログ 介助犬「シンシア日記」 エルモが亡くなりました。
- 介助犬エルモ・プロフィール
- 介助犬エルモ・年表
- 毎日新聞記事「介助犬エルモ、天寿を全う」
- 毎日新聞記事 エルモ逝く「おちゃめでいつも周囲を笑顔に」
シンシアの後継ぎ、木村佳友さん介助 - 毎日新聞記事 エル君安らかに 木村さんら別れ惜しむ
２代目介助犬、宝塚で葬儀 ／兵庫
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