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ほじょ犬って、なあに?

橋爪 智子 (はしづめ ともこ)

身体障がい者の生活を支える、「盲導犬」「介助犬」「聴導犬」。そんな補助犬たちにまつわる話を紹介するコーナーです。

プロフィール橋爪 智子 (はしづめ ともこ)

NPO法人日本補助犬情報センター専務理事 兼 事務局長。
OL時代にAAT(Animal Assisted Therapy:動物介在療法)に関心を持ち、ボランティアをしながら国内外で勉強を始める。1998年、米国DELTA協会(現・米国Pet Partners協会)の「Pet Partners® program」修了。2002年より現職。身体障害者補助犬法には、法律の準備段階からかかわっている。

著書

『よくわかる 補助犬同伴受け入れマニュアル』共著(中央法規出版)

『よくわかる 補助犬同伴受け入れマニュアル』共著
(中央法規出版)

第166回 補助犬から見えてくるUD/点字ブロックの種類って・・・?

 皆さんの街に、なんとなく点字ブロックがあることは知っていると思うのですが、点字ブロックには種類があるって知ってましたか?

 私の子ども達は、盲導犬ごっこが大好き♪ 点字ブロックを見つけると、「ママ、盲導犬やって」と言って眼をつむり、私の手を掴んで、点字ブロックの上を歩きます。足裏感覚で点字ブロックを感じながら歩くのです・・・ そんな時に気付いた、点字ブロックの種類について、今日は考えてみましょう。

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 点字ブロックは、正式名称を「視覚障害者誘導用ブロック」といいます。視覚障害者が足裏の触感覚で認識できるよう、突起を表面につけたもので、視覚障害者を安全に誘導するために地面や床面に敷設されているブロック(プレート)のことです。

 点字ブロックは、視覚障害者の安全かつ快適な移動を支援するための設備として、1965年(昭和40年)に三宅精一氏によって考案され、1967年(昭和42年)3月18日、岡山県立岡山盲学校に近い国道250号原尾島交差点周辺(現:岡山県岡山市中区)に世界で初めて敷設されました。

日本盲人会連合ウェブサイトより)

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 なんと、点字ブロックは日本人が考え出し、世界で初めて敷設されたって、ご存知でしたか?

点字ブロックには、3種類あります!

 聴導犬ユーザーの安藤美紀さんに、特別にイラストを書いて頂きました。聴導犬レオン君が解説してくれます♪

(1)誘導ブロック(線状ブロック)

 「誘導ブロック」は、進行方向を示すブロックです。線が並んでいるので「線状ブロック」とも呼ばれています。視覚障害者がブロックの突起を足裏、あるいは白杖で確認しながら突起の方向にしたがって進むことができるように設置されています。


(2)警告ブロック(点状ブロック)

 「警告ブロック」は、危険箇所や誘導対象施設等の位置を示すブロックです。点が並んでいるので、「点状ブロック」とも呼ばれています。これは、文字通り注意すべき位置を示すブロックです。階段前、横断歩道前、誘導ブロックが交差する分岐点、案内板の前、障害物の前、駅のホームの端等に設置されています。


(3)内方線付き警告ブロック(内方線付き点状ブロック)

 みなさん、駅のホームに敷かれている点字ブロックを見てみてください。ホームの内側に1本の線があると思います。これが、内方線付き警告ブロック。線がある方が、安全なホームの内側。点状になっている警告ブロック側が危険なホーム端を教えてくれます。今、この内方線を1本ではなく2本にしてほしい、という声も挙がっているようですが、現状は1本が主流。

駅のホームでよくみかけるこんなタイプのブロック・・・

 さて、盲導犬ごっこが大好きなうちの子達、点字ブロックの上を歩いている途中、点字ブロックの上に迷惑駐車の自転車があったり、看板が重なっていたり、人が立ち止まっていたりすると、ママ盲導犬は避けて誘導するしかなくなるので、その上を歩けなくなります。。。 子ども達は途端に不安になります。「ママ、大丈夫? ちゃんと教えてよ!」・・・

 点字ブロックの上に何かがあると、視覚障がいのある方々は、避けて通るしかありません。それを何度も避けて避けて・・・を続けて行くうちに、自分の方向を見失ったり、誤認してしまうことはよくあります。

 皆さんもこれから街や駅のホームで、点字ブロックを見つけたら、観察してみてください。そして、足裏で感じてみてください。目を閉じて、感じ取るイメージ、どんなに神経を集中するか・・・? やってみてください(決して、駅のホーム端にある警告ブロックでは体験しないように。危険です!)。
 そうすれば、自ずと点字ブロックの上に立ち止まったり、荷物を置いたりすることはなくなると思います。そんなところにも、あなたにできる街づくりの1歩があります♪

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本日開催!
【2/3】mass×mass Cafe『街のユニバーサルデザインを考えるナイト ~補助犬って何だろう?街のあたらしい解像度と出会う!暮らしのユニバーサルデザインを深掘ろう!~』

2月3日(金)19時~22時  場所:関内フューチャーセンター
http://massmass.jp/event_and_school/20170203/


ご寄付のお願い「日本補助犬情報センター」より

 当会のビジョンは、全国民が正しく補助犬法を理解することで、すべての人が安心して活躍できる社会を実現することです。補助犬ユーザーの社会参加推進活動、普及活動、最新情報収集、資料等作成配布、講演会・イベント等、当会の活動はすべて無償で行われております。
 皆様のご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。

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