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育児担当制による乳児保育 
――子どもの育ちを支える保育実践――

たちまち増刷!
新しい時代の乳児保育のスタンダードに。



 「育児担当制」とは、あまり聞きなれない言葉だと思います。かくいう私も当初は全然知りませんでした。著者の西村真実先生からこの本の制作について強い要望をいただき、「育児担当制のなんたるか」を一から教えていただくところから始まって、足掛け3年(こちらの編集作業に手間取り)、時代が平成から令和に変わるタイミングで本書を世に出すことができました。

 「育児担当制」がどれぐらい保育の世界で受け入れられているかも計りかねていて、売れ行きは予測不能でした。ところが、ふたを開けてみると、あっという間にリアル書店やネット書店、著者による宣伝でも広まり、自治体でまとめて買ってくださるところも出てきました。おかげさまで、発売からたったひと月半で初版が完売、すぐに増刷し、その後も好調な販売が続いています。

 さて、この「育児担当制」は、一言でいえば「一人ひとりの子どもに丁寧に関わり、生活援助の部分(食事、排泄、着替えなど)は必ずいつも同じ特定の保育者が対応する」というのが基本で、「担当する子どもの日々の状況をよく知る保育者が、子どもと強い愛着関係を結び、子どもが見通しをもって主体的に生活できるように援助する」ことがねらいです。

 このように言えば当たり前のことのように聞こえるかもしれませんが、実際の保育現場では10人前後の乳児を3~4人の保育者が同時に見なくてはなりません。保育現場からは「一人ひとりに個別対応なんて無理」「特定の担当以外の保育者を子どもがいやがって、うまくいかないのでは?」と、育児担当制に対する懐疑的な意見があることは、私も承知していました。そこで、厳しい批判にも応えられるよう、「一人ひとりに丁寧に関わる」ための実践ノウハウを、たくさんの写真やイラスト、保育者と子どもたちのフォーメーション図や日課表、Q&Aなど、工夫を凝らして紹介しています。

 乳児保育に携わる保育者や園長先生たちからは、「子どもに丁寧に関わるなら育児担当制がやっぱりいい」「うちの自治体では前から担当制なんだけど、園内研修したくても、そのものズバリの本がなかったから、欲しかった」「ほかの園の知り合いにも勧めます」など、手ごたえのある反響をいただき、本書が強く求められていたことをじわじわと実感しています。本書が、新しい時代の乳児保育の方法として浸透し、令和のスタンダードとなっていくことを、編集担当としても願っています。

(第1編集部 荒川陽子)