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介助が困難な人への介護技術

基本の介護技術に磨きをかける1冊


 介護の核である「介護技術」。介護技術については、基本を教えるものから〇〇流なんてちょっと異色(?)なものまで、実にさまざまな本が出ています。

 今回ご紹介するのは、タイトルどおり、介護技術を提供するにあたって「この方は足が伸びきっているから車いすへの移乗が難しいな」「空間が狭すぎて、基本どおりの介助ができない」といった声に対して、実践的な方法を具体的に解説する本です。「困難」だと感じる介護技術については、現場で日々介護をされている介護職の方々からアンケートを募り、選定しました。

 本書は、「拘縮がある人」「四肢が突っ張る人」「関節リウマチのある人」など身体機能の障害や疾病を抱えている人、または空間が狭い、介護者と要介護者との間に体格差がある場合など、場面ごとに困っている事柄を挙げて解説します。

 こうした方々への介護技術は、一見「特別な方法論」を学ばないと対応しきれないように見えます。そのため、目新しい介護技術に飛びつきたくなるのもわかります。

 しかし、例えば料理を考えてみてください。基本ができていなければ、アレンジも、おいしい創作料理もできません。それは介護技術も同じなのではないでしょうか。

 著者は、ヘルパーとして長年従事し、その後研究者となり、現在は訪問介護事業所の管理者として活躍される滝波先生と、理学療法士として高齢者施設等で長年勤務をされ、現在は介護技術をはじめ各種研修会講師なども数多くこなし多忙な日々を送る田中義行先生です。

 お二人に共通するのは「ケアの視点」と「介護技術の根拠」を大切に考えている点です。お二人とも本書の撮影やご執筆を経て、「リハビリテーションという視点をもって、これまでやってきた介護技術の根拠が更に深まった」(滝波氏)、「やはり基本を押さえることがすべてに通じる」(田中氏)とおっしゃっていました。

 本書では、基本の介護技術で習ってきた寝返りや起き上がり、立ち上がりなどで必ず必要な動作を常に意識しながら、それらを活用、応用する方法論が満載です。基本の介護技術に磨きをかける、それがスキルアップへの近道ではないでしょうか。

(中央法規出版 第1編集部 近藤朱)

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