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パヤタスに降る星
――ごみ山の子どもたちから届いたいのちの贈り物――

「生きる」ことを問いなおす


 フィリピンのパヤタスには、第2のスモーキーマウンテンと呼ばれるごみ山があります。ここでは、大人に交じって多くの子どもたちがごみの中から換金できる物を拾って暮らしています。Tシャツの柄だと思っていた模様がおびただしいハエだったり、おなかいっぱいご飯を食べたのがいつだか思い出せない……。そんな劣悪な環境にもかかわらず、子どもたちは笑顔で夢を語り、家族や仲間と支え合いながら懸命に生きています。なぜ、彼らは絶望することなく、前向きに生きることができるのでしょうか?

 本書は、パヤタスに暮らす子どもたちを長年にわたって支援してきた著者・山口千恵子さんが、子どもたちの姿を「生きるとは?」という視点で描いた真実の物語です。学校の給食を家族のために持ち帰るマーク、サンタクロースを知らないピア、水頭症という障害に負けずに命をまっとうしたアンナやアレックス、家族のために学校に通うことをあきらめたアビーなど、12人の子どもたちの生きる姿を温かい視点で描いたショートストーリーです。

 山口さんは、特に日本の同世代の子どもたちに読んでもらいたいと願い、小学校高学年から読めるよう工夫して作りました。日本で生きる子どもたちは、豊かなことが当たり前になってしまっていますが、そう遠くない国の、同じ時代を生きる子どもたちが直面している現実を知ることで、自らの生きる意味を振り返ってもらいたいと願っています。

 経済的には恵まれているはずなのに、生きる意味がわからないと悩む若者は少なくありません。そんな彼らのヒントになる1冊です。

(中央法規出版 第1編集部 寺田真理子)

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