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山口晃弘の超幸齢社会の最幸介護術

山口 晃弘(やまぐち あきひろ)

超高齢社会を実り多き「幸齢社会」にするために、
介護職がすべきこととは?
元気がとりえの介護職・山口晃弘が紡ぐ最幸介護術。

プロフィール山口 晃弘 (やまぐち あきひろ)

介護福祉士、介護支援専門員。1971年、東京都生まれ。高校卒業後、設計士、身体障害者施設職員を経て、特別養護老人ホームに入職し、介護職・生活相談員を務め、その後グループホームの管理者となる。
現在、社会福祉法人敬心福祉会 千歳敬心苑の施設長。著書に『最強の介護職、最幸の介護術』(ワニブックス、2014年)がある。

著書

『最強の介護職、最幸の介護術』
『最強の介護職、最幸の介護術』

「介護業界の明日はどっちだ?」

 11月11日は『介護の日』でした。
 これは平成20年7月に「いい日、いい日」にちなんで、介護について理解を深めようと厚生労働省が定めたものです。あれから11年。11月11日が11年。「いい日、いい日、いい日」で、今年はさらに「いい日」ならぬ「いい一年」になることを祈っています。

 介護をローマ字表記すると「KAIGO」。
 介護の真ん中には「I」があります。
 真ん中、中心とは、いちばん大事なこと。

 I(私)
 KAIGOの真ん中にはやはり本人がいる。本人のやりたいこと、行きたいところ、逢いたい人、生き方、夢を無視した専門職主導の介護は介護じゃない。

 I(愛)
 KAIGOの真ん中にはやはり愛がある。知識、技術、エビデンスはもちろん大事だけれど、中心には愛があるべきで、優しさや思いやりといった愛をなくしてしまった介護は介護じゃない。

 I(私)もI(愛)もなくなった介護は、KAGO(籠)になります。
 本人の意思も尊厳も、愛もなくなった介護は、籠の中に閉じ込められているのと一緒。
 だから介護には、I(私・愛)が必要だと思うのです。

 これ、何年か前から言ってるけど、流行らないなぁ…笑。
 「KAIGOにはI(私・愛)が必要です」なんて、来年あたり介護の日のキャッチフレーズにならないかなぁ。

 介護業界は、人材不足ばかりがクローズアップされて、肝心の質を問う議論が後回しになっている気がします。科学的根拠やICT、ロボットの導入…、全部大事なことだけれど、歳をとったとき、本当に嬉しいのは、優しくされることじゃないかなぁ。

 動けなくなったり、認知症になったり、おしっこやうんちを漏らしちゃったりしたとしても、「あなたが必要です」って言ってもらえたら、僕は嬉しい。
優しさ、思いやり、愛情をもって接してくれたら、僕は嬉しい。