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和田行男の婆さんとともに

和田 行男 (和田 行男)

「大逆転の痴呆ケア」でお馴染みの和田行男(大起エンゼルヘルプ)がけあサポに登場!
全国の人々と接する中で感じたこと、和田さんならではの語り口でお伝えします。

プロフィール和田 行男 (わだ ゆきお)

高知県生まれ。1987年、国鉄の電車修理工から福祉の世界へ大転身。
特別養護老人ホームなどを経験したのち99年、東京都で初めてとなる「グループホームこもれび」の施設長に。現在は株式会社大起エンゼルヘルプ地域密着・地域包括事業部 入居・通所事業部部長。介護福祉士。2003年に書き下ろした『大逆転の痴呆ケア』(中央法規)が大ブレイクした。

「これ」と「あれ」が統合できないに応じ

 新型コロナウイルス感染拡大の中、各事業所で家族等の面会に工夫が凝らされているかと思いますが、認知症の状態にある方の場合、いろいろなことが起こることが予想できます。

 ある事業所では、トメさん(仮名)の家族と相談して、居室の窓越しに顔を見合わせながら、声は携帯電話を使ってやりとりする方法をとりました。

 トメさんは、窓越しの息子さんの顔を見ると憶えていたようで、手を振り微笑み声をかけるなど応じられましたが、携帯電話を渡すと、携帯電話の声は自分が聞きなれた息子さんの声だとわかっても、携帯電話のほうに意識が寄ったのか、息子さんに向かって「あなた、今どこにいるの。顔ぐらい見せなさいよ」と話されました。

 これには息子さんも苦笑いするしかなかったようですが、「これ」も「あれ」も理解できても、トメさんは「これ」と「あれ」が統合されない状態で、窓越しの息子さんの顔と携帯電話から聞こえる息子さんの声は別ものだったということです。

 職員さんは「息子さんはあそこにいますよ」と伝えると、伝えたときは再び手を振るなど応じられるのですが、携帯電話から聞こえる息子さんの声「ここにいるよ」には「どこにいるのかしらね」と「???」。

 目前の顔と声で「むすこさん」を完全に認識できるトメさんですが、目からの「顔」と耳からの「声」に情報が分離されると一致できないということなんでしょうね。

 目前に顔と声があるように、画面に映る顔と画面から聞こえる声であればトメさんにも通じたことでしょう。生顔でなくてよかったかもですが、まだ通信設備が整っていないアナログな環境下だったんでしょう。

 これにも必要なのは「個別性=応じ」ですね。

写真

 革ベルトですが、僕が30歳代後半に買って、いまだに現役で使っているものです。
 こうして自分のウエストを可視化するとよくわかりますが、購入した30歳代の頃は、黒い縦線のある右端の穴で、最もウエストが細かった時期。その後、40歳代・50歳代へ年を重ねると共に左の穴へ移っているのがわかります。つまりウエストが太くなったってことで、平たく言えば太ったってことです。
 右から四番目のベルト穴になってしまったときは、購入時から体重が10キロ強増えたときで、50キロ代の体重が70キロ弱までいったときです。
 さすがにこの時は危機感をもったのでしょう。常態化する前に対策したようですね。薄い筋で済んでいます。ちなみに20歳代は体重52キロ前後でした。
 僕の体重・体形バロメーターになっているベルトなので捨てるとか使わないことにはせず、もう26・7年「穴の位置との闘い」を続けています。
 服でもきつくなったからと着なくなると、次のサイズに自分のほうから応じていき、際限なく拡大していきますもんね。
 今は、10年以上時間をかけて、購入した時の穴がややきつい感じにまで戻しています。体重は63キロ前後ですがね。
 いつも、どうでもいい話で申し訳ない。