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認知症でも心は豊かに生きている 認知症になった認知症専門医 長谷川和夫100の言葉

誰もが認知症になる時代にどう立ち向かうのか?
私たちの“不安”を“生きる力”に変えてくれる言葉の数々

認知症理解のエッセンスを凝縮

 認知症研究の第一人者にして、2017年に自らも認知症になったことを公表した長谷川和夫先生の言葉をまとめた一冊です。

「大事なのは今を生きること。今日ある今を生きることです」

「認知症になっても、人としてのプライドを失うわけではありません」

「認知症ケアに必要な3つのスキルは、寄り添うこと、聴くこと、右脳に働きかけることです」

 など、認知症の当事者として、認知症研究者として語った100の言葉を、解説とともに紹介しています。
 その言葉は平易でありながら、どれも認知症や認知症ケアを理解する上での“エッセンス”ともいえるものばかりです。

“大認知症時代”の不安に応える

 私たちは超高齢社会の到来とともに、かつて誰も経験しなかった“大認知症時代”を迎えようとしています。
 その中で認知症の捉え方は、いまだ混乱しているのが現実です。ともすれば、必要以上に認知症を不安に思ったり、時には認知症の人を偏見の目で見てしまいがちです。

 長谷川先生が穏やかに語る100の言葉の一つひとつが“認知症が不安なあなた“”認知症になったあなた“”認知症の人を支えるあなた“の心を解きほぐし、前向きに生きる力を与えてくれます。

これからの日本人の指針に

 編集担当の一人である筆者は、かつて聖路加国際病院院長として活躍し、その人生観が多くの日本人に影響を与えた故日野原重明先生の担当をしたことがあります。
 日野原重明先生の言葉は、人生を「健やかに」過ごすための秘訣を誰にでもわかるように伝えてくれました。
 それは医師として、敬虔なクリスチャンとしての深い思索に裏打ちされているからこそ、多くの人々の心に響いたのだと思います。

 そして、いま“大認知症時代”を迎えた日本には、かつての日野原先生のように長谷川先生の言葉が必要だと感じたのが本書を企画した理由です。

 認知症とは「何も分からなくなってしまうこと」であり、その「予防」こそが最大の関心事という社会の中で、長谷川先生が長年当事者の思いに寄り添って広めてきた認知症ケアの方向性(パーソンセンタードケア)や、いま当事者として認知症を「誰にでも起こること」と捉えて発せられる言葉には、これからの日本人の指針となる力があると考えました。

認知症と向き合うすべての方に

 本書については、WEBサイト「なかまぁる」にて「“あの人”が読む長谷川和夫さんの言葉 」と題して連載記事が掲載されております。
 医師、当事者、介護家族の立場で3人の方に、本書の意義を語っていただいております。

 また、当社の雑誌『おはよう21』では、介護専門職の皆様に本書へのコメントを寄せていただいております。こちらからお読みいただけます。

 当事者、介護家族、介護職、医療職など、認知症と向き合うすべての方に、ぜひ読んでいただきたい一冊です。

第1編集部 國保昌