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ほじょ犬って、なあに?

橋爪 智子 (はしづめ ともこ)

身体障がい者の生活を支える、「盲導犬」「介助犬」「聴導犬」。そんな補助犬たちにまつわる話を紹介するコーナーです。

プロフィール橋爪 智子 (はしづめ ともこ)

NPO法人日本補助犬情報センター専務理事 兼 事務局長。
OL時代にAAT(Animal Assisted Therapy:動物介在療法)に関心を持ち、ボランティアをしながら国内外で勉強を始める。1998年、米国DELTA協会(現・米国Pet Partners協会)の「Pet Partners® program」修了。2002年より現職。身体障害者補助犬法には、法律の準備段階からかかわっている。

著書

『よくわかる 補助犬同伴受け入れマニュアル』共著(中央法規出版)

『よくわかる 補助犬同伴受け入れマニュアル』共著
(中央法規出版)

第316【オリンピックいよいよ開会!!!~ありがとうが行き交う社会をレガシーに!~】

 さて、選挙会場の続編は次回に書くとしまして、今回はいよいよ始まりました、オリンピックについて少し取り上げさせていただきます。
 何人か、補助犬ユーザーさん達も、パラリンピックに向けて準備中です!東京パラリンピック、とにかく安心安全な環境での開催ができることを、祈るばかりです…

<厚労省作成の啓発ポスター【キミと出会ってから「ありがとう」がふえた(2019年版)】>

 さてさて、みなさんはオリンピックの開会式をご覧になりましたか?空に1824機のドローンが浮かび、オリパラエンブレムや地球を光で表した技術には、驚き歓声を上げてしまいました!これぞ、日本の最先端技術!と言ったところでしょうか…

 今回の開会式には非常に様々な問題が付きまとっていました。直前までのゴタゴタ…ただでさえコロナ禍でゴタゴタしてしまっているのに、関係者の様々な問題については、本当に残念な内容が多かったですね…とはいえ、やるからには!テレビの前でしっかりと目に焼き付け、応援しよう!と楽しみにその時を迎えました。

 始まってからすぐ、私の関係している方々のSNSを見ていると…なにやら、ザワザワしています。私も実は、個人的にザワザワしていました。開会式を子どもたちと見ながら、「副音声ボタン」を押しても、音声ガイドを副音声でやっているわけではなさそう…また、文字字幕も、なんだかタイムリーに配信できてなさそう、そして手話は見当たらない…これって、楽しめない人たちが出てしまうぞ!という予感によるザワザワ…まさに、それでした。バッハさんの挨拶の時に、会場内の巨大オーロラビジョンが映りこみました。そこには確かに、多言語+手話通訳さんも映っていました。???なぜ???会場内に配信できているのに、テレビで見ている人にはその情報が共有されないの?違和感しかありませんでした。

 そして、式典中に何度も何度も繰り返された「多様性を表しています」という言葉…何度も言われるたびに、「多様性って、そんなに強調されないといけないくらい、まだ特別なことなの?」となんとも残念な気持ちになってしまいました。そのリアルタイムには、取り残されている人たちがたくさんいる現状での「多様性」のコメントは、ちょっと辛かったです…

 

 そしてそして、後半に出てきた子どもたち。うちの子たちが「あれ?この子どもたちって、こんなに遅い時間なのにテレビに出て良いの?ジャ二ーズの〇〇君は、20時~テレビ出ちゃダメなんだよ!」って…なんだか、たくさんの???が残った開会式でした。

 私のような素人が、批評できるものではないのですが、なんだか色々と違和感を感じた部分が多かったのは事実です。ま、直前まで本当に色んな変更を余儀なくされ、現場の方々のご苦労と心労はいかほどだっただろうか?と推察すると、こちらまで心が押しつぶされそうになりますが…色々な制約や難しさがあった中での、まずは開会がなされたわけです。閉会式では、この違和感が少なくなっていると嬉しいな~と思って期待をしておくとしましょう。更に、パラリンピックには期待を込めて!!!

 改めて、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の大会ビジョンを確認してみました。

スポーツには世界と未来を変える力がある。

1964年の東京大会は日本を大きく変えた。2020年の東京大会は、
「すべての人が自己ベストを目指し(全員が自己ベスト)」、
「一人ひとりが互いを認め合い(多様性と調和)」、
「そして、未来につなげよう(未来への継承)」、
を3つの基本コンセプトとし、史上最もイノベーティブで、
世界的にポジティブな改革をもたらす大会とする。

 だそうです。とっても素敵なビジョンですよね!このビジョンが、実際にレガシーとして後世に語り継がれるような大会になりますように…残り期間、引き続き、全力でテレビの前で応援しましょう!
 そして、応援は観戦だけではありませんよね。日常生活において、感染対策もしっかりと1人1人が意識をもって、この難局を乗り越えていかねばなりませんね!

 連日繰り広げられている競技に関しては、ただただ、何を見ても感動です…年をとったからでしょうか…(苦笑)何を見ても感涙しています。(子どもたちには呆れられています…)本当に一生懸命とは、なんと美しいのでしょうか…(個人的に、中高とバドミントンに青春をささげた身としましては、バドミントンは毎回号泣です…)
 そしてそして、何よりの感動は、ほとんどすべての選手が、試合後のインタビューで「支えてくれた人たちへの感謝」の気持ちを言葉にしているところです。これなんです!誰よりも努力して苦労して、頂点に登り詰めた人、頂点を目指した人、そのレベルになると、最後は「感謝」なのですね…「誰かのために」頑張るのですね…だから、彼らの涙はあんなにも美しいのだな~♪と…

 今回、最初に紹介した厚労省の補助犬啓発ポスターですが、メインテーマが【キミと出会ってから「ありがとう」がふえた】なんです。当会が監修をさせていただいたのですが、多くの補助犬ユーザーさんたちが、そのようにおっしゃるのが印象として残っており、是非とも社会の多くの人たちに伝えたい言葉でもありました。
 補助犬たちが喜びを持ったサポートをしてくれた時、ユーザーさんたちは心から笑顔で「ありがとう」と伝えます。もちろん、家族や周りの人たちのサポートにも「ありがとう」と言いますが、時に、忙しそうにしていたり、タイミングが悪かったりすると、家族であっても気兼ねや「ごめんね」という気持ちがある時がある、とのこと。そんな少しの気兼ねでも、積み重ねると疲れたり気持ちが沈んだりします。
 そんな中、補助犬たちはいつも笑顔で『次は何をやったらもっと褒めてくれる?お仕事もっとない?』と接してくれているような様子で、無償の愛を提供してくれます。そんな補助犬たちがやってくれた作業とは、ユーザーである障がい当事者にとって、「人にやってもらったこと」ではなく、「自分ができたこと」なんです。

 なんだか、この「ありがとう」という感謝が双方向に行き交う社会…オリンピックを見ていて、ふと補助犬たちへの気持ちと重なって、改めて温かい気持ちになりました。「ありがとう」を笑顔で言い合える、そんな社会、皆さんと一緒に作っていきたいな~と思っております♪

当会では、補助犬や障害に関わる様々なお問い合わせを受け付けております。ご相談はこちらまで↓ 補助犬ユーザーの受け入れや、障害のある方々の接遇に関して

補助犬よろず相談窓口
 < 日本補助犬情報センター  e-mail:info@jsdrc.jp

<TOKYO応援宣言 人も犬もハッピー!補助犬を知ってほしい!>
https://www.youtube.com/watchtime_continue=1&v=QWBC_9jWAi4&feature=emb_title

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【障害者支援】全国の補助犬ユーザーと補助犬たちが安心して活躍できる社会を目指して!
(こちらの、Syncableの特設サイトからクレジットカードでの寄付が行えます♪)

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 是非、皆さんの様々なお声を、お寄せください。当会では、一緒に社会を更に更にステキに変えて行って下さるサポーターの皆さんを募集しております。お気軽にご連絡ください♪

ご寄付のお願い「日本補助犬情報センター」より

 当会のビジョンは、全国民が正しく補助犬法を理解することで、すべての人が安心して活躍できる社会を実現することです。補助犬ユーザーの社会参加推進活動、普及活動、最新情報収集、資料等作成配布、講演会・イベント等、当会の活動はすべて無償で行われております。
 皆様のご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。

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