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山口晃弘の超幸齢社会の最幸介護術

山口 晃弘(やまぐち あきひろ)

超高齢社会を実り多き「幸齢社会」にするために、
介護職がすべきこととは?
元気がとりえの介護職・山口晃弘が紡ぐ最幸介護術。

プロフィール山口 晃弘 (やまぐち あきひろ)

介護福祉士、介護支援専門員。1971年、東京都生まれ。高校卒業後、設計士、身体障害者施設職員を経て、特別養護老人ホームに入職し、介護職・生活相談員を務め、その後グループホームの管理者となる。
現在、社会福祉法人敬心福祉会 千歳敬心苑の施設長。著書に『最強の介護職、最幸の介護術』(ワニブックス、2014年)、『介護リーダー必読! 元気な職場をつくる、みんなを笑顔にする リーダシップの極意』(中央法規出版、2021年)がある。

逆転サヨナラ満塁ホームラン!

 私の勤務する特養千歳敬心苑の実践報告会が、3月8日に無事に終わりました。
 お忙しい中、ご参加いただいた皆さま、本当にありがとうございました。

 今回は、年末の大幅な人事異動。インフルエンザの蔓延などが試練となり、例年よりもかなり準備が遅れました。さらに人手不足も追い打ちをかけ、内部でも「諦めた方がいい。中止にした方がいい」という意見や外部からも「今年は無理なのでは?」という声が多数あがっていました。

 外部の方へのアナウンスも例年より2か月遅れて配信。皆さんから「もう少し早く言ってくれれば……」「こんな直前に言われても……」という声が相次ぎました。

 開催二週間前の実行委員会。この時点で集客数40名。
 外野からいろいろ言われました。準備の遅れに対し、批判の声もありました。悔しかった。口惜しかった。
 私は一生懸命な人間を馬鹿にする人が大嫌いです。確かに私たちの準備は遅れました。開催間際になって慌てて取り組んだこともたくさんあります。批判する人の理想とは違うかもしれません。
 だけど、それでも私たちは私たちなりに必死にやっているのです。本気で世の中をよくしようと闘っているのです。
 私のことは何を言われても構いません。ですが、私の部下を馬鹿にすることは絶対に許しません。
 批判する人、あなたはあの子たちに比べて何と闘っていますか?

 『ファイト!』という曲がありましたね。
 「闘う君の歌を、闘わない奴等が笑うだろう」
 闘わないことをとやかく言うつもりはありません。だから、一生懸命闘っている人たちを馬鹿にしないでほしい。放っておいてください。

 そして迎えた当日―――
 天候にも恵まれ、二百数十名の方が駆けつけてくださり、客席はぎっしりと埋まっていました。
 終了後、たくさんの方から熱いメッセージをいただきました。
 そこには、元気、感動、勇気、愛……といった言葉が散りばめられていました。

 「9回裏ツーアウトランナーなし。たとえ大量の得点差があっても、諦めてはいけない。どんな時でも希望はある。」

 そんなことを学んだ気がしました。



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