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和田行男の「婆さんとともに」

人の「生きる姿」を変える

 「まるで人が変わったようだ」
 よく聞く言葉だが、これには「いい意味で」と「悪い意味で」の両面がある。
 僕らが目指すのは、もちろん「いい意味で」ではないだろうか。

 老人保健施設からグループホームにやってきた源次郎さん(仮名)。
 老人保健施設入所中に会いに行った時は、四六時中施錠されたフロアの真ん中に置かれたテーブルの周りをつたって、何をするわけでもなく歩いていた。
 グループホームに入居してからは、職員に付き添われてスーパーに毎日買い物に出かけるようになり、そのうち自力で歩いて行けるようになり、自分が欲しい髭剃り用の剃刀を毎日買ってくるようになった。
 陽を浴び、風を受け、見知らぬ人々に出会い、好きな物を買い込む源次郎さんの姿は「ふつう」に生きる人の姿だ。

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 かねさん(仮名)は、グループホームからグループホームへ転居してきた。
 前のグループホームでは「徘徊、異食、介護への抵抗、暴力・暴言、昼夜逆転」などとあらぬレッテルをはられまくり、やることなすこと何でもかねさんの問題としてとらえられ「これ以上は面倒見られません」と放り出されたのだ。
 そのかねさん、包丁を使って調理をするようになり、デイバッグを背負って買い物にも行くようになり、鼻歌を口ずさむこともあるなど、その姿は、どこにでもいる「ふつう」の人の姿であった。

 療養型の病院に3年ほど入院して、半次郎さん(仮名)がグループホームにやってきた。
 ボロボロの衣類を身にまとい、義歯を整えられることもなく、身なり風貌は「異様」だった。
 また、選択肢のない生活が続いたためか「何を食べますか」と聞いても「???」状態。
 その半次郎さんが、綿パン履いてポロシャツをまとい、義歯をつくって装着すると、まるで別人になり、「魚は嫌いだ」と言えるようになった。

 まるさん(仮名)は、老人保健施設から特別養護老人ホームに移った。
 自宅とは違って、老人保健施設に入所してからは、毎日のように職員に付き添われて自分の足で外に出かけ、調理もし、ショッピングや清掃などボランティア活動をするようになった。
 ところが特養に移った途端に、外に出ることはなく、できることさえさせてもらえず、挙句の果てには、職員から「洗濯たたみを手伝ってくださるんです」と言われる「職員のお手伝いさん扱い」されてしまった。生きることの主体が、まるさんから職員に移ってしまったかのように。

 リハビリ病院からグループホームにきたよねさん(仮名)は、病院では訓練の時以外、ベッド上で横にさせられていた。
 グループホームでさえ90歳をはるかに超える年齢だったので「今さら」と考える職員もいたが、可能性にかける職員たちの執拗な働きかけで、「25年ぶりにキッチンに立っている親を見ました」と家族から驚かれるほど「おかあちゃんの姿」を取り戻した。

 医師から家族に「もう歩くことはできないでしょう」と告知されたゴンさん(仮名)。
 家族もすっかりあきらめていたが、介護職たちが必然的に身体を使う場面をあれこれ考え、ゴンさんに促し格闘してきた結果、「びっくりしました」と家族を感嘆させる見事な復活となり、歩く姿を取り戻した。

 全身状態が悪く、医師から「もう口からの摂食は不能です」「そう長くはない」と宣告されたタメさん(仮名)の家族。
 そんなことを知ってか知らずか、タメさんの願いは「ステーキが喰いたい」と破壊的ニード。
 そこに立ちあがった言語聴覚士(人は「御食い初め」をするが「御食い締め」がないことに疑問を抱いてそれを追求しているヤツ)は、家族に覚悟を決めさせた上でいかんなく専門性を発揮し、見事に食べることができた。
 その後は、全身状態も快復、今では見違えるほど元気になってきている。

 この国に「有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるようにする」ことを目的とした介護保険法が施行されて12年が経った。
 認知症介護実践者研修から認知症介護指導者養成研修まで、研修の仕組みが整えられ、全国各地・事業者・事業所に研修修了者が続々と配置されてきている。
 グループホームも250か所から1万1000か所を超えるほど急増した。特養だって特定施設だって、通所介護だって増えている。
 つまり「変える専門職」「変える場」が増えているのだが、要介護状態にある人たちの生きる姿はどこまで変わっただろうか。
 とりわけ認知症という状態にある人たち=総称して婆さんと呼ぶが、婆さんの生活を支える「仕組み」も「人手」も「人材」も圧倒的に増強されてきているが、特別養護老人ホームや有料老人ホーム、精神病院や老人病院などしかなかった時代と比べて「目的に向かってなにが・どう変わったか」と、問いかけなおしが必要ではないだろうか。
 残念ながら今のところ、制度はどうあれ「住処が増えた」「行き場が増えた」ことに終わっているような気がしてならない。
 前述した人たちの変化は「人の生きる姿に近づいた変化」であり、逆に言えばせっかく専門職のいるところ(場)にいながら、人の生きる姿から遠ざかっていた人たちである。
 僕らの仕事の第一義は「人として最期まで人の生きる姿で生きられるようにすること」にあり、それが最期の最期「点」でしかなくなったとしても追求することではないだろうか。
 医師は「人の姿を変える」プロフェッショナルであるが、介護も「人の生きる姿を変えた」と言われるように尽力していこうではないか。

追伸
 昨夜放送されたNHK「プロフェッショナル」を見てくださったたくさんの方々からメールをいただきました。
 本当にありがとうございます。
 「介護」の字が「介後」になっていたことへのクレームがNHKにたくさん寄せられたようですが、「護る」なんて出しゃばらず「後ろ」からそっと支える意味を込めて「介後」にしたほうがいいくらい。
 転んだら何かをつかんで起き上がってくればいいわけで、間違いを指摘するだけじゃなく、そこから見えるものを見ようとするかどうかが、とても大事なことではないでしょうか。

「コメント」の投稿に関して

平素は本WEBサイトをご覧いただき、まことにありがとうございます。
本サイトのコメントに関しては、
コメント内容→ライン(線)→投稿者のお名前
という順番で一つのコメントが完結しております。
コメントの内容と投稿者のお名前が異なるという指摘をいただきますが、
上記の構成となっておりますので、ご了承ください。
けあサポ編集部

おしらせ
東海3県のグループホームの仲間たちが企画した、昨年に引き続く2回目の催しのご案内です。

東海地区 認知症フォーラム2012in愛知
「つながりが地域の未来を拓く」
~地域の繋がりを高める感動のまちづくりへ~

日時:2012年7月10日(火)
場所:愛知県産業労働センター「ウインクあいち」(愛知県名古屋市)
参加費:一般6000円、学生2000円、会員2000円
定員:800名
■内容
○基調講演(10時40分~)
「心のつながりで地域を拓く」~心の栄養ドリンク~
佐野有美氏(『手足のないチアリーダー』著者)
○講演(13時30分~)
「介護保険制度改正に伴う地域密着型サービスのあり方&歩み方」
厚生労働省老健局高齢者支援課認知症虐待防止対策推進室室長 勝又浜子氏
○シンポジウム(14時45分~)
「つながりが未来を拓く」~地域の繋がりを高める感動のまちづくりへ~
司会・進行:町永俊雄氏(NHK元アナウンサー)
ゲスト
 厚生労働省
 永田久美子氏(認知症介護研究研修センター研究主幹)
 宮崎和加子氏(健和会看護介護政策研究所所長)
 和田行男
○第1分科会(13時30分~14時30分)
「外部評価について」
平林景子氏(NPO法人地域生活サポートセンター)
○第2分科会(14時40分~16時)
「生活と医療をむすぶ」
講師 鵜飼克行氏(総合上飯田第1病院老年精神科医師)
講師 鬼頭恵津子氏(グループホームはるた管理者)
コーディネーター 宮田真由美氏(よこはま倶楽部代表)
○第3分科会(16時10分~17時40分)
「一人夜勤安心講座」
講師 飛田拓哉氏(安心生活株式会社代表)
■主催
 東海地区「認知症フォーラム2012実行委員会」
  愛知県認知症グループホーム連絡協議会
  岐阜県グループホーム協議会
  三重県地域密着型サービス協議会
■問い合わせ・申し込み
 一般社団法人愛知県認知症グループホーム連絡協議会
ホームページ http://www.aichigh.jp
メールアドレス forum2012aichi@yahoo.co.jp
FAX 052-485-3883


コメント


初めまして。私は、大阪のグループホームで働いてる28歳の介護士です。
昨日、先生のテレビ見ました。
私も当たり前の生活を基盤にお年寄りと関わってるつもりですが、当たり前がこんなに難しく施設というものに、頼ってたんだと日々苦戦しています。職員、パートさんの温度差の違いや、どうしても消えないやってあげてる感…苦戦してますが、自分の為、年寄りの可能性を自分達が奪わないよう前を向いて進んでいきたいと思います。
和田先生も、これからも、もっともっと普通の生活、当たり前を追求していって下さい。
昨日のテレビを見てあたしも頑張ろうと意欲が湧きました。年寄りの笑顔があんなに変わるんやと実感出来て自分のホームぢゃ無いけど、嬉しくもなり楽しくもなりました。
先生、ありがとうございます。
またまだ介護と言うものを理解してないけど、あたしなりに進んでいきたいと思います(^-^)/


投稿者: つくし | 2012年06月26日 09:44

和田さんの話をいくらしても耳を傾けてくれない妻が、昨日のテレビを見て、ゾッコンです。あえて福祉職人でない女性と結婚し、常に違う意見を聞きたくて・・・なんて思っていた自分だけど、たまには同じ意見で想いを聞いてくれればな~なんて思うことも最近はありました。
そんな妻もここ2年程、歯科衛生士として保健センターで介護予防の仕事をしています。なんだかんだ僕の話に返事をしてくれるようになりました。
話は変わって、千葉に居た同じ年の梅本さんの言葉が僕の心に突き刺さってから、正直言って和田さんの事を知りました。もっともっと和田さんの事を知っている人を増やしたくって、色々な方に梅本さんの話をしちゃっています・・・。テレビで和田さんの事を知った方、沢山の方が救われたと思います。いつの日かお会いできることを楽しみにお待ちしております。


投稿者: 稲毛のマウンテン | 2012年06月26日 10:32

和田様
昨日のプロフェショナルを拝見させていただきました。久しぶりに自分の中に、熱い気持ちが立ち上る感じがしました。ありがとうございました。
現在、精神科のデイケアに勤務しております。
そして、実母は認知症対応のグループホームで生活をしています。徘徊の危険性や、私自身の仕事の問題等々で、やむなくそれこそ、施設の専門性に期待して入居をしてもらいましたが、実際は、母にとって、私にとって難しい問題があることを実感しております。「尊厳を守る」ということは、想像力が必要ですね。このばあさまはどこで生まれ、どんな人生を送ってきたか、どんな子供や夫にどんなものを心を砕いて食べさせてきたか、夫とどんな関係で、何に期待して、何をないがしろにされてきたのか。戦後にどんな少女であったのか、どうして知ろうと思わないのかなと。
一人の人間として、誰かと「関係を築く」ことは奇跡に近いほど大事なことだということを、私も忘れないようにしたいと思います。
いつか、和田さんのお話が聞けることがあることを、期待して。お元気で。


投稿者: 船崎ようこ | 2012年06月26日 13:12

はじめまして。私は、横浜で特養に勤めている介護福祉士、54歳です。
昨日、先生のテレビを観て感動した一人です。

私の勤務している特養は、少ない人員で 日々
タイムスケジュールに追われ必要最小限のお手伝いしかできず、夜勤は、介護士一人に対してご利用者を34人という激務です。
いかにご利用者にお怪我がなく安全に過ごして頂くことに重点をおいているように感じます。

和田さんのおっしゃる通り人としての尊厳を重要視する姿勢に共感します。
これからの真の介護のあり方だと思います。

今後の生き方を考えさせられる素晴らしい魂、生き方を見せていただきましてありがとうございました。感謝しています。


投稿者: 横井明子 | 2012年06月26日 15:46

こんにちは、はじめまして。私は、49歳介護士です。    
 和田先生のTV見させて頂きました。私は、在宅に12年働き特養に異動になり3年経ちました。 認知症の方もいます。年齢を重ねれば、人も変わります。なぜか、施設内では、怒号が飛び交い、苛立つ職員。  
 自分を上司にアピール状態。上役が多い、企業のような施設。  先生の介護に憧れます状態です。      
 人生・いのち・生活を支え、自分を惜しむ事無く相手に捧げている。すごいの一言。日々仕事に流され、不満の毎日で、介護士として失格ですね(恥ずかしいです)皆に理解されなくても、はみ出してもいいです。少しでも普通の生活がして頂ける様、微力ながら、私も強くなり、頑張って行きます。和田先生の、心意気(大げさですが)爪の垢でも煎じて飲みたい状況です。ありがとうございました。(*^_^*)


投稿者: Anonymous | 2012年06月26日 17:31

普通の店にあるような、玄関開けた時に鳴るチャイムはないんですか?


投稿者: フジタ | 2012年06月26日 20:08

5年前ぐらいに大阪の講演会に参加したものです。その時は、介護職を始めて1年ぐらいたったころだと記憶しています。
そんな世界があるんだと思い、出来ることを入居者と一緒にやって来て事故などアクシデントもあり、泣いたこともありました。その後、自分の保身を考え、施設の方針のせいと責任転嫁して施設に施錠をしてる自分や事故や亡くなった入居者を前に不本意な介護だからか泣けない自分が今、います。昨日の番組を見て、心躍る自分がいて、またやってみようかという勇気が沸いてきました。
入居者と距離を縮めるには相当な努力、時間が必要であり和田さんの苦労は凄いと感じます。信念であり、仲間がいるから出来るのだと思います。
日本全国の介護職が自らレッテルを貼るがごとく施設に施錠をし、地域密着型施設ではなく地域にいるがブラックボックス化している施設、訳の分からない所というレッテルが1秒でも拭いさられ、婆さんず解放運動が広がることを心より応援しています。
それには、大多数の認知症の診断や改善に不慣れな精神科の医師の介護施設からの立ち入り禁止にしてドラッグロックを禁止すること、介護職が出来る工夫を最大限する。そのために要介護度が下がった時にインセンティブの工夫など国の施策の抜本的改革が必要だと思われます。


投稿者: おかちゃん | 2012年06月26日 22:12

はじめまして。私は現在認知症専門のデイサービスに勤めている介護士です。派遣切りにあって、四年前にこの世界に飛び込みました。いつも、「これでよかったのかな」「もっといい方法があったはずなのに、私はまだまだ分かってない」と悩み続けていましたが、TVを拝見して、「悩みながらも、これからも進み続けよう」と思う気力がわいてきました。先生の強い信念をほんの少しでも見習えるように頑張り続けたいと思います。


投稿者: みずき | 2012年06月26日 22:29

 ひさしぶりに投稿させていただきます。
 昨日のテレビ拝見しました。買い物に出掛ける皆さん、料理や掃除をする皆さん、まぶしくて仕方ありません。まさに「婆さん」達の生活の理想ですよね。
 電車の中で子供を抱くあのシーンは、ご自分の子育て時代を思い出していらっしゃるんでしょう。見ていても心の中がぽかぽかして、テレビの前で泣いていました。
 「生活者としてできないことだけの支援をする」
「生活を楽しむ事の支援」うまく表現できませんが、あのテレビを見て、和田さんパワーが全国ネットで伝染していると確信しています。
 


投稿者: みき | 2012年06月26日 22:33

先日のTVを拝見して感動した者のひとりです。
母親が認知症にかかり、同居していた兄夫婦との生活も破綻してしまい、昨年から大手の介護付き施設に引越しました。そこは、玄関やエレベータは施錠され、自室とすこしの共用スペースが母の「世界」。外出もできませんが、なぜできないかを、母は理解できていません。
できることすらできない(選べない)環境というのは、どんなにきれいな施設でも、言葉は悪いですが「牢獄」で本人にはまさに「老後苦」なのかもしれません。
いまはできるかぎり時間をつくって会いにいき、あちこちいっしょに外出することしかできません。ずっと、これでよかったのか?と自問する日々ですが、和田さんのような方ががんばっている姿を見て、こういう介護士の方もいるんだと心強い気持ちになりました。願わくは和田さんに共鳴し続く方々がたくさん出てきて、すこしでも認知症に悩む人たちの環境が変わっていってくれればと願わざるをえません。
母をみていても、人間は体が動かなくなるまで働くもんだ、と心から思います。
ありがとうございました。


投稿者: あきら | 2012年06月27日 15:23

プロフェッショナル!かっこいい!かっこいいです!いきなり失礼します。
同じ介護福祉士として、誇りです。こんなかっこいい職種であることを思い出しました!ありがとうございます!気持ちが堕ちていたので、感謝です!ありがとうございます!


投稿者: よっちん | 2012年06月27日 19:59

原点に戻ります。有難う御座いました。


投稿者: ayasinn | 2012年06月27日 21:22

テレビ見ました。泣けました。自分のふがいなさに、ずれてしまう信念に、落ち込む自分に、そして、あの和田さんがあんなに悩み真剣に苦慮している姿に。
どんな時でも人とかかわると言うことは、毎回真剣に考え、何を選択していくのか、これで良いのか?繰り返し自分に問いかけることなんですね。人はそれぞれが求めるものが違うのだから、せめて最低限度の生きていることの意味を考えて私のできることをしていこうと思いました。
和田さんに会えた人たちだけが幸せだと、言われないように私のできることを頑張りますありがとうございました。
うちの管理者が名古屋行きたいと言ってました。


投稿者: かがやきふくだ | 2012年06月27日 22:05

プロフェッショナル、見ました。うちの職員たちも日々の自分たちの仕事を振り返る良いきっかけになったようです。

来月、うちのグループホームに外部評価の調査が来ます。この制度の運営のしかたの是非はともかく、評価項目はまさに和田さんが実践しておられることばかりです。施錠しない、本人の想いを知る、できることをしてもらう、出かける、生活を大事にする、などなど。

テレビで取り上げられることがなくなるくらい、誰もビックリしたり、感動したりせずにすむくらい、認知症ケアのスタンダードにして当たり前にしていきたいものです。


投稿者: たろ | 2012年06月27日 23:50

外部評価の項目は和田さんのケアそのもののように感じます。施錠しない、その方の想いを知る、外出する、生活を大切にする、できることはしてもらう、などなど。実は我々に求められているスタンダードなもののはずなのです。

あんなふうにテレビでとりあげられることがなくなるよう、和田さんすごい!感動しました!なんていう人がいなくなるよう、あれはみんなやってることだよ、って胸を張って言えるようになるよう現場の人間として頑張りたいです。


投稿者: たろ | 2012年06月27日 23:56

テレビを拝見し感動した一人です。同居の実母に初期認知症があり、最近は、母を普通の人として見ていなかったことに気づかされました。母の立場に立って考えることが、できていませんでした。
人間の尊厳を守ることを心に深く刻み、時々録画したこの番組を見て反省したいと思います。
ありがとうございます!感謝


投稿者: 恵子 | 2012年06月28日 08:42

先日、一晩中眠らなかった入居者さんがいました。私はその時の夜の勤務を担当しました。
家に帰るから…と言って眠らない夜は時々あります。帰るという裏側には、他の入居者さんと喧嘩したとか、さみしいとか、家族が待ってるからとか、ここ(施設)にいる理由がないから…等々。
様々な理由からくる本人の意に添うことができると、同じ「眠らない」でも、愉しい夜長にできたり、不安が融けてその結果眠りにつくこともありました。
でもこの日はいつもと様子が違います。
「震えるくらい怒ってる」と。本当に声も体も震わせて激しく怒鳴り、ベッドを見ては倒れこむほど眠いのに、その眠気を振り払って起きては、言葉にならない言葉で一晩中叫び続けていたこと。

「私は帰りたい。こんなに帰りたいのに、帰してくれようとしないあんたは、あんた達は、ここ(の施設)は、ここのえらい人は、おかしい。絶対に絶対におかしい」

というどっからどう考えても正しい真っ当な主張でした。
返す言葉もあまり見つからず時間が過ぎ、最期はお互い「あー疲れた」と言って朝を迎えた私にとっては情けない夜勤になりました。だけど、この晩のこの人の姿を、暴言だとか、問題行動だとか、認知症の症状だとかって、そんな見方は微塵もしないと。それから、訴えることすらできない多くの人がいることも、頭と心に留めておこうと思いました。

力及ばず、頭が足りず、いたしかたなく、こちらも本意ではないけど。そう思いながら、入居者さんの意に添わないことをすることが私にはまだまだたくさんあります。
でも少なくとも、もっともらしいねじ曲げた理由をつけて、不要な薬を飲ませたり、もっともらしい理由をつけて、形を変えた拘束をしないように気をつけたいです。

「鍵はかけません」「買い物にも外食にも旅行にもいけます」「囲碁も将棋もできますよ」「服も食べ物も選べます」…このことの芯に込められたものを置き去りに、見た目重視の業界の売りになってる傾向がある気がして恐いと思っています。
素敵に見える「売り」に覆い隠された「?」を見過ごさないように自分自身もいましめていきたい。

てなことを考えさせられた先日の夜勤とNHKでした。


投稿者: すみこ | 2012年06月28日 14:31

覚えていますか? 宿院です!
 1987年国鉄を分割し民間鉄道会社に移行する時、貴方は「障害を抱えた多くの人々を助けたい」と退職をしました。
 あれから25年 …… 先日知人からNHK「プロフェッショナル」の番組で貴方が認知症の方が健常者と同じ生活ができるよう施設で頑張っている姿を観たと聞き、感銘を受けました。その知人は貴方もご存じの方で、一緒に特急電車の検査修繕をしていた方です。残念ながら私は拝見できなかったのですが、幸い再放送があると知り是非拝見します。
 今日に至るまで随分と悩み葛藤もあったでしょう。だけど、貴方の行動力は卓越していました。今や認知症は社会問題となっていますがまだまだ充実するところまでいってません。貴方の行動力でもって多くの方々を救ってあげてください。私も立場は違うけど社会貢献するため頑張ってます。
 機会があれば是非一度、和田先生の話が聞きたいなぁ。


投稿者: 宿院康夫 | 2012年06月28日 16:21

和田行男さま

先日のプロフェッショナル、拝見させて頂きました。
現在、小規模多機能で管理者とケアマネをしておりますが、先生の本3冊、デスクのすぐ手にとれるところに置いていて、元気がほしい時、手にとりページをめくっています。

毎日の小さな出来事がつながっていって、それが介護職である喜びになるのかなと先生の番組を見て、改めて思いました。

これからも先生の姿を思い浮かべながら、後からついていく支援、やっていきたいと思います。


投稿者: 山中昌代 | 2012年06月28日 21:12

プロフェショナル仕事の流儀「戦う介護、覚悟の現場」を見ました。私は22年間警察官をしてから介護の仕事に転職しました。現在、福岡県田川郡福智町のグループホームで勤務しており、57歳です。
和田さんのテレビを見て、私の仕事の考え方、感じ方、進め方は間違っていないと強く思い勇気をもらいました。職場での意見の違いで行き着くところは、虐め、無視でした。私は絶対に負けないと思い、利用者さんにとって良いこと(できること)だけを考え仕事をしてきて、和田さんのテレビを見て「あ!これだ」と強い感銘を受けました。今後もご活躍をお祈りしています。


投稿者: マコト | 2012年06月29日 08:03

GH 老健 療養型 特養 通所 どんな形で認知症の方々が いらっしゃいます。方針は多々あれど 励ましあえたら 幸いです。通所の方が 行方不明になり2日が立ちます。 ご家族の心痛 ご本人の苦しみ 私達の仕事は 反省 悔やみの連続ですが 励ましあってやっていきましょう。その要が 和田さんかも。批判はたやすいですが このブログを通して お互い助け合いましょう。


投稿者: マメ | 2012年06月29日 20:25

電車修理時代の後輩です。今も輝いている和田さんが、うらやましいです。進む道はどこに居ても同じと思います。私は年のせいか、気力減退気味です。でも、もう少し頑張りたいと思います。


投稿者: 多賀野 修 | 2012年06月30日 19:46

私はグループホームで勤務していた頃に研修で和田さんとお会いしたことがあります。
和田さんのお話は私の中にスッと入ってくる物があり、本も読ませていただきました。今回のプロフェッショナルはまだ見ていません。

うちにテレビがないので動画で探していましたら、和田さんのインタビュー動画を見つけました。(きらきらなんとか?)
その中で「うんこを食べた姿に感動した」という話をされていたのですが、私も似たようなことを感じて考え続けてきました(笑)

私は認知症の方々は、人間の可能性を表してくれていると感じています。
一種の悟り状態だと思うのです。
「忘れる」ことの悪い面ばかりを強調して不安を煽っていますが、「いまここ」を生きることが人間にとって本来の行き方だと言えるのではないかと思っています。

そして和田さんは 「愛のあふれる方」だと思いました。可能性を信じるとはそういうことだと思うのです。
本当は子育てにおいてもそうあるべきなのだと思います。危険を理由に成長や可能性を奪うことと同じに感じました。
現代は、「人の尊厳」は子供のときから奪われています。

そのうち 子育ての分野にもご活躍を期待します!

長々と失礼しました。


投稿者: ゆうぴー | 2012年06月30日 23:20

すみません、前のコメント投稿したゆうぴーです。なんかスッキリしなくて・・・迷いましたがやっぱり伝えたいので書かせていただきます。

和田さんは「愛あふれる方」だと先述しましたが、同時にどうしようもなくロクデナシだとも思うのです(失礼ですが;)
それは、じぃちゃん・ばぁちゃんたちをみたらわかりますよね(笑)
思わず拝みたくなるほど神々しいかと思えば、ものすごい剣幕で食べ物に執着したり・・・
その振れ幅が大きいほど、ある意味目立つのではないか?と個人的に感じます。

人間の本来の姿をそのまま受け入れる、信頼する。これは年寄りに限った話ではなく、働くスタッフ、経営者などのトップ層にも当てはまりますよね。
私たちはどこかで「完璧な人」を探したり、目指したりしてしまいますが、所詮どんぐりの背比べなのでしょうね。

私はそんな人間臭い和田行男さんがステキだなと思うのです。
和田さんからすると、どこの誰かわからない存在だと思いますが(笑)
自問自答が趣味な私は、勝手に和田さんのことを「同士」だと思っています。
ずっと考え続けましょうね!

引き続き失礼しました。



投稿者: ゆうぴー | 2012年07月04日 11:36

和田行男の「婆さんとともに」 人の「生きる姿」を変える|介護・福祉のけあサポ Det tycktes kretsa kring hästen att lämna i slutet var att fånga några steg ...... Hej Hej ....... där utgången utan att titta tillbaka, problemet med prinsessan i slutet där det kan tillämpas. Sedan galopperade bort. Vilken röra, man,lite vägrade också att hjälpa till. Mei började frukter ledde till hans karaktär försvann i riktning mot en liten sten, dra hästen framåt för hans folk öppna sidodörren. http://canada-goose-jacka.weebly.com ,Canada Goose ,[url=http://canada-goose-jacka.weebly.com]Canada Goose[/url] Canada Goose http://canada-goose-jacka.weebly.com


投稿者: Canada Goose | 2013年11月21日 23:32

※コメントはブログ管理者の承認制です。他の文献や発言などから引用する場合は、引用元を必ず明記してください。

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プロフィール
和田 行男
(わだ ゆきお)
高知県生まれ。1987年、国鉄の電車修理工から福祉の世界へ大転身。特別養護老人ホームなどを経験したのち99年、東京都で初めてとなる「グループホームこもれび」の施設長に。現在は大起エンゼルヘルプでグループホーム・デイサービス・小規模多機能ホームなどを統括。2003年に書き下ろした『大逆転の痴呆ケア』(中央法規)が大ブレイクした。

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