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和田行男の「婆さんとともに」

あちこちで「パンスト被り」を語り合おう!

 皆さんが「虐待」や「人権」といった根っこにかかわることに非常に関心が高く敏感なことに敬意を払いたいと思います。
 朝までやろうぜ!と言ったコメントをいただきましたように、この課題は文章では伝えにくいこともあり、本当は生で議論し合うのがよいと僕も思いますので、続きをやらせていただこうかと思いましたが、これにていったん区切らせていただきます。
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三重県なばなの里の電飾

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 ただひとことだけ追記させていただきますが、それは認知症という状態にはあっても人であり、その人には認知症ではない人と同じように、個別の「欲」や「望み」や「感受」や「価値観」があるということです。
 だとしたら「パンストを被りたい・被ってみたい」とか「人を驚かせたい・笑わせたい」もあるということであり、同時にそうした他人の行動に対して「面白い」と感じる人もいれば「不快だ」と感じる人もいるということで、違うひとりひとりが集められて生きている特殊な所が施設だということです。
 そもそもヒトは複雑で多様ですが、施設では同じ場所で暮らしていても、ひとりひとりの置かれている複雑で多様な状況が合わさっています。それだけに一端の現象情報だけではジャッジしきれないということですが、でも逆に情報量が少ない分だけ、あらゆる角度から検証できるということでもあり、一端の現象情報だけしかない先の報道は(先週の時点だが)、思考を深めるには絶好の材料でもあります。
 最終的には「(職員が)させたか・(本人が)したか」が争点になるのかなと思っていますが、この件は職員が入居者を殴ったというようなこととは違って、そう簡単にはいかない面も持ち合わせているのかなと思っています。
 朝までとはいきませんが、これを来年5月予定の奈良市で開催するライブハウス借り切り講演会のメインテーマにしていただきました。
 みなさんの職場や地域でも、この機会に仲間と仲間を集めて一緒に語り合ってみてはどうでしょうか。

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今年は紅葉の赤色がきれいでしたね。なばなの里より

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コメント


和田さん、今晩は。
前回の記述、読みましたが問題が難しすぎてコメント控えさせてもらいました。他のコメントの方のを読みながら自分はどうなんやろう…職員としてその場にいたらどうしてたんだろう…と考えながら答えが出ませんでした。
この問題は、課題にもなるし普段働きながら思う疑問でもありますね。
ただ、他の方のコメントを読んで私も一つ思い出した事がありました。特養で働いてた時に誕生日会があって、入居者に仮装させてる姿を見て衝撃に感じました。周りで盛り上がる職員。先輩に何で仮装するのか聞いた事もありました。先輩は、仮装した方が入居者も盛り上がるからって。確かにしっかり言葉を話せる人や自分の思いを言える人の中には喜んで自分から選んでる人もいました。異様な光景に感じた事覚えてます。ただ、参加したもの全員が喜んで行ってた訳ではなく、私自身被りたく無いので抵抗感が凄くありました。実際はどうなんだろう。職員が作りあげた環境がそうなったのか、本当に喜ぶからそうなったのか、だけど、私は人が変われば思ってる事も変わるのでその誕生日会の仮装はいつまでも行うのは違うと思います。
毎日繰り広げられる、年寄りの生活の中で相手の気持ちをより近く感じ取るのは本当に難しいです

追伸。以前、和田さんにお尋ねした認知症にならないためにはって言うお話、地域の方から大反響を頂きました。笑って終われたので良かったです。ありがとうございました。


投稿者: つくし | 2012年12月03日 22:22

今日クローズアップ現代をみて思いました。火葬場は迷惑施設と表現がありました。自身もいずれは必ずお世話になる所なんですが。死について考える事。私の勤めるディサービスでも 死 という言葉は禁句で 利用者様が亡くなった事もうやむやにしています。規則なので。私自身は死は誰にも平等に訪れます。若くとも老齢であれど。ながきに渡ってともにディサービスを利用してきた方を悼んでもいいのでは、と感じるのは 私自身 まだいたらないのでしょうか?


投稿者: マメ | 2012年12月05日 19:55

TBSテレビの「さんまのからくりテレビ」と言う番組で『ご長寿クイズ』と言うコーナーがありました。内容は、お年寄りがクイズに答えて珍回答を笑うという番組です。
以前、勤めていた老健の利用者が出たと事があると言っていました。その方は、認知症の無い方でしたが年そうの記憶力や判断力の遅れがある方でした。
その利用者の話からその老健でも若い職員が利用者さんに行事の時に『ご長寿クイズ』をやって参加してもらおうと言うことになりました。
もちろん参加している方は、ルールなんて理解して無く、盛り上げられての参加でした。
珍回答に笑う周りは楽しいかもしれないですが、本人達は一生懸命質問に答えて笑われているのに疑問を感じました。
子供の虐めと同じで、人の気持ちを大切にしないと虐待になると感じます。


投稿者: ◎◎◎ | 2012年12月06日 08:43

◎◎◎さんへ 認知証の方とそうではないかたの差は あって当然。笑いの中にも優しさがあること見逃さずにスタッフ側のフォローによって お互いに助け合って行くんだよ というような 生活の姿に持っていけたらいいですね。私の事業所も認知証の方いらしてからかい半分に声をかけてくださる方もいらっしゃいますが 感謝の気持ちを伝えています。が それがどういう結果になるのかわかりませんが、今できる事をしています。頑張りましょう。


投稿者: マメ | 2012年12月06日 19:57

明石のタコ焼き(明石焼き)はいかがでしたか?先日の講演は大変勉強になりました。10月末の神戸での講演のときより、より詳しく、より自分の今後の方向性を考える機会になりました。

つたないですが、私のブログに今回の講演について書かせていただきました。

http://ameblo.jp/kapibara3814/entry-11420171178.html

よかったら一読お願いいたします。

またお会いできるのを楽しみにしております。
ありがとうございました。


投稿者: ねこのこぶへい | 2012年12月06日 21:35

ある日の夕方、施設の廊下の窓を開け、入居者さんとクリスマスのイルミネーションを見ました。夕食後、もう一度見たいと申し出があったので、一緒に見ました。

数日後、その方が部屋の窓を開けて寝ていたと、宿直から申し送りがありました。気温も下がるし風邪予防の為にも、窓が開かないように鍵に細工をしよういう話になりました。
私は一緒にイルミネーションを見た窓を勘違いされたかも…もしかしてイルミネーションを見たかったのかも…と話しました。
結局、窓は入居者さんが開けれないようになりました。
その入居者さんはリーダーに窓に近づかないように言われて、開けないで下さいと貼り紙をされてます。
私は入居者さんに余計な情報を入れないよう、指導を受けました。
私の行動は浅はかだったのかな?と、考えています。


投稿者: わたる | 2012年12月07日 22:52

 わたるさん。

 自室の窓を開ける事さえ許されない環境・・・悲しいですね。

 自室では無かったとしても「窓を開ければきれいな景色が見える」と記憶に残ったゆえの結果だろうに。

 「余計な情報」って、その方にとって何が必要で何が余計か?なんて他人には決められないでしょう。

 浅はかどころか、感性を揺さぶる切っ掛けだったんだと思います。

 これからも頑張って!


投稿者: 通りすがり | 2012年12月11日 01:09

わたるさん、通りすがりさんへ

通りすがりさん、滞在していただいてありがとう。
余計な情報ですかぁ。
とんでもない話ですが、あり得ますね。
今じゃ笑い話にもならないでしょうが、グループホームに外部の人が入ってくると、町にでかけると入居者が混乱するから 閉めきっているし出ないなんて言う事業者がいましたからね。
これも「余計な情報」なんでしょうね。
ただ、情報によっては慎重にならざるを得ないこともありますよね。
典型的なのが「告知」や「身内の死」ですかね。
奥が深いだけに、一生懸命「余計」かどうか思考するしか手がなく、まさに個別ですからね。


投稿者: わだゆきお | 2012年12月14日 17:39

通りすがりさんへ

コメント、ありがとうございますm(__)m
頑張ります。

窓は開くようになりました。
「自分の頭がイカレてるから窓が壊れた。」と、面会に来たご家族に話をされたそうです。
でも、その入居者さんは朝の空気を吸う、天気を見る、洗濯物を干すなどと窓を開ける動作だけでなく、窓を開けてする動作もされなくなりました。

リーダーに相談しました。
「入居者一人一人の話にいちいち構っていたら、こっちの頭がおかしくなる。認知症なんだから。」と言われました。
言葉が出なかったです。


投稿者: わたる | 2012年12月14日 22:29

本岡類さんの著書読んだことありますか?


投稿者: マメ | 2012年12月17日 20:48

マメさんへ

本岡類さんの本を探しに本屋に行きました。

特養ホームについての本と老人ホームの選び方についての著書を注文しました。

久しぶりに本屋へ行き、読みたい本がたくさん見つけました。
行き詰まった頭が楽しみを発見しました。


投稿者: わたる | 2013年01月11日 22:41

奈良市のライブハウス借りきり講演会いきたいー!いつだろ


投稿者: 夜勤ヘルパー | 2013年04月09日 12:27

※コメントはブログ管理者の承認制です。他の文献や発言などから引用する場合は、引用元を必ず明記してください。

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プロフィール
和田 行男
(わだ ゆきお)
高知県生まれ。1987年、国鉄の電車修理工から福祉の世界へ大転身。特別養護老人ホームなどを経験したのち99年、東京都で初めてとなる「グループホームこもれび」の施設長に。現在は大起エンゼルヘルプでグループホーム・デイサービス・小規模多機能ホームなどを統括。2003年に書き下ろした『大逆転の痴呆ケア』(中央法規)が大ブレイクした。

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