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高室成幸の「ケアマネさん、あっちこっちどっち?」

「大盛況」!

 大盛況とは、本年度の主任介護支援専門員研修のことです。4年前に始まったこの研修、もっぱら受講するのは地域包括支援センターの主任介護支援専門員のみなさんでした。
 3年前の制度改正で誕生した同センターをスタートさせるために、全国的にかなりの「狭き門」だったようで、東京都と某府県は「地域包括支援センターに限る」という制限を設けたほどでした(これが結構、クレームの嵐だったようで…)。

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ましたので、その年度ごとに「参加の顔ぶれ」と「参加の動機」に若干の差異があるのを感じていたので、年度ごとに「メッセージ」を変えました。

 初年度はもちろん、地域包括支援センターの3専門職の一翼を担う存在として、また包括的ケアマネジメントの要としての意義と役割を強調しました。

 次年度は、60名近くの参加者がいると、その半数が地域包括支援センター組であり、半分が居宅介護支援事業所からの参加です。ここで感じたのが「意欲」です。約10日間の時間を費やし、さらに都道府県によっては「2万~6万円」の研修費用を負担しなければならないわけですから、まずもって包括センターの職員さんと「熱さ(熱意)」がちょっと異なるなと感じることもありました。
 要するに、包括センターの方は「業務担当」のために受講する、居宅介護支援事業所の方は「スキルアップ・レベルアップ」のために受講する人が多く、目的意識も異なり、姿勢にもおのずと違いが生まれてしまったのかもしれません。
 しかし、私費での参加・事業所負担での参加はあれど、いずれにしても「公費」が投入されているのですから、居宅介護支援事業所の方には「地域包括ケアマネジメント」の担い手、地域包括支援センターの「サポート役」として期待する旨のメッセージを送りました。

 昨年は地域包括支援センターの新設も落ち着き、人員も定着し、7割方が事業所のケアマネさんという印象でした。

 と、ところが…(^_^;)。
 今年はかなり違います。とくに人数が…昨日、山形県の主任研修から戻ってきましたが、まずは「参加者数」がダントツに多い。昨年は50名程度なのに今年は192名と、その数4倍ですもんね。
 その理由は、今回の報酬改定で登場した「特定事業所Ⅱ型」です。主任介護支援専門員が必置。そしていくつかの条件を満たせば、なにかとたくさんの「加算」がつけることが可能となります。
 事業所経営の採算割れが多いため、増収?をめざしての参加もあり、結果的に多かったのかもしれません(老健局から、希望者はほぼ100%受講できるようにしてもらいたい旨のお達しも出されましたしね)。そのせいでしょうか、昨年に増して男性陣が心なしか多いように感じました。

 ただ人数の多さ、これには参りました。講義形式ならいざ知らず、ワークショップをともなう「事例研究・事例検討」は、従来のやり方でうまくいくはずありません。10人1グループで20グループですから、想像いただけると思いますが、まずは目が届かない。
 進行も中味も、昨年とはバージョンを若干変え、応援に昨年の同研修修了者の鈴木直人さんをアシスタントにお願いし、なんとか2日間を終えることができました。
 他県の講師の皆さんも相当なご苦労ではないかと思います。

 先週の日曜日に実施された介護支援専門員の受験も、対前年度8000人増とも聞いています。こちらは介護・福祉業界の「キャリアパス」としてしっかり位置づいた感があります。

 来年の主任介護支援専門員も、このように大盛況! なのでしょうか?その前に、岐阜県の主任介護支援専門員研修が来週から始まります。また近況をお知らせしますね!(^^)!。

ムロさんの写メ日記
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今年で4回目となる山形県主任介護支援専門員の研修の様子。約200人の研修は圧巻です

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今年は男性の参加者が多かったです。食い入るように事例検討に参加する二人です

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立っているのは、グループ演習の観察者です。いやあ、回るのも大変でした(^_^;)

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昨年、受講された山形市の社協の地域包括支援センターのみなさん。ラ・フランスのお土産をもってこられました。通称、「山形さくらんぼシスターズ」の皆さんです。夜には合同の懇親会もありました

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懇親会場となった居酒屋「土佐」のかんばん

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店の板さんです。もとは高知県足摺岬の出身でかつおの一本釣り漁師でした。「釣った男が釣られて山形に流れ着きました(笑)」と豪快に笑う浦崎さんはなんと80歳。要支援2ですが、いまも板前として現役です(もちろん、地域包括支援センターの介護予防事業にも参加しているとのこと)

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機内から撮影した雲海です。この景色を眺めていると、宮崎アニメ「天空の星ラピュタ」を思い出すのです(^_^;)

 今週のメールマガジン「元気いっぱい」第200号は「あの素晴らしい○○を!リターンズ」です。ケアタウンの公式HPではバックナンバーまで見ることができます。


コメント


 昨日は、はるばる島根県・益田市までお越し頂きましてありがとうございました。
 先生の熱いご講義に、日々の業務に渇!を入れてもらったような気持ちです。
 事業所内でのケアプランのチェックや第3表の活用を、少しずつでも取り組んで行きたいと思いました。
 先生がおっしゃった通りで、益田は行政の方との連携が良く、研修や訪問も一緒に行ったりすることが多いです。今後もこの関係を保持し、お互いにメリットの高い仕事をして行きたいと思います。
 本当にありがとうございました。


投稿者: 益田協会事務局 | 2009年11月02日 09:01

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プロフィール
高室成幸
(たかむろ しげゆき)
ケアタウン総合研究所所長。日本の地域福祉を支える「地域ケアシステム」づくりと新しい介護・福祉の人材の育成を掲げて活躍をしている。「わかりやすく、元気がわいてくる講師」として全国のケアマネジャー、社協・行政関係、地域包括支援センター、施設職員等の研修会などで注目されている。主な著書に『ケアマネジメントの仕事術』『介護予防ケアマネジメント』『ケア会議の技術』『ケアマネジャーの質問力』(以上、中央法規)、『地域包括支援センター必携ハンドブック』(法研)など著書・監修書多数。

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