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高室成幸の「ケアマネさん、あっちこっちどっち?」

「あがらない」話し方

 先週は、愛媛県社協の主催でケアマネジャーを対象に「プレゼンテーション技術」の一日研修会を行い、この17・18日の土日には、ケアタウン総合研究所主催の「第2期講師養成講座」を行いました。いずれも「話し方」に関するセミナーですが、中味はちと異なります。
 プレゼンテーションは、主に「いかに発表するか」を身につけることを目的とします。講義手法は、主に「いかに理解・習得させるか」を学ぶのが目的です。
 目的が違えば、手法も異なります。知識を教えたり、情報を伝達するならば200人でも可能ですが、手法を習得させるには「演習」、つまり必ずワークショップが必要となります。ですから人数も10~17人程度が限界でしょうか。

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 さて、今回は「アガラナイ話し方」についてみなさんと考えてみます。
 一昨年に『人は見た目が9割』(PHP研究所)という衝撃的な本(笑)が出され、結構読まれました。人は見た目で判断してはいけないと学校の道徳で教え込まれてきた世代としては、意識化で不文律になっている、いわばひとつの常識です。
 でも、そうはいってもなんだかんだと判断している私たちがいるわけで。そのあたりの習慣をブラックユーモアよろしく突っ込んだタイトルでしたので、結構評判になったように思います。

 さて話し方です。
 それもアガラナイ話し方…これが実は、初心者にはなかなかむずかしい。家族や友人の前ならまったく心配なしの人も、職場や不特定多数の人々の前になるととたんにダメな人は多いものです。
 たいていの人は、人前で「アガリ」ます。心臓は高鳴り、胸はつっかえ、声は上ずり、話している口はまるで別人のよう。当然、頭のなかは真っ白け。話は早口になり、呂律がまわらなくて散々な状態に。
 そんな自分が情けなくって情けなくって。そのマイナス意識が、容赦なく自分をさらにアガラセルことになるからタチが悪い。
 つまり、アガリ症の「悪魔のスパイラル」に取り込まれるわけです。

 いやいや、実によくわかります。だって小生も、20代はまったく同じだったからです。知人・友人とのお喋りは好きでも、人前で話すとなるとダメでしたねぇ(^_^;)。
 その理由は簡単で、「自意識過剰」な自分がいたからです。うまく話そう、失敗せずに話そうという意識で胸がいっぱいになってました。これが実はアガリ症を誘発することを知ったのは10年後でした。
 実は、アガリ症の人の脳裏には「私はアガル人」というイメージが貼りついているそうです。セルフイメージで「私は大丈夫」と唱えることは効果あります。
 それに「大きな声」もかなり効果大です。最初の第一声で、わざとやってしまうのもグッドです。
 早口は聴く側にもつらいですから、ゆっくりと話すようにする。むしろ「丁寧に話そうとする」だけで、心に余裕が生まれて、聴く側も落ち着いて聴けるというもの。実は小生は早口なほうで、これが鬼門でしたね。

 あとは一回練習しておくのがよいでしょう。3~10分間程度なら、2回ほど繰り返してみるだけで、自分を客観的につかむこともできますからね。
 実は多くの人はこれをやりません。講師養成講座では3分間スピーチをビデオカメラで収録して、それを再生して、小生がコメントを行います。
 「自分が話している姿をこうやって見たのは初めてです。いやぁ~、こういう声をしているんですねぇ」
 と感想を述べられる方がほとんどです。「つまりみなさんは、自分の様子をノーチェックのまま40数年間、人前で話してきたわけです。女性の方は化粧をしたら鏡で確認しますよね? まずは同じことをしてみましょう」
 身体が左右に動く、無意識のうちに手揉みをする、話す前に「え~」と入る、上目づかいになる、表情が暗い、下を向いてばかりいる…これらはアガリ症な自分をバランスとろうとしているのです。

 てきめんに効果があるノウハウとお伝えしましょう。
 「自分の好きな人を探して、その人に語りかけるように話しましょう」
 これはかなり効果大です。ただし、ずっと見つづけるとあざといですから、適度に全体に顔を振り向けることを忘れずに。その中で反応の良い人がいれば、その人も加えちゃって、やがて聞き手のほぼ8割程度が好きになれれば、もうバッチリです。
 聞き手を信頼すること…これも大切なノウハウです!(^^)!。

ムロさんの写メ日記
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愛媛県久万高原町の畝本幸男さん(社会福祉士・主任ケアマネ)。石鎚山の町でがんばる地域包括支援センターの職員さんです

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講師養成講座(第1期)でのビデオ収録の様子です

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19日(月)、千葉県鴨川市の亀田総合病院グループのサービス事業部で働く方々を対象にした「苦情対応とリスクマネジメント」について話しました。12階にある会場から見下ろした房総沖の光景です。ヘリポートがあり、東京や神奈川県からも患者が搬送されてくるそうです

 今週のメールマガジン「元気いっぱい」第162号は「便利が『不便』になる時」です。ケアタウン総合研究所の公式HPでもバックナンバーをすべて見ることができます。


コメント


 本を拝見して、いつかは研修を受けてみたいと思っていたので、愛媛県での研修を心待ちにしていました。
 今まで、ケアマネとしては、聞き方の話はあるけれども、話し方というのはなかったので、期待通りすごくためになりました。
 また、松山市では、委託の包括の募集があり、2月にその事業計画等のプレゼンテーションがある予定です。まさに、天の助けです。このノウハウは、当分秘密にしたいです。
 ありがとうございました。


投稿者: 松山市地域包括支援センター勝山 久幾田 | 2009年01月23日 19:48

松山市地域包括支援センター勝山 久幾田さんへ

 松山市の研修会は、一年前が「質問力」で、今回が「プレゼンテーション」でした。200名を超える参加者に、みなさんがどれほど「話し方」に難儀をされているかがわかりました。
 今回のように、いわゆるコミュニケーションの話し方ではなく、相手に伝えることを意識したプレゼンテーション術を学ぶ機会はなかなかありません。学んだノウハウをぜひとも仕事にいかしてみてください。
 まずは3回は予備練習をしてみてください。1回は自分ひとりで、2回目は聞き手の前で、3回目は本番さながらに。
 そうやって練習するかどうかが、身に付く「境」になります。
 恥ずかしがることなどないくらいに練習をしてみてください。本番で原稿を読んだり、言葉を噛んじゃったら、それだけで緊張し、あがる原因にもなりますからね!(^^)!
 健闘、祈っています。


投稿者: たかむろ | 2009年01月29日 11:47

◆たいていの人は、人前で「アガリ」ます。…の高室先生コメントは身にしみます(笑)!!
 先日、老健施設愛媛県大会で、うっかり(+o+)質問しちゃって、言いたいことがまとまらず、頭真っ白になって質問の本意から外れちゃって、次の日もネガ状態に(._.)。。。 
 まあ、いつもの自分だぁ~!!と割り切って、反省し、『もっと勉強することです』『もっと場慣れすることです』と自分に言い聞かせてネガからポジに…復活。
 これからも 時々、高室先生のHP見て頑張ります。ありがとうございました。

PS:ケアコムのアンケート答えて、図書券頂きました。ウレピ~イヽ(^o^)丿  
 本当に至らない私ですが、誰かのために愛情いっぱいで仕事したいと思います。ナイチンゲールとマザーテレサのように!
 またエネルギーいっぱい頂きたいので、高室先生(愛媛県)の講演楽しみにしています。


投稿者: かお・たか | 2009年01月31日 22:21

※コメントはブログ管理者の承認制です。他の文献や発言などから引用する場合は、引用元を必ず明記してください。

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プロフィール
高室成幸
(たかむろ しげゆき)
ケアタウン総合研究所所長。日本の地域福祉を支える「地域ケアシステム」づくりと新しい介護・福祉の人材の育成を掲げて活躍をしている。「わかりやすく、元気がわいてくる講師」として全国のケアマネジャー、社協・行政関係、地域包括支援センター、施設職員等の研修会などで注目されている。主な著書に『ケアマネジメントの仕事術』『介護予防ケアマネジメント』『ケア会議の技術』『ケアマネジャーの質問力』(以上、中央法規)、『地域包括支援センター必携ハンドブック』(法研)など著書・監修書多数。

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