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佐野卓志の「こころの病を生きるぼく」

映画「葦牙」上映会

 福祉的就労の「労働者」の途中ではあるが、ここで一つ、宣伝を含めた告知を先にさせてもらいたい。

 11月が児童虐待防止推進月間であることをご存知だろうか。11月に何月間があるかを調べてみると、青少年健全育成強調月間、下請取引適正化推進月間、エコドライブ推進月間など、16もの項目がある。そのうちの一つに、児童虐待防止が取り決められている。

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 さて、映画のタイトルの「葦牙」は、「あしかび」と読むという。冬の厳しい時代を乗り越え、春に芽吹く葦の尖った新芽をそう呼ぶそうだ。
 これは、岩手の児童養護施設のドキュメンタリー映画である。児童養護施設で暮らしている子どもたちは、3割が病気療養のため、7割が虐待されて育ち親元に帰るとまた虐待されてしまうので、しかたなくいる子どもたちだ。
 「葦牙」の耐える冬の厳しい時代は、虐待された過去だろうか。春になって出てくる新芽が牙のように尖っているのは、虐待の後遺症である怒りを暗示しているのだろうか。
 カメラはそんな施設で暮らす子どもたちの日常を淡々と写し取っている。暴力も生活もそして希望もありのままだ。ぼくには自身の虐待の記憶とともに、この映画には人ごとではない思い入れがある。
 この映画の特筆すべき点は、出てくる子どもたち全員が顔を出していることだ。モザイクなどはない。ここまで撮るには、当人や親御さんに対する事前の困難な説得などがあったに違いないだろう。そしてプライバシー保護のために、公開後のDVDの発売は行われない。自主上映の映画会に足を運んだ人のみが目にすることができる映画だ。上映会当日も、映画センターの人が管理するという徹底ぶりだ。万一ネットなどに動画が上げられてしまうと、プライバシーの担保はなくなる。

 松山の上映会では、上映が終わった後に、児童養護施設三愛園の園長である杉山先生の講演がある。児童養護施設を18歳で退所した子どもたちなどの居場所として、「愛媛にはまだひとつもない自立援助ホームを作ろう」という内容も話されるようだ。確かに人には居場所が必要だ。特に、外部との交流の少ない施設から出たとたんに居場所を失うようではいけない。
 松山の上映会は当日券1200円、前売り券1000円なのだけれど、ムゲンか、あるいはチャイルド・オレンジ・ネットワーク(子ども虐待に関する勉強会を定期的に行っているグループ)にメールか電話で予約してくれれば、前売りの1000円で入場できるようになっている。上映会のチラシとムゲンの連絡先をまとめておくので、見たい近隣の方はぜひ予約してほしい。

 「葦牙」ホームページ  http://www.kazesoyo.com/
 ムゲンの電話番号     089-996-7701
 ムゲンのメールアドレス mugen@joy.ocn.ne.jp

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プロフィール
佐野 卓志
(さの たかし)
1954年生まれ。20歳(北里大学2回生)のとき、統合失調症を発症、中退。入院中、福岡工業大学入学・卒業。89年、小規模作業所ムゲンを設立。2004年、PSWとなる。現在、NPO法人ぴあ、ルーテル作業センタームゲン理事長。著書に『こころの病を生きる―統合失調症患者と精神科医師の往復書簡』(共著、中央法規)『統合失調症とわたしとクスリ』(共著、ぶどう社)。
ムゲン http://www7.ocn.ne.jp/~lutheran/
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