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秋山映美の「監獄から社会へ」

刑務所のお正月

 今年最後の連載は、刑務所の中のお正月を紹介します。
 といっても、私は刑務所生活を体験したことがあるわけではないので、書籍や受刑者からの手紙で知ったことしか紹介できませんが・・・。

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 花輪和一さんの『刑務所の中』というマンガがあります。花輪さんは実際に刑務所を体験された漫画家で、日々の様子や食事の内容などが非常にリアルに描かれています。
 このマンガでは、お正月の食事についても描かれているのですが、実際に、刑務所の中では、大晦日から新年の数日は年越しそばやおせち料理、お菓子やフルーツなど特別な食事が出されることがあります。
 外にいたときにはさほど甘いものが好きではなかった人も、刑務所の中に入ると、不思議と甘いものが恋しくなるようで、甘いお菓子やフルーツも支給されるこの時期を楽しみにしている方もたくさんいるようです。
 おせちや甘いものに限らず、食事は受刑者にとって大きな楽しみであるため、監獄人権センターにも食事に関するさまざまな相談が寄せられます。「おいしくない」というような訴えもあれば、異物混入や食中毒などに関する深刻な相談もあります。
 また、食事の量も問題になることがあります。刑務所内での食事の量は、全員一律ではなく、刑務作業の内容によって、体力を使う受刑者には多めに、あまり体力を使わない受刑者には少なめに用意されます。なので、背の高い人が軽い作業を担当していると、食事の量が足りなくて、どんどん体重が減っていくといいます。

 年末年始は、テレビも年明けまで見ることができるようです。ただし、刑務所のテレビは、受刑者それぞれが好きなチャンネルを選んで見ることはできないので、受刑者からのアンケートを基に、刑務所が指定した番組や編集した番組を見ることができるのです。
 お正月の三が日は、工場での刑務作業もお休みなので、いつもとは違う気分を味わうことができるのかもしれません。

 海外の刑務所の写真などを見せてもらったことがありますが、クリスマスの時期には、刑務所がクリスマス会を開くこともあります。ツリーを飾ったり部屋全体を飾り付けたりしているところもありました。
 どこの国でも、受刑者の単調な生活に変化をつけるために、クリスマスやお正月には特別な演出を行っているようです。


※コメントはブログ管理者の承認制です。他の文献や発言などから引用する場合は、引用元を必ず明記してください。

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プロフィール
秋山 映美
(あきやま えみ)
NPO法人監獄人権センター
理事
明治大学大学院法学研究科修士課程を修了。明治大学法学部在学中から、監獄人権センターにボランティアとして参加。受刑者や家族などから届く、月200件にものぼる相談の手紙にボランティアと協力して対応したり、受刑者の現状を世に訴えたりなど、刑事施設内にいる受刑者の人権に関わる活動を続けている。
監獄人権センターHP
 http://cpr.jca.apc.org/
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