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永島徹の「風」の贈り物

琉球の風に吹かれて その2 琉球文化から育まれる熱き思い

 台風の合間をぬって羽田空港を飛び立ち、一路沖縄へ向かいました。
 沖縄は、雨風が荒れ狂う東京の天候とは別世界なほどの晴天でした。道中、飛行機の窓からは奄美大島や近隣の島々、青々と美しいマリンブルーの様子が目に飛び込んできました。
 講演当日は多少時間があったため、会場近隣の海辺や町並みを見て回りました。沖縄を訪れた人なら必ず目にする、白い壁に強固なコンクリートの一般住宅が並ぶ住宅地。その建物の合間にひっそりと佇む琉球瓦の古民家。趣のある赤茶色のシーサーが各家に見られました。
 さらに目に飛び込んできたのは、お墓です。住宅の強固さばかりではなく、お墓の造りまでも頑丈になっており、スペースも広くとられています。地元の方からは、法要などがあるときにはこのお墓に家族など皆が集い、その場で故人を忍んで飲食をするとのことでした。ちょっとした時間でも、沖縄ならではの生活を垣間見ることができました。
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 講演ではうるま市のケアマネジャーなどが集い、熱心に受講されていました。私の講演では、必ずと言ってよいほどショート演習を入れるようにしています。それは、一方通行の講義よりも、会場の参加者と一体となって今の思いを振り返れるからです。
 今回は、「老い」について考えることにポイントを置きながらすすめていきました。私たちは、生まれてから時間とともに老いていきます。その時間の経過の中で、さまざまな経験をして現在に至っています。その経過において、多くの風土文化からの影響は絶大です。
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 沖縄文化の一つに、「カチャーシー」という踊りがあります。誰もが知っていて、お祝いなどで踊られるものです。参加者のケアマネジャーによると、
 「この踊りは足が不自由でも手だけで参加できます。そして、認知症という病にかかられた方で、コミュニケーションが難しくなっても、曲とかけ声で雰囲気が変わり踊り出してしまう効果がある」
 ということでした。このような共通の文化があることは、人々の意識を一瞬にして一つにまとめる力になります。
 夕方からは、副市長をはじめとする行政、介護保険事業者などを交えたシンポジウムと交流会がありましたら、その場でもカチャーシーが披露されていました。島国であり豊かな自然が残る沖縄ならでの琉球文化が、年齢差や身体状況に関係なく、そこに生きる一人ひとりの中に脈々と受け継がれているようにみられました。
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 今回東京で経験した台風も、沖縄では珍しくありません。自然の厳しさを常に感じながら、その中でも自然に逆らわず、流れに順応していくという姿。自然の中に活きる人間の姿がありました。自然の中で生かされていることを分かっているからこそ育まれてきた文化なのだと思いました。
 うるま市は、しっかりとした「なじみ」つながりが大切に育まれている町でした。うるま市包括支援センターやケアマネジャーの方には、これからもそのなじみを大切に育み続け、さらなる琉球の風を吹かせていただきたいと願っています。
 そして、私たち一人ひとりも、自分たちの営む地域の文化を見直すことで、忙しさの中に忘れていた、大切な「なじみ」の素が見つかるかもしれませんね。自然、習慣、文化をもう一度見つめ直す時間が必要な昨今に気づかされる機会でした。


コメント


 沖縄の持つ文化や歴史、すてきですよね。

 どこに暮らしていても、その方のもつ文化や歴史を共有して、日々の営みと向かい合っていく中にソーシャル・ワークやケア・マネジメントがあるのでしょうね。


投稿者: あねさん | 2007年09月19日 12:17

 少ない講演時間にも関わらず、中身の濃い講演をしていただきありがとうございました。
 また、研修後の交流会、二次会と最後までお付き合いいただき、参加者全員、喜んでいました。
 永島さんの酒の強さにも驚かされました。
 また来沖することがあれば、ぜひうるま市にもお寄り下さい。


投稿者: うるま市連絡会会長 山城 | 2007年09月19日 16:40

※コメントはブログ管理者の承認制です。他の文献や発言などから引用する場合は、引用元を必ず明記してください。

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プロフィール
永島徹
(ながしま とおる)
NPO法人「風の詩」副理事長。社会福祉士、ケアマネジャー。大学卒業後、青森県にて精神科ソーシャルワーカーとして精神障害回復者の社会復帰活動に従事した後、郷里である栃木県へ戻り、特別養護老人ホーム併設の在宅介護支援センターに勤務し、地域の中で生じているさまざまな介護上の諸問題についての相談等に応じる傍ら、ケアマネジャーとして介護サービス利用者がより良い生活を過ごしていけるようにと活動。その後、縦割りではなく複合的な地域福祉の拠点を創ろうという計画で、NPO法人「風の詩」を設立、現在に至る。

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