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永島徹の「風」の贈り物 2007年08月

相手をイメージして察する

 ある日、成年後見に関する相談を電話で受けているときのことです。
 相手は、在宅介護支援センターの職員でした。最近、認知症を伴ったケースで、成年後見制度を活用しなくてはならない事例相談が多くなっています。私はそのような相談があると、ときには訪問してお手伝いをさせていただくことがあります。
 その日も、成年後見制度の手続きやその詳細なテクニックについての話でした。いつものように電話相談をし、話の終わりに、相手からていねいな気持ちのこもった「ありがとうございました」という言葉が返ってきました。ついつい私も、何かよいことをしたのではと思うくらいの気持ちになり「いえいえ、こちらこそ。また、不明なことがありましたらご連絡ください」と会話を終え、受話器を切ろうとしたとき……
 相手の方が、静かに受話器を置く音が聞こえたのです。後味の良い電話相談でした。それは、相談内容がスムーズにいったということではなく、心地良い相手の配慮があったからだと思います。



「思い」が活きる町

 夏といえば「祭り」をイメージする人も多いでしょう。今夏も全国各地でいろいろな夏祭りが催されていると思います。
 私の住む町でも、今年で31回目を迎える地元の祭りがありました。子どもから人生の大先輩まで参加する夏祭りです。夏祭りといえばお囃子、御神輿や屋台という風物詩が盛りだくさんですよね。私の町でも「よさこい」という踊りが盛んで、年齢層の高い方々が、すばらしいデザインの衣装(昔の竹の子族!?も顔負け)を着て、軽快なリズムとかけ声で町を練り歩きます。
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「今日も暑い(熱い)ねッ!」

 「今日も暑いね~っ。」
 「そうね、夕立でも降ればね……」というのが最近のご近所挨拶になっているこの頃です。私たちの集会所(デイホーム風のさんぽ道)でも、暑い日が続くと昼寝をされる方が多くなります。それは、熱帯夜にもかかわらず冷房を入れず、扇風機さえもよく使わず、網戸ごしで夜を過ごしている方が少なくないからです。
 そのため、集会所の室温は快適温度にしているため、仲間達との会話の途中でウトウトされます。そんな私も、夏は大の苦手です。暑さがとても苦手で、何もしなくても玉のような汗が額を流れてきます。
 「そんなに汗をかいて、何かしてきたんかいっ?」と集会場の方々から声をかけられるほどです。



地域で育む「なじみ」の関係

 私は、地域における独立型社会福祉士事務所というで、数年前から地元行政とともに、ある企画・運営を担ってきました。俗にいう「介護予防事業」で、対象は一般高齢者というのが前提です。
 一市二町が合併したばかりでの取り組みは、改めて地域の町内単位の特徴を学ぶ機会になっています。具体的には、中学校地区内の60歳以上の方々を対象に、4つの教室と特別講座を開催してきました。
 集まってきてくださる方々は、数名から数十名に及び、中には90歳を超える方もいます。今年もこの企画の準備に追われています。



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プロフィール
永島徹
(ながしま とおる)
NPO法人「風の詩」副理事長。社会福祉士、ケアマネジャー。大学卒業後、青森県にて精神科ソーシャルワーカーとして精神障害回復者の社会復帰活動に従事した後、郷里である栃木県へ戻り、特別養護老人ホーム併設の在宅介護支援センターに勤務し、地域の中で生じているさまざまな介護上の諸問題についての相談等に応じる傍ら、ケアマネジャーとして介護サービス利用者がより良い生活を過ごしていけるようにと活動。その後、縦割りではなく複合的な地域福祉の拠点を創ろうという計画で、NPO法人「風の詩」を設立、現在に至る。

【永島徹さんの最新刊】
『必察! 認知症ケア 思いを察することからはじまる生活ること支援』
著者:永島徹
定価:¥1,890(税込)
発行:中央法規出版
ご注文はe-booksから
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