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永島徹の「風」の贈り物 2008年02月

認知症の人の生活(いきる)こと支援に向けて その2 専門職の思い込みをなくそう

 「うちのお父さん(夫)の様子がこれまでと違うんです。最近よく耳にする認知症!?なんじゃないかと心配で」
 Wさんの奥さんから初めて電話をいただいて、もうじき一年になります。Wさん(75歳)は、地元の会社の事務長として勤め上げ、退職後は自治会活動などにも積極的に協力し、会計などの役割を担って力を発揮されていたとのこと。
 そのWさんがたびたびお金の計算を間違えるようになり、奥さんがそのことを指摘すると「うるさい」と大きな声を上げるように…。その後、そっと様子を見ていると、帳簿を眺めてぼーっとしているだけのWさん。そんなご主人の変化に気づき、不安になった奥さんは、思い切って社会福祉士事務所「風のささやき」に電話をかけてきたのです。



認知症の人の生活(いきる)こと支援に向けて その1 ケアの概念を広げよう

 私は現在、認知症ケアを中心に地域福祉活動を展開しています。なぜ認知症ケアなのかを話すと長くなってしまいそうですが、短く言えば「認知症ケアとは、認知症の人の生活(いきる)を支援することであり、そのためには認知症の人へのかかわりだけでなく、その家族や、地域への働きかけが必要不可欠である」と考えているからです(1/21のブログをご参照ください)。



何が本当の社会問題!?

 かつての社会では、介護は家庭の中のものでした。各家庭では同居家族が多いこともあり、その中には介護を担える機能があったと思います。
 しかし今の社会は、核家族化や女性の社会進出がすすみ、家庭の中の介護力が弱体化しています。介護はすでに、家族だけで担うことが困難になり、社会でその対応を考えていかねばならない大きな社会問題の一つとなりました。
 そこで、介護を社会全体(国民の協同連帯の理念に基づき)で担うしくみとして作られたのが介護保険制度です。
 しかし一方で、そこで働く介護職の離職率の高さが深刻となっています。その理由としては、肉体的負担の大きさや給与の安さが上位に挙げられているようですが、では、夜勤の回数が減ったり、休みの日や給料が増えれば、離職率は低くなるのでしょうか!? 私は、そうはならないのではと思っています。それどころか、少しでも条件の良い職場を求め、短期間で介護現場をぐるぐる渡り歩く専門職がさらに増えるのでは!?
 いずれにしても、介護は人と人とのかかわりで成り立つものです。サービスを提供するしくみが作られ、建物が作られても、そこで働く人がいなければ何の意味もありません。



熱く語り合える仲間を…

 先月末、社会福祉士国家試験が行われました。今年も約4万5000人以上の受験者がその日のために、日夜受験勉強に取り組まれたことでしょう。



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プロフィール
永島徹
(ながしま とおる)
NPO法人「風の詩」副理事長。社会福祉士、ケアマネジャー。大学卒業後、青森県にて精神科ソーシャルワーカーとして精神障害回復者の社会復帰活動に従事した後、郷里である栃木県へ戻り、特別養護老人ホーム併設の在宅介護支援センターに勤務し、地域の中で生じているさまざまな介護上の諸問題についての相談等に応じる傍ら、ケアマネジャーとして介護サービス利用者がより良い生活を過ごしていけるようにと活動。その後、縦割りではなく複合的な地域福祉の拠点を創ろうという計画で、NPO法人「風の詩」を設立、現在に至る。

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著者:永島徹
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発行:中央法規出版
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