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佐野卓志の「こころの病を生きるぼく」

緊急抗議!

 2008年度からの生活保護費基準額の削減が事実上決まった。
 老齢加算の廃止、母子加算の廃止へと進んできたが、ついに本丸に攻め入った感じだ。
 ムゲンは生活扶助基準額削減に反対する団体署名をやったが、政府にはつゆほども届かない。想いをこめて、舛添厚生労働大臣にメールもしたが、目に触れることはないだろう。
 なぜ今削減なのか。原油高、小麦高で物価は上昇している。実際スーパーでの砂糖の価格は以前の1・5倍になっている。おまけに消費税値上げも議論されている。いつから日本はこんなに弱者に厳しい国になったのか。思えば自己責任論の小泉改革から変わってしまったように思う。

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 マスコミは生活保護の不正受給ばかりを報道する。保護引き下げの国民的世論の合意形成ではないだろうか。不正受給を見張るのは生活福祉課のケースワーカーの仕事である。でも今、市役所のケースワーカーは一人で保護世帯50か所以上を担当し、いっぱいいっぱいだと聞く。市町村統廃合、行政に対する引き締めの結果だろうし、たどっていけば、やっぱり小泉改革が変えてしまったのだ。
 またマスコミ報道は、保護とワーキングプアとの格差が目立つような例を引いて、保護を引き下げるべきだとする感情論に火をつける。不正受給の報道は、保護以下の暮らしを強いられている働くワーキングプアの、保護世帯に対する憎悪を煽る。政府はこの対立を利用して、ワーキングプアには最低賃金の切り上げを約束し、同時に保護の切り下げを行う。弱者同士の足の引っ張り合いを利用して、本当の敵である金持ち階級には憎悪は向かない。巧妙だ。
 本来ならワーキングプアの底上げだけを推進すればいいのに、福祉切り捨てとセットにすることは許せない。保護基準の切り下げをすれば、ワーキングプアの底上げ幅も萎んでしまう。保護基準切り下げに連動して所得が保護費の何倍かによって決められている、住民税の非課税限度額や介護保険料、国民健康保険料など多くの低所得者向けの負担軽減策が影響される。金持ち階級の所得税が減税されたときには誰も何もいわないのに、弱者が使うときにだけ、財源問題なのだという。
 国の保護に対する負担割合が3分の1から2分の1になることを受けて、保護額全体を圧縮しようとする意図も見える。国庫負担を増やすなんて、気前がいいと思っていたら、保護費の削減はすでに意図されていたのかもしれない。
 新聞によると、08年度の予算編成に間に合わせるために今の時期に削減を発表したのであり、財務省から要求されている社会保障費の2200億円削減に当てるはずだった、政府管掌健康保険の国庫負担削減案が難航しているために、保護費の国庫負担がつじつま合わせに使われたと伝えている。もちろん今回、水準平衡という保護費算定の「科学的」根拠となる補足率調査などまったくやられてはいない。

 削減発表のあった次の日、松山のワーカーたちは市の肝いりで作られた、精神障害者複合施設「きらりの森」のオープン内覧会でお祭り気分だったようだ。
 「きらりの森」は、市内の作業所から数多く引き抜いた通所者たちに、歯磨き指導(パンフレットより)もするらしい。そんなことをするなら、スナックにでも連れて行けばいいのに…。
 きれいなお姉ちゃんに会うためには、歯磨きくらい入念にする。病者の収入じゃスナックは無理かもしれないが、好きなお姉ちゃんができれば、歯磨きなんか誰でもする。病者の世話をしていい給料もらっているなら、少しは病者の生活に興味をもってほしい。怒りがない。ワーカーにとって、病者の生活は他人事である。ただ生活保護費がいくらいくら削減されました、と病者に伝えるだけだ。ぼくは八つ当たりしている。


コメント


 まったく、ワーカーって人たちは、どこも同じなんですね。
 ボクは、生活保護を受ける段になったら、頼る事しか期待してないよ。
 結局、施設を利用しなさい!って言われるんだ、ボク…。
 しかも、とても辺鄙なところのセンター…。
 そのほうが、ワーカーにとって、いい儲けだからね。
 やっと、佐野さんも、毒を持つようになったんですか?
 ボクは、国道沿いの持ち家です。
 家壊さないと、生活保護は、受けられんね。。。
 「きらりの森」って名前。なんか誤魔化しやね。


投稿者: タコちゃん | 2007年12月06日 05:10

 月8万で生活してる病者がいる!って言いつつ、何もしないのがワーカー。
随分と施設には文句言ってきたけど、彼らは、馬耳東風だね。救いようがない人たちだから、腹立てないで。佐野さん。


投稿者: タコちゃん | 2007年12月06日 05:14

 毒づいてますね。(笑
 小さな矛盾なんだけれど、ワーカーは施設にクルマで通勤する、通所者は自転車です。細かいことだけれど、なんかこだわってしまう。
 こんな発言を続けたら松山のワーカー達と亀裂が生まれると思いますが、あえて、言いたいことを言おうと思います。今までは、ワーカーともうまくやろうとしてきたのですけれど、やっぱりぼくは病者です。


投稿者: 佐野 | 2007年12月06日 17:52

 ボクは、軽い人身事故してしまったので、病者は自転車でもいいと思っています。
 募金を募るような、みっともない作業所のスタッフが、ホンダのフィットなんてはやりの車乗ってるのには抵抗がありますね。
 ま、毒を持っても、佐野さんには沢山の味方もいると思います。


投稿者: タコちゃん | 2007年12月07日 10:39

 病者の車の免許も欠格事項でやっと主治医の許可があればいい、という風に変わりましたが、知っている病者の運転は総じて荒っぽくないですね。
 健常者のほうが運転荒っぽいような印象があります。


投稿者: 佐野 | 2007年12月07日 19:17

 タコちゃんのところも、まったく同じだけどね。
 だから、下手に田舎道なんか走れません。
 田舎の施設の行き帰りの時の事故って、施設は責任取れますか?
 これだけは、言いたかった。


投稿者: タコちゃん | 2007年12月08日 12:56

 職員は労働法で守られているけれど、メンバーは適応外ですよね。ムゲンだってそうなんですが。
 民間の通所者保険みたいなものもあって、個人的に入れば、行き帰りの事故は保険会社がみてくれるのはあります。


投稿者: 佐野 | 2007年12月08日 21:35

 でも、ボクの知る限り、やっぱ病者の事故は多いです。原付を含め。
 ボクも原付で追突したり、思いっきり転倒したりしましたから…。情けない話です。


投稿者: タコちゃん | 2007年12月10日 18:28

 知り合いは事故が少ないけれど、ぼくは若い時にはよく事故しました。若いうちは安全運転ではなかったです。


投稿者: 佐野 | 2007年12月10日 23:37

※コメントはブログ管理者の承認制です。他の文献や発言などから引用する場合は、引用元を必ず明記してください。

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プロフィール
佐野 卓志
(さの たかし)
1954年生まれ。20歳(北里大学2回生)のとき、統合失調症を発症、中退。入院中、福岡工業大学入学・卒業。89年、小規模作業所ムゲンを設立。2004年、PSWとなる。現在、NPO法人ぴあ、ルーテル作業センタームゲン理事長。著書に『こころの病を生きる―統合失調症患者と精神科医師の往復書簡』(共著、中央法規)『統合失調症とわたしとクスリ』(共著、ぶどう社)。
ムゲン http://www7.ocn.ne.jp/~lutheran/
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