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辻川泰史の「介護事業所運営のコツ、教えます」

Kaigo3.0という考え方

 『コトラーのマーケティング3.0 ソーシャル・メディア時代の新法則』(朝日新聞出版)という本があります。本の中では、これからは「人が中心になる。そして利用者(顧客)がパートナーになる時代」とあり、そのポイントとして、マーケティング3.0では『いかにパートナーに協力してもらうか』が重要だと書かれていました。

 「マーケティング3.0」と聞いても耳慣れない人も多いと思いますので、表を用いて整理します。

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 マーケティング1.0マーケティング2.0マーケティング3.0
年代1920-1980
製品中心の時代
1990-
顧客中心の時代
2008-
人間中心
時代背景工業化時代情報化社会知識創造社会
目的製品販売消費者満足社会をよりよく
コンセプト商品開発
流通
差別化
ブランディング
共感
理念・ビジョン
顧客との関係1対多数1対1多数対多数
顧客の定義ターゲットクライアント応援者
協力会社
の定義
業者取引先パートナー


 マーケティング1.0では「どのようにして販売するか」に主眼が置かれ、2.0では「どのように顧客に継続的に購入してもらうか」、さらに3.0では「どのように生活者に(製品開発や販売などに)協力してもらうか」に主眼が置かれています。
 求職者の動向をみても、給与は高いにこしたことはありませんが、それだけでなく、法人の方向性や取り組みに共感して応募する人が増えています。これは求職者に限らず、利用者も同様の流れになってくると思います。
 特に介護業界は報酬が一律で、利用者にとっては同じ料金を支払い、同じようなサービスを受けるのであれば、法人の理念に共感した、取り組みを応援したいという理由で事業者を選ぶようになってくると考えられます。今後は、利用者が自ら選択できる情報を出していくことも求められます。
 それでは、マーケティング3.0を介護業界に当てはめてみるとどうなるでしょうか。

フロー図

 一貫した価値観をもとに介護サービスの質を高め、プラスアルファのサービスを付加していきます。そして、利用者やケアマネジャー同士のコミュニティの中核になる取り組みをしていきます。その結果、ともに地域の介護の問題などに取り組む等の協力体制ができあがります。
 自社の取り組んでいる事業が社会性を強くもちながら運営していれば、共感を得て応援してもらうことができると思います。
 介護事業は地域の問題に直結している事項が多くあります。地域に密着していくために、Kaigo3.0という自社の取り組みに共感してもらい、応援してもらう。そのためには、社会性のある取り組みを付加していくことが重要です。


※コメントはブログ管理者の承認制です。他の文献や発言などから引用する場合は、引用元を必ず明記してください。

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プロフィール
辻川 泰史
(つじかわ やすし)
1978年東京都生まれ。98年、日本福祉教育専門学校卒業。老人ホーム、在宅介護会社勤務を経 て2002年、(有)はっぴーライフを設立(05年に株式会社化)。08年、(株)エイチエルを設立。現在、コンサルティ ング、講演、セミナーなどでも活躍中。
著書に『福祉の仕事を人生に活かす!』(中央法規、2009年)がある。
はっぴーライフHP
http://www.hl-tokyo.com/
対談ムービー http://www.youtube.com/user/
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