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辻川泰史の「介護事業所運営のコツ、教えます」

小規模事業所のIT活用術

 アイフォン4Sの発売など、最近はスマートフォンや携帯電話の機能が進化し、ノートパソコン並みの性能を備えるようになりました。これらは、小規模の介護事業所でも、活用の仕方によっては有意義なものとなります。

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 皆さんは、ランチェスターの法則をご存知ですか? これは、中小企業が大手企業に対してとるべき経営戦略などに使われる法則ですが、仮に全国展開する大手企業や地域で数か所を運営する社会福祉法人等が強者とすると、デイサービス事業所を2、3運営する法人や従業員が20、30名の法人は弱者といえます。
 介護事業の強みは介護の質や想いということは、皆さんもおわかりでしょう。しかし、その強みという長所があるにもかかわらず、地域での認知度が低いため、運営や人材確保に苦戦している法人が多くあります。資金や人的に余裕のある法人に顧客は流れてしまいがちです。「正当に自社のサービスや想いが伝われば負けるはずがない」と感じている法人も多くあります。
 この理由の一つとして、経営戦略に乏しいことが挙げられます。少し過激な表現ですが、弱者の戦略として次のように表わされます。
○局地戦:隙間市場やニッチ市場に競争の場を特化し、強者と戦う
○一騎打ち:自社のリソース(資源)を集中し、強者と戦う
○接近戦:強者よりも先に、顧客ニーズの把握や顧客へのコミュニケーション強化を図る
○一点集中:特化する目標を1つに絞り、強者の弱点を重点的に突く

 インターネットの普及により情報はあって当たり前、その情報をどう活用していくかが必要です。しかし介護業界に目を移すと、ホームページすら持っていない法人が数多くあります。
 売上という観点からすれば、訪問介護やデイサービスという在宅サービスでは、利用者が直接ホームページを見て利用を申し込むのは稀です。しかし、利用者の家族は、情報を得たいけれど得られないという現実もあります。
 肝心なのは、お客さまが情報を得られず、やむを得ず役所やケアマネジャーからの情報に頼らざるを得ないという状況にあるということでしょう。
 ひと昔前、テレビのコマーシャルは大手・優良企業の特権でした。しかしインターネットの普及は、この大きな軸を変えつつあります。
 動画サイトの登場や編集ソフトの進歩により、誰でもパソコンと少しの知識があれば、動画を作成・公開することができます。小規模事業所がITを有効に活用することで、大きな成果を得る可能性が高いのです。
 それでは、どのような結果を目指せばよいのでしょうか。法人によって異なりますが、一般的に次のような結果を得ることが可能です。
(1)ある統計では、介護職はインターネット等で法人の情報を見ないで応募すると掲載されていました。このデータからみえる問題点は2つあります。1つは、介護業界自体に情報を発信するという意識が浸透していないこと。2つ目は求職者本人の問題です。情報の発信が未発達な業界だからこそ、競合が少なく、情報を求めている求職者の獲得には有効になります。
(2)利用者が自分でパソコンを操作して情報を得、サービスを申し込むことはありません。しかし、家族の世代は違います。自分の大切な家族が利用する法人の情報を得たいはずです。どこの事業所に見学に行こうか、相談に行こうかと悩んでいるときに、ITを有効に活用している法人は有利です。


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プロフィール
辻川 泰史
(つじかわ やすし)
1978年東京都生まれ。98年、日本福祉教育専門学校卒業。老人ホーム、在宅介護会社勤務を経 て2002年、(有)はっぴーライフを設立(05年に株式会社化)。08年、(株)エイチエルを設立。現在、コンサルティ ング、講演、セミナーなどでも活躍中。
著書に『福祉の仕事を人生に活かす!』(中央法規、2009年)がある。
はっぴーライフHP
http://www.hl-tokyo.com/
対談ムービー http://www.youtube.com/user/
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