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南雲明彦の「発達障害と生きるということ ~当事者からのメッセージ~」 2010年09月

歩み寄りのプロセス。

 先日、日経ビジネスONLINEにこんな記事が掲載されていました。

 ・2010年9月6日(月) 「当事者参加」ができる仕組みを作ろう
 (http://business.nikkeibp.co.jp/article/manage/20100831/216050/?P=1)

 その中で、「アクセシブルミーティング」という言葉が出てきます。この「アクセシブルミーティング」とは、「誰もが参加しやすい会議」という意味があります。その「誰もが参加しやすい会議のあり方」について定めたガイドラインといった性格をもつ規格となっているのがJIS(日本工業規格)の中にある『高齢者・障害者配慮設計指針-アクセシブルミーティング(規格番号 JISS0042)』です。この規格は、「高齢者及び障害のある人々が参加する会議を行う場合、会議主催者が、安全かつ円滑に会議を運営するための支援機器の利用方法などに関する配慮事項について標準化を行い、生産及び使用の合理化、品質の向上を図るために制定するものである。」とJISC(日本工業標準調査会)のHPに記載されています。



本当の“平等”とはなんなのか

 先日、性同一性障害(以下、GID)をもつ人とお会いしてきました。その人は、学歴は有名私立大学卒業で、就職難とはいえ、仕事の能力としては申し分なかったのですが、この障害をもっていることで、偏見の目で見られ、就職ができないという事態に陥ってしまいました。現在は飲食店の店長をしており、お客さんやスタッフの理解もあり、余計なストレスがほとんど無い状態で社会生活をしています。



「障害」の表記について

 第5回障がい者制度改革推進会議(平成22年3月19日)の中で、「障害」の表記に関する議論がされました。そこでは、委員の人それぞれに、考え方の違いがあり、改めて、この議論の意味について、考えさせられました。



「当事者」って、なんだろう

 よく、他の人が私の紹介をする時に「ディスレクシア当事者の南雲明彦さん」という言葉を使用されます。講演チラシなどにも、「南雲明彦(ディスレクシア当事者)」という表記をされます。間違いではないので、それ自体は全く気になりません。

 しかし、私が自己紹介をするときに、「ディスレクシア当事者です」と言うのかどうか? というと、そういったことはほぼありません。特に意識して使用しないわけではないのですが、ごく自然に「名前」、「所属」、「出身地」、「年齢」等が先に来ます。その後に、「ディスレクシア」と、お伝えします。「当事者」とは、自分では言いません。



障害は個性なのか?

 「障害」というのは、果たして、個性なのでしょうか?

 この「障害」についての考え方は、人それぞれなので、答えはないのだと思いますが、私としては、「理解と支援の必要な個性」だと思っています。



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プロフィール
南雲 明彦
(なぐも あきひこ)
アットマーク明蓬館高校
共育コーディネーター
1984年生まれ。21歳の時に自身が発達障害の一つである「ディスレクシア(読み書き困難)」であることを知る。その後、「ディスレクシア」の存在が世の中に知られていないことから、啓発、支援活動に尽力中。
著書に『僕は、字が読めない。~読字障害(ディスレクシア)と戦いつづけた南雲明彦の24年~』(小菅宏著/集英社)、『私たち、発達障害と生きてます~出会い、そして再生へ~』(共著/ぶどう社)がある。
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